(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成30年(2018) 1月19日(金曜日)
  
投稿日時: 16年01月01日

 小野寺啓治の「偲ぶ会」の発起人代表を務める巡り合わせになったことで、この1か月、彼の年譜を整理したり、彼の評論記事を読み返したりする機会が多かった

▼彼は学習院大で美学を学び、武蔵野美術大で助手を務めながら「民芸」の研究に打ち込んでいたのだが、大学での教職科目で「書道」を石橋犀水に学んで開眼、書道評論を志したことで私との接点が出来たとは、以前既に本コラムで紹介した通りである

▼そこで過日、思い立って彼の本格的な書道評論の第1号というべき記事を探し出し、懐かしく読んだ。それは、当時私が関与していた『新美術新聞』の昭和47年11月1日付に載せた「書壇時評」と題する記事で、これが第1作であった

▼何分にも彼も初めてで、「どんな風な記事にしたらいいだろう」「とにかく新聞だからね、批判精神を忘れないようにしようよ」と話し合い、初めのうちは彼が8割、私が2割くらい口を挟んで記事を作ったものであった。そして、第1作の見出しを「書の指導者の過失」にしようと私が提案したのは、まだ一字も書き出してない段階だったことを、昨日のことのように覚えている。今、読み返してみて、ぜんぜん陳腐化していない内容であることに驚きもし、満足感も――。

(書道美術新聞 第1067号1面 2016年1月1日付)


投稿日時: 15年12月15日

 今年も、来年版の『年鑑・書道/2016』が完成した。巻頭の「誌上展」にも前年度版より2割近く多い722名の方々の珠玉の代表作を収録させて頂いたし、「名鑑」も格段に使い勝手がよくなった

▼お蔭さまで、会社創立以来36年にわたって毎年お届けしてきた『年鑑』だが、昨年の本年度版の編集では一念発起して取り組んだ編集改革の結果、重さが2キロにもなったりして、種々ご意見を頂く仕儀となってしまった

▼そこで来年版では、とにかく使いやすいものにと、重量も1割減らし、「名鑑」も不評の「画数順配列」は取りやめた。これも慣れれば結構使いやすいのだが、日本ではやはりちょっと不便だったかも。ということで来年版では、2万7千という収録規模はそのままに、書人名簿としての利便性を考え、)萋展、読売展、産経展、そ派・無所属の4部建てでそれぞれ50音順配列に戻し、やはり50音の総索引も設けた

▼ただ、「よみ」を完全に付けきれたわけではないので、そうしたケースでは最もポピュラーなものを充てた結果、まだ少し課題も残っている。とはいえ、この「名鑑」と「誌上展」が、書道への新規入門者に対する唯一格好の手引きとなっていることは、間違いない事実である。

(書道美術新聞 第1066号1面 2015年12月15日付)


投稿日時: 15年12月01日

来日中の鍾明善氏と日本側学界関係者による「学術懇談会」が、同氏の『中国書法史』日本語版出版記念講演会の当日、講演に先立って行われた

▼これは、近年の日本学界における中国書法史関連の研究活動の沈滞ムードを打破するには、何よりもまず中国での新出土資料に関する狆霾鷁畫足瓩鯊燃することが特効薬と考える、美術新聞社の取り組みの一環。この日の懇談会では、特に出席を要請した甲骨文・金文研究が専門で植草学園大学学長の浦野俊則氏、中国書法美学が専門で大東文化大学教授・文学部長の河内利治氏と鍾氏との間で、突っ込んだ意見交換が行われた

▼鍾氏からは、各地での新出土資料は原則としてまず文物管理当局の管理下に置かれるが、「とは言え、当局にはいくらでも便宜を図ってもらえるので、ぜひ西安に、西安交通大学に気軽に遊びに来てください」と、心強い誘いの言葉があった

▼そこで美術新聞社では目下、『中国書法史』の刊行開始を機に同書の読者をメンバーとする組織を作り、情報収集のパイプづくりを急いで、本紙等での報道の前に最新情報を提供する「会報」の発行や、情報を追って定期的に中国各地への狠桔ツアー瓩鮗損椶垢襪覆匹離廛薀鵑鯲っている。ぜひ、お楽しみに!

(書道美術新聞 第1065号1面 2015年12月1日付)


投稿日時: 15年11月15日

 小野寺啓治さんが亡くなった。彼は私より4つ上だから、兄貴と言えば兄貴ではあるのだが、私は彼を兄貴分扱いしたことはない。まあ、いわば戦友、同期の桜という感じである

▼学習院大の大学院で美学を専攻した彼が、学生時代から打ち込んでいた「民芸」の研究から「書道」評論へ転身を志し、学習院時代の恩師の富永惣一氏に相談を持ちかけたのが昭和47年頃、彼が36歳頃のことで、その富永さんが東大の後輩の、当時東博の美術課長だった千沢麓さんに相談

▼一方、私は当時、短大で西洋哲学や美学美術史を講じながら、美術年鑑社で《新美術新聞》の創刊に関わり、新聞の守備範囲を書にも広げようと、たまたま東博の書跡室長だった堀江知彦さんに相談していた。東博の両氏の仲人で、萱原‐小野寺ラインがつながるのに、さして時間は要らなかった

▼そしてそれ以後、《新美術新聞》の大判の紙面を毎月一頁、書に割くことにして、まさに2人3脚で、《新美術新聞》は書道界に船出したのだった。これが確か、昭和48年のことである。この続きは、そう、12月27日(日)に上野精養軒で催すことになった彼の「偲ぶ会」で、いろんな方々と話す機会があるだろうと思う。

(書道美術新聞 第1064号1面 2015年11月15日付)


投稿日時: 15年11月01日

 この本は、ちょっと手応えがありそうな気がする。なにしろ、「薄いのがいい」「軽いのがいい」「安いのがいい」…

▼いや、そんなことより何より、「やさしいのがいい」「辞書を引かないで読めるのがいい」「今さら先生や先輩に訊かないで済むのがいい」…、とまあこんなノリの本にしようと思っていて、本紙でも先月来、かなりケバケバしく宣伝にこれ努めている次第。「ああ、あれか」とお気づき頂けると、嬉しいのだが…

▼ということで、本社が間もなく発売予定の『中国書法史』の7巻シリーズは、謳い文句にもあるように、まさに「読んでわかる!」「見てわかる!」「ビジュアル入門編」になるはずだが、それにしても「やさしい本」を作るのがこれほど難しいとは…。目下の偽らざる感想である

▼かつて、鍾明善先生のこの原著を今井凌雪先生と中村伸夫先生に翻訳して頂き、『書道研究』誌に連載したのはもう4半世紀以上も昔のこと。あの時は3、000人のエリート読者の皆さんに喜んで頂いたが、今回は30、000人の初学者・初心者、学生・生徒の皆さんにも喜んで頂ける本をお届けしたいと思っている。これが、小社が今回のシリーズを「ビジュアル入門編」と銘打った狙いなのだが、さて――!

(書道美術新聞 第1063号1面 2015年11月1日付)


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