風信帖(977)

 12年02月01日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

とても他人事とは思えぬ、そう感じた大学関係者も多いことだろう。あの圓光大の書芸学科が…

▼同大の同学科は、“出口問題”を盾に認可に難色を示す当局に対し、関係者が時間を掛けた粘り強い運動の結果、開設を果たしたといういわくつきの専門学科だけに、大学側もこれまで手厚い保護を続け、このため教育や研究の環境は抜きん出ていたといわれる。だから、近年の韓国で「書芸学科不振」のニュースを耳にするたびに現地の関係者らとは、「やはり、圓光が最後の砦だろうね」などと話し合っていたのだから、筆者としてもいささか虚を突かれた感は否めない

▼もちろん当代の私学経営は、日本でも韓国でも多額の税金の投入を受けて成り立たせているところがほとんどだろうから、どれほど大学側に思い入れのある学科であっても、社会のニーズに合わなくなれば、やはり合理化の波から無縁ではいられないのだ

▼ただ、今回韓国でクローズアップした問題は、同国の教員養成の仕組みや教員免許法との関係で、書芸学科の卒業者に教育界に進む道がほとんど閉ざされていたという、特別に不運な事情も手伝ったようであるから、この辺はよく勉強させてもらって、わが方のさらなる条件整備に生かしたいものだ。

(書道美術新聞 第977号1面 2012年2月1日付)




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