(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成30年(2018) 1月17日(水曜日)
  
投稿日時: 16年03月15日

 異なことを聞いた。故欧陽可亮の遺墨の所有権を、遺族と立命館大が争っている犹件瓩虜枷修任里海
 
▼3月3日に大阪地裁であった口頭弁論で被告の立命館側の代理人弁護士が裁判官に対して、2月1日付の本紙の紙面のコピーを示しながら、こう言ったとか。「裁判長!訴訟は一般公開というのが前提ではありますが、訴状全文がこのように掲載されるのは困ります」

▼これに対して裁判官が何と答えたかというと、むろん一切無言だったそうだが、当たり前で、無言は「何を言ってるんですか」と答えたのと同じことに違いない。学校法人にプライバシーなどもあるはずもないのに、公開が原則の法廷での主張を「公表されては困る」と言うのだから、被告側にはよほど、無理筋の主張が含まれているのかも知れない

▼裁判は間もなく、実際に作品を被告側に持ち込んだ当人である「寄贈者」の女性が証人として出廷し証言するというから、いずれにしても結着間近と言ってよさそうだ。が、それにしても、原告側の「原告が作品の所有権を主張しているのは、その経済価値を確保するためではなく、その学術価値を日中友好のかけはしとして役立たせるため」という主張に共感を覚えるのは、筆者だけではないだろう。

(書道美術新聞 第1072号1面 2016年3月15日付)


投稿日時: 16年03月01日

 本紙が前号で取り上げた「『トメ・ハネ』幅広く犁容瓠廚離縫紂璽垢蓮波紋が広がっているようだ

▼そもそもは、読売が2月10日付朝刊の社会面で小さな記事を書いたのが発端で、本紙も専門紙として無視はできないと2月15日付で、「そもそもこうした字体に関する考え方は基本的には、1949年の『当用漢字表』以来一貫して示されて来たところ」と断りながら、「決して新たな方針を打ち出したものではない」とする文化庁側の解説も紹介して記事を書いたわけである

▼ところが、その後毎日が2月22日付夕刊の一面トップで「漢字、とめ・はね違いOK」の5段抜きの記事を書いたものだから反響は大きく広がり、さらに読売が「わが方の爛好ープ瓩世辰燭里法軽く扱い過ぎて失敗、失敗」と、2月29日付夕刊一面トップで再度「手書き漢字『正解』広く」という7段抜きの大記事で後追いしたから、大変!

▼関係者によると、文科省の教育課程課に問い合わせが殺到していて、「新しいことは何も言ってないし、新しいことをやろうとしている訳でもありません。この際、冊子にまとめようというだけの話なんですよ」と、新聞の牴畩衄娠甬ぬの記事に触発された世間の反響の牴仂辰鍬瓩膨匹錣譴討い襪箸いΑ

(書道美術新聞 第1071号1面 2016年3月1日付)


投稿日時: 16年02月15日

 文化審が今回、こうした形で漢字の字体・字形についての「指針」を示すことにした趣旨について、次のような説明をしている点は傾聴に値しよう

▼「近年、社会の変化と共に、漢字の文化が変質していくことが案じられている」「手書き文字と印刷文字との違いが、理解されにくくなっている」「文字の細部に必要以上に注意が向けられる傾向が生じている」…

▼そこで文化審は、これらの問題点を国語施策の課題として捉え、「指針」を漢字をより適切に積極的に運用するために活用してほしいと要望している。確かに、「当用漢字表」においても、「これらの文字を筆写(楷書)の標準とする際には、点画の長短・方向・曲直・つけるかはなすか・とめるかはね又ははらうか等について、必ずしも拘束しない」と明記していた

▼また、「常用漢字表」でも「字形・字体においての考え方は、当用漢字表を引き継いでいる」としているわけであるから、どうして「はねたら×」といった牴畄磴吻畊佑方が独り歩きすることになったのか、検証が必要だろう。今回の、本来問題にしなくてよい漢字の形状の細部の差異が正誤の基準とされたりすることのないように指針を作ったという説明には、取り敢えず素直に耳を傾けたい。

(書道美術新聞 第1070号1面 2016年2月15日付)


投稿日時: 16年02月01日

 欧陽可亮の訴訟の行方は当初から気に掛けて来た。恐らく和解で決着することになるのだろうと考え、報道はそれからでもと思っていたのである
 
▼ところが立命館側が何と、「大学の自治」「学問の自由」を振りかざして和解を拒んだと聞き、報道に踏み切ったわけなのだが――。読者にも、ここに抄録した準備書面をお読みになって、狒碓佞梁荵絢圻瓩箸靴董崕衢権」を盾にした立命館の方が、法律的には強いかもと思われた方は少なくないだろう

▼確かに原告側の主張は、論理よりも「情」に訴えている面があり、証拠や立証という面では強いとは言えそうにないから、裁判官も「遺族としての心情は理解できるが」と、被告側に軍配を挙げる可能性もなくはない気がする

▼とは言え、仮にこれで立命館側が勝てば、それで研究や公開、出版等々の関連行為が自由自在に出来るかというと、さにあらず。実は、遺族がまだ30年近く保持する「著作権」「著作者人格権」という権利はかなり強力だから、今後差し止め請求や許諾拒否という形で対抗されたら、宝の持ち腐れとなるのは必定で、死蔵するしかなくなるのではないか。本紙としては立命館側に、建設的な和解協議に応じることを勧めるゆえんである。

(書道美術新聞 第1069号1面 2016年2月1日付)


投稿日時: 16年01月15日

 全羅北道の観光部局の担当官の人が本社を訪れて、「書芸のビエンナーレ開催を企画している」と協力を要請されたのは、確か1995年の初夏のことだった

▼そして実際にその2年後の1997年、第1回全北ビエンナーレが開催され、日本からもかなりの参加者があってホッとしたことを思い出す。あれから早20年、今回が第10回大会というから、継続は力なりで、このビエンナーレが東アジアの書文化・書芸術の振興に一定の役割を果たしてきたことは、十分に評価していいと思う

▼同ビエンナーレの強みは、しっかりした行政組織による事業ということで、韓国政府も手厚い助成措置を講じていることから、その予算規模はスタート当初から日本円で5,000万円近い規模を誇り、近年は1億円近いと聞くと、果たして今日のわが列島でこれほどの額の公的資金が「書道」に注ぎ込まれることがあるだろうかと、うたた感慨に堪えない

▼ただ、聞くところによると、今回の大会の組織委員会が躍起になって日本からの参加者を募ったが、反応鈍く、最後は個別要請まで行い、やっと確保した参加者が、なんと7人だったとか。むろん、いろいろと事情のあることは言うまでもあるまいが、それにしても…。

(書道美術新聞 第1068号1面 2016年1月15日付)


« 1 ... 6 7 8 (9) 10 11 12 ... 47 »
キーワード検索
書道段級取得−《書統》
書統'17 9月号
楽しく書道を学ぶ雑誌
21世紀の書道をリードする新構想の競書誌です。

[⇒詳しく見る]
全国有名筆墨業者一覧

◎埼玉

◎東京

◎滋賀

◎京都

◎大阪

◎奈良

◎広島

◎沖縄

▽関連するキーワードで検索する
[お問い合わせ] Tel 03-3462-5251(代表)
株式会社 萱原書房/美術新聞社  〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町29-35 ヴィラ桜ヶ丘ビル7F[アクセスを表示]
Copyright (c) 1999- KAYAHARA PUBLISHING INC.,JAPAN All right reserved.