風信帖(976)

 12年01月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 「今年は年男。今後十年は、近現代と朝鮮書芸史に取り組もうと思います」と、一部の方々に出した年賀状で“宣言”してしまったので、あちこちからお励ましを頂いたりして、後に引けなくなった感じではある

▼それで、近現代についてはまた別に書くことにして、ここでは「朝鮮書道史」に少々触れておきたいのだが、筆者の持論は、まあ語弊を恐れずにいうと、「歴史的にみれば、明らかに中国が書の産地、日本は消費地。なら、遣隋使・遣唐使などはいわば産直の取り組みだが、産地と消費地が二千年にもわたって安定した関係を維持できたのは、やはりしっかりした中継地があったからだろう。朝鮮半島こそ、その中継地だったはず」というもの

▼「なのに日本の書道界は、ひたすら大陸の書道史にばかり血道をあげ、半島には見向きもしなかった」。というわけで、学会で多少発言権を持たせてもらった機会に、『日本・中国・朝鮮/書道史年表』、『日本・中国・朝鮮/書道史年表事典』などでは「朝鮮パート」を受け持って孤軍奮闘してきたが、古稀を過ぎてみて、どうにも不完全燃焼の気分…

▼というわけで、「一寸の虫にも五分の魂」か、「年寄りの冷や水か」という仕儀と相成りました。どうか、よろしく!

(書道美術新聞 第976号1面 2012年1月15日付)




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