(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成31年(2019) 9月15日(日曜日)
  
投稿日時: 19年03月15日

 美術新聞社/萱原書房が発行する競書誌《書統》で、昨年の師範試験から「交じり書」部門でも試験を実施し、今年の前期試験でも実施して、目下指導陣の先生方に審査をお願いしている最中である

▼「交じり書」部門では、受験資格のある方が200名近くに達し懸案事項だったから、実施を決めたら大いに喜ばれた。それもあって昨年の第1回試験では、「古典臨書」「課題創作」「書簡を書く」「条幅創作」という相当な難問にもかかわらず32名もの受験者があり、関心の高さを肌で感じた

▼ところが審査の結果、合格者が僅か3名に留まったので、一転、ブーイングを受ける羽目になった。だがこれは、考えに考えた末に犹朿Δ離僖ぅニア瓩燭蕕鵑箸靴椴廚鵑牲覯未世ら、むろん覚悟の上。審査をお願いした桑原呂翁、石飛博光、高木厚人、中村伸夫の四先生には、出品票を伏せた状態で見て頂き、「絶対評価で、五段階に採点を」とお願いしたのである

▼こうして出揃った採点結果について、評価が「二」と「一」を赤点とみなし、赤点が1つでもあったら「NO」とするシステムとしている。第2回も間もなく採点が出揃うが、受験者も10名に留まっているので、今回は狒完合格瓩箸覆譴亟鬚靴い里世ーー。

(美術新聞 第1141号1面 2019年3月15日付)


投稿日時: 19年03月01日

 そういえば、国立西洋美術館にパリのルーブルからやってきたミロのビーナスを見に行ったのは、1964年の春のことだった

▼館の前庭に臨時の展示場が設営され、2層の犂嫋涓麩瓩鮴澆韻燭里蓮△發舛蹐鷸εする観客を出来るだけスムーズにさばこうとしたアイデアだったのだろうが、ビーナスの周囲をぐるり360度回って見られたのは嬉しかった

▼私はまず2階の回廊から見たのだが、物足りなくてもう1度並び、1階からも見直したほど、胸を躍らせた。あの体験がなかったら、たぶんこの会社も、そして本紙も、この世に存在してなかったと、今にして思うのである

▼そういえば、もう1つ思い出したことがある。あの時、パリから空路羽田に着いたビーナスが西洋美術館に運び込まれ、ルーブルの係員立ち合いのもとに梱包が解かれたとき、あろうことか腰のあたりが2聖擁ほど欠けていて大騒ぎになったらしい。これは後年、取材で耳にしたことなのだが、その犹件瓩鯏時、どのメディアも1行も記事にはしなかった。それはあの「ビーナス展」の主催者だった大新聞社の、水際立った犂躓ヾ浜瓩侶覯未世辰燭箸い

▼前号の本コラムで、安倍晋三首相の名字を間違えました。首相! ごめんなさい!

(美術新聞 第1140号1面 2019年3月1日付)


投稿日時: 19年02月15日

 いよいよ改元の時が迫り、世の中あれこれ猴汁朖瓩盞しい。むろん筆者も気になっている1人

▼「平成」には、あのテレビで小渕総理が新元号を掲げた時、実にすんなり溶け込めたことを思い出す。なんて考えていたら、たったいま届いた朝日の朝刊1面トップに、「幻の元号、二〇案超」「平成改元時、最終案出した教授メモ発見」という記事を見つけて、食い入るように読んだ

▼それによると、「平成」元号の考案者の1人、目加田誠氏が当時推敲に使った手書きのメモが見つかり、それに「善徳・靖之・靖和・天昌・修文・大猷・允徳・修和・恭明・敬治・大有・大成・和平・成孚・純■・長道・天休・永孚・大明・成文」などの案が書いてあったとある。「平成」がないのは、これが目加田案ではなく、山本達郎氏の案だったかららしい

▼まあとにかく、四月一日には阿倍さんが、テレビでにっこりと色紙かなんかを掲げて一件落着となるのだから、慌てずに待てばいいだけの話。だが書道界は、新元号の揮毫者は誰かと気になるだろう。「平成」の時は、大東出で当時総理府の辞令専門官だった河東純一さんだった。そういえば河東さんは、あの「大東文化大学」の筆文字のロゴの揮毫者でもあることは、知る人ぞ知る事実。

(美術新聞 第1139号1面 2019年2月15日付)


投稿日時: 19年01月15日

 ソウルの国立中央博で始まった、「大高麗/918‐2018」展を見に行った

▼館側の宣伝資料に、「高麗建国1、100年の節目の年に「米・英・伊・日の各国の11の機関と国内の34の機関が所蔵する文化財450点余を一堂にする特別展」とあったので、「日本からも?」と気になったが、もちろんどれがどうなのかはよく分からなかった

▼昨年の夏から秋ごろ、韓国の主要メディアまでが「日本、高麗遺物の貸出を拒否」とか、「最上級品は難色」、「日本政府、博物館に圧力か」などと騒がしかったことは、覚えておいでだろうか。ネット上では、「やっぱり日本は!」という過激派もいる一方で、「対馬の仏像の一件もあるから、仕方ないのでは」という冷静な声もあったようだ

▼わが国では、既に10年近く前に「海外美術品公開促進法」という法律ができ、海外から借り受けた美術品については国内での差し押さえリスクがなくなったので、だからこそ台湾も、大陸側のそうした動きを心配せずに、今回の顔真卿の「祭姪」も快く貸してくれられるようになったわけだが、韓国にはまだ、こうした法律がないのである

▼漸く国会議員の一部から、新法の制定を急ごうという声も出ているらしいが、実際、急務だと思う。

(美術新聞 第1137号1面 2019年1月15日付)


投稿日時: 19年01月15日

 最新版の『年鑑・書道/2019』が、ようやく発売の運びとなった。『1980版』が創刊号だから、ちょうど40冊目なので何とか新味を、新しい魅力をと、編集部が悪戦苦闘し、完成は半月遅れたが――
 
▼一見、変わり映えはしないかもしれないが、実は最大の看板の1、000点近い作品を載せる巻頭グラフ(年度記録作品集録)に本年版から、有力公募展(日展・毎日展・読売展・産経展)の主な受賞作品を網羅的に収録した。これは、『年鑑』として改めて書道界1年間の「Annual‐Report」(年報)としての使命を担わせる狙いの誌面改革である

▼同時に、グラフページ中に本紙の毎年ラストの号で掲載している1年の回顧録「できごと」欄と、物故者一覧「墓碑銘」欄を転載、収録することにした。そしてこれらは「物故名家誌上遺墨展」とも連動していることで、記録性は飛躍的に高まったと自負している。このほか、前年版から本格改訂作業をスタートさせた「師承関係図」も作業が進み、新たに百数十名の有力書家各位を「系譜」に収めさせて頂くことができた

▼40冊の年鑑は、積み重ねても、もう自立させるのは難しくなったが、『年鑑』としての犲律性瓩蓮飛躍的に高まりつつあると考えている。

(美術新聞 第1136号1面 2019年1月1日付)


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