風信帖(1072)

 16年03月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 異なことを聞いた。故欧陽可亮の遺墨の所有権を、遺族と立命館大が争っている犹件瓩虜枷修任里海
 
▼3月3日に大阪地裁であった口頭弁論で被告の立命館側の代理人弁護士が裁判官に対して、2月1日付の本紙の紙面のコピーを示しながら、こう言ったとか。「裁判長!訴訟は一般公開というのが前提ではありますが、訴状全文がこのように掲載されるのは困ります」

▼これに対して裁判官が何と答えたかというと、むろん一切無言だったそうだが、当たり前で、無言は「何を言ってるんですか」と答えたのと同じことに違いない。学校法人にプライバシーなどもあるはずもないのに、公開が原則の法廷での主張を「公表されては困る」と言うのだから、被告側にはよほど、無理筋の主張が含まれているのかも知れない

▼裁判は間もなく、実際に作品を被告側に持ち込んだ当人である「寄贈者」の女性が証人として出廷し証言するというから、いずれにしても結着間近と言ってよさそうだ。が、それにしても、原告側の「原告が作品の所有権を主張しているのは、その経済価値を確保するためではなく、その学術価値を日中友好のかけはしとして役立たせるため」という主張に共感を覚えるのは、筆者だけではないだろう。

(書道美術新聞 第1072号1面 2016年3月15日付)




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