(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 10月22日(日曜日)
  
投稿日時: 17年07月15日

 過日、書塾の指導者の先生たちと懇談する機会があり、その中で盛り上がった話題の1つが「左利き」の生徒の指導についてであった

▼「最近、左利きの子供が増えてきたと思いません?」という、1人の先生の発言がキッカケだったのだが、多くの先生たちが「そう、そう」と同意していた。かつては左利きの子は基本的に親が矯正したものだから、学校に上がるころには大概、右で箸をもち、字を書くようになっていたものだが、「左利きを矯正すると、脳に障害が残る」「吃音になる」などの説が唱えられ始め、教育現場でも「原則として矯正しないのが正解」という流れになったことは記憶に新しい

▼しかし書塾では、「正しく整えて」文字を書くことを教えなければならない立場もあり、「矯正」を求める親御さんもいたりして、今も悩む人が多いらしい。しかしある先生の、「『硬筆は左で構わないのよ。でも、筆は右で持つものなの』というと、全く抵抗なく右で持つようになりますよ」という発言があり、みな目からウロコの風情であった。筆が猗麁常瓩慮渋紊世らこその指導テクニックといえそうだ

▼そういえば、ダビンチもピカソもベートーベンも左利きで、大芸術家には左利きが多いという説があるが、これは目立つ例を挙げているだけのような気もする。

(書道美術新聞 第1103号1面 2017年7月15日付)


投稿日時: 17年07月01日

 東京五輪関連のビッグイベントを模索、構想する動きが書道界では一向に聞こえてこないと嘆いていたら、お隣の国から相当な本気度の五輪絡みの企画展計画が飛び込んできた

▼「書で平和に」と高らかに掲げ、日本・韓国・中国の3国が同じ年代構成で代表作家を25名ずつ出し合い、ソウルで3×4辰箸い辰紳膾遒廼ケ蕕靴討發蕕い燭い箸いΔ里任△襦しかも、韓国政府の文化体育観光部が国家予算を充てて直接主催に乗り出すというのだから、種々関係がぎくしゃくしている中国側も人選を始めていると聞くし、日本も協力せぬわけには行くまい

▼しかも知恵者はいるもので、来年の平昌から、2020年の東京、そして2022年の北京冬季五輪までの猩結イベント瓩砲箸いΩ討啌櫃韻箸△辰討蓮∪治的にはどうあろうと文化に国境はないのだし、文化で困難を克服しようという意気込みは、あっていい。田宮氏ともそういう認識で一致しており、連名で協力要請を出そうと話し合っている。人選枠が少ないので苦慮しているが、該当の方々には、どうかよろしくご協力をお願い申し上げたい

▼そして最後にもうひとつ。この提案を文科省・文化庁、そして東京都などに、ぜひ真剣に受け止めてもらいたいと思う。

(書道美術新聞 第1102号1面 2017年7月1日付)


投稿日時: 17年06月15日

 先週、駆け足で西安と北京を歩いてきた。北京では、旧知の篆刻家にわざわざ西安から同道してもらって中国国家画院を訪問し、いま中国美術界で最も大きな影響力を持つといわれる楊暁陽院長と会うことができた。その篆刻家が、楊氏の弟子という関係である

▼初対面だったが、楊氏には十年の知己のような歓待を受け、有意義なひと時を過ごしたのだが、その楊氏から、「安倍首相は、書をやりますか」と聞かれた。私は、「よく知らない。しかし一度、台湾で日台交流の展覧会に色紙を出されたのを見たことがあります」と答えた

▼そうしたら楊氏は、「安倍首相はよくやっていると思うが、時々カッとなることがあるようで、それが欠点だと思う」と言い、「機会があったら、安倍首相に言ってください。忙しいだろうけど、たまには心静かに書を嗜むゆとりをお持ちなさいと。そうすれば、きっといいことがありますよと」と続けた。私は、「必ず伝えます」と答えた

▼実は前日、同じ北京で超高名な画家を訪問し、その人に「ぜひ日本においでください」と言ったら、「安倍首相が辞めたら行く」と返され、彼の国の朝野の雰囲気を肌で感じたばかりだったので、楊院長の人物の大きさに改めて感じ入ったのであった。

(書道美術新聞 第1101号1面 2017年6月15日付)


投稿日時: 17年06月01日

 《年鑑・書道》の過去38年間の変遷を確認するため、久しぶりに《1980》版を手にとってみて懐かしかった。

▼巻頭のグラフの第1ページには毎日展大賞の矢壁柏雲「乾坤一擲」の作品が載り、その次に日展大臣賞の杉岡華邨「酒徳」の作品が載っている。これは青山杉雨先生に「なぜ、日展大臣賞より毎日展の大賞が前なんだ」と叱られたもので、まだ書道界に不案内だった編集子のミスだった。青山先生にはよく叱られたものだ。
 
▼グラフページの次には、「エッセー」のページがあり、安東聖空、大石隆子、高田博厚(彫刻家)、池坊専永(華道家)、山口長男(画家)、奥田元宋(画家)の方々の、書に関する随想が載っている。本号で正筆会会長の黒田賢一氏のインタビューを載せているのも巡り合わせと思い、当時正筆会会長だった安東氏の一文を拾い読みしてみる。
 
▼「やすやすと楽に読めるということが、書の作品としてそんなに低級か」「やすやすと読める文字の内に心をこめることが、そんなにむつかしいことか」「深い心のこもらない難解な形の字を書くことが、そんなに高級なものであるのか」「五弁の単純な梅の花、…美しいではないか。神々しいではないか、このような文字を私は書きたい」。嗚呼!

(書道美術新聞 第1100号1面 2017年6月1日付)


投稿日時: 17年05月15日

 覚えてくださっているだろうか。4年前のちょうど今頃の紙面で、「狒款〕ゾ´瓩鷲抻魁廚函■洩未蚤膰出しを付けてお知らせした、全国の公立高校書道教員採試の実施状況のこと

▼つまり、あのとき調査した過去15年間で1度も採試を実施しなかったことがないのは富山1県だけ、という記事であった。むろん言外に、小規模県の富山に出来ることがなぜ、採用規模のずっと大きい東京や愛知にできないのかと問い掛けたものだった

▼ところが、である。その爛皀妊觚瓩良抻海、今年は採試を実施しないというのである。当然教員の採試は、教育現場にニーズがあってはじめて、成り立つことなのは分かるが、富山の場合は平成元年から30年近く1回も欠かさず実施してきたことを考えると、「今年はニーズがなかった」という説明は俄かには納得しがたい。トップに異動でもあって、基本方針が変わったのかも

▼それにしても、今年の実施は14県と、春先から真冬に逆戻りしたかのような状況である。書写書道教育界は今、多少追い風的な風向きを感じ始めているが、足元を見つめ直し、「高校書道教員の採用促進!全国100万人署名」などをやれば、必ず結果は出ると思う。国会議員連盟にも、お願いしよう!

(書道美術新聞 第1099号1面 2017年5月15日付)


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