風信帖(1076)

 16年05月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 蘇士澍氏は1949年、北京生まれだから、当年とって67歳の働き盛り。そして、プロフィールには常に、「満族」と付く人物である

▼少し説明しておくと、蘇氏が師と仰いだのは啓功氏で、この方は亡くなってまだ10年ほどにしかならないが、その作品は近年の北京の一流オークションで、1度など1億円を超える高値を記録したほどの超ド級の現代書法家だが、この方が実は「満族」で、蘇氏は啓功氏の猗訛△短勠瓩箸發いΔ戮関係である

▼そして、その啓功氏の姓が「愛新覚羅」だと聞けば、分かる人は誰しもあの猗畄爐遼州国皇帝甍新覚羅溥儀を想起するが、実はもっと遡れば、その血脈は「清代」を築いた満族(女真族)の王家そのもの。啓功氏は第五代雍正帝の九代目の孫という出自である

▼少々脱線したが、初めて会った頃の蘇氏はまだ40そこそこで、北京の文物出版社で、幾つかある編集部の1つの部長をしていた。この出版社は、中国政府の文化部だか国家文物局だかの直轄という名門出版社で、蘇氏はその後、副社長、社長を歴任して、全国政協の常務委員にまで上り詰め、中国書法家協会では第6次から副主席を務めてきた。「蘇主席」の実現には、日本でも歓迎ムードが高まっている。

(書道美術新聞 第1076号1面 2016年5月15日付)




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