(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成30年(2018) 10月20日(土曜日)
  
投稿日時: 10年04月01日

 書学書道史学会では、当初から役員70歳定年制を敷いて来た。そしてめでたく、この定めにより事務局長を“お役御免”となった
 
 ▼そもそも20年も任にあり続けたこと自体、決してほめられたことでないのはよく分かっていたが、実は10年前に学会が主催した「国際大会」が厖大な赤字を出し、事務局長としては結局、丸9年も密かにこれの処理に専念する仕儀となり、辞めるに辞められなかったという実情もあり、逆にいえば、「何とか定年までに」と鋭意取り組んできた結果なのでもある
 
 ▼学会ではかねてより、役員経験者で斯学に多大な功労のあった方々を「名誉会員」に遇して顕彰する仕組みを設けているが、今回退任に当たり「萱原にはそうしたことはご無用に」と理事会で縷々要請しておいた。この分野の学問・研究に敬意と関心を抱いていることでは人後に落ちないつもりだし、だからこの学会の創設計画にも主導的役割を担ってきたわけではあるが、しかしもとより専門研究者ではなく、多忙も手伝って20年も役員を務めながら、まともな論文一本書いていないことが、何よりも恥ずかしい
 
 ▼あと10年、80位になれば少し余裕もできて勉強も捗るようになりそうというか、そういう計画なので、どうか!

(書道美術新聞 第935号1面 2010年4月1日付)


投稿日時: 10年03月15日

 最近、ある教育研究集会に招かれて短い講話をしたのだが、その前に教室で公開授業を参観する機会があった。当然講話では、その時に気づいたことを話題にした
 
▼「公開授業を拝見して感じたことの一つが、筆や鉛筆の持ち方がよくないということです。多くの子供たちが、指導書などでは好ましくないとしている持ち方をしていました」、「毛筆も鉛筆と同じ持ち方、いわゆる鉛筆持ちに寝かせて持っている子供が目につきました」、「それと、最近OLなどがボールペンを持つときの人差し指を親指で押さえ込む持ち方。あれが子供たちの間でも蔓延しているのに驚きました。なんと、毛筆まであの持ち方をしている子がいました」、「しかし、そういう持ち方でも書いている文字そのものは、全く問題がない。ということは、正しく整った字が書ければ、持ち方についてはあまり厳しくいわないというのが、今の学校のご指導方針なのでしょうか」――

▼高等学校での「書道」の授業を、まず筆の持ち方から始めなければならない、という嘆きの声が聞かれるようになって既に久しい。もしその要因の一つが、こうした小・中学校における書写授業の「結果オーライ」精神のせいだとすれば、やはり由々しきことではあるまいか。

(書道美術新聞 第934号1面 2010年3月15日付)


投稿日時: 10年03月01日

 繰り返しになってまことに恐縮ながら、改めてご協力を切にお願い申し上げたい次第。《千書万香》への情報発信の件――

▼「実によく考えたプランだね」、「成功すれば画期的な大事業になりますね」等々と有り難いお言葉は結構聞かせて頂いているものの、実際に「こんな情報がある」「こんなことを考えている」「こんな作品を発表した」などといった、世の中でいわゆる「ブログ」とか「ツイッター」とかとしてふんだんに見られる類の具体的な発信がなかなか届かず、このため編集部内では、「取材の電話をさせて頂くべきか」などといった危機感も高まりつつある

▼しかし新聞社にとって「取材」とは、あくまでも具体的な事柄についての確認や掘り下げのために行うもの。「なにかありませんか」では犲荳牋柄悪瓩如△泙哉信を頂いてそこから新聞の活性化、引いては書道界の活性化にも微力を尽くさせて頂ければというのが本意である

▼いまや、新聞事業はまさしく“冬の時代”。これは小紙のような小規模の専門紙だけでなく、日本でも海外でも大新聞が最近盛んにネット配信記事の有料化方針を打ち出しているのも根っこには同じ問題があり、小紙としても将来を見据え、考え抜いた末の企画であります。どうか!


(書道美術新聞 第933号1面 2010年3月1日付)


投稿日時: 10年02月15日

 今回またまた、「シル・わか展」の出品点数が対前年比で60%増という“明るいご報告”をさせて頂けることとなった。関係各位のご協力の賜物である

▼昨年もいつだったか、小誌《書統》の学生部で春以降、小学校低学年の「新規出品者」の増勢が続いていて、それも過去5年の平均値に対し実に8割増だとご報告した記憶がある。小誌《書統》の「学生部全国展(誌上)」も、予想を大きく超える800点の出品で嬉しい悲鳴ともどこかで書いたし、そうそう、厚労省の「縦断調査」で「小学1年生の習字履修率が11・4%」という報道をしたのもつい最近である

▼こうした元気の出るデータの裏には、多くの方の血のにじむような努力があることはいうまでもないわけだが、それにしても、なにか風向きが変わりつつある気がしないでもない。NHKの連続ドラマも話題になったし、近く「書道ガールズ」なる女子高生映画も封切とか

▼いやー、各々方、楽しみな流れになりつつありますなあ。おっと、新聞がそんな手放しになっては…。6.3→7.0→6.0→4.6→5.2→6.2、こんなデータもあることをお知らせしておこう。夜8時台のゴールデンタイムに放映された「とめはねっ!」の全6回の視聴率である。立派? もの足りない?


(書道美術新聞 第932号1面 2010年2月15日付)


投稿日時: 10年02月01日

 去年まであまり重要視してこなかった不明を、恥じなければならない。厚労省も、たまにはいい仕事もやってるのだ。例の「21世紀出生児縦断調査」という取り組み
 
▼同調査は21世紀の初年に生まれた子の実態と、年月の経過につれての変化の状況を継続的に把握し続けようとするもので、毎回四万人前後を対象にし、回収率はほぼ毎回90%を超えているというから、精度の高い調査といえる。しかも、1月生まれの子は1月に、7月生まれの子は7月に調査するという徹底ぶりである

▼今回は平成20年に行った調査だから、満7歳の小学校1年生になった子供たちがどうかということなのだが、ここで明らかになった「習い事」における「習字(硬筆含む)」の履修率が11・4%という数字(男女差がやや大きいのは多少気になるが)は、書道界にとって決して悪くないものではあるまいか。「音楽・ピアノ等」の約半分、「水泳」の4割弱の水準とはいえ、家庭の父母は結構子供の教育をしっかり考えていることを物語っているといえよう。となると、果たしてこの受け皿となっている書塾界がその負託に応えているか、が問われることにもなるわけである

▼さて、8歳時、9歳時で倍々といくだろうか――。


(書道美術新聞 第931号1面 2010年2月1日付)


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