風信帖(1051)

 15年04月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 今回は、特にひどい気がする。真面目にやっているのか――

▼本号で特集した中学校「書写」教科書の検定に関する一連の記事のうち、ちょっと「検定指摘修正事項一覧」のデータを、ご覧頂きたい。各社はそれぞれ教科書出版の大手で、出版社としては一流といえるところだろう。その各社が、満を持して(と思いたい)文科省に「検定」を申請した教科書が、個々にどんな指摘をされているかである

▼まず、光村。「小筆か筆ペンで書き」とやって「不適切」と指摘され、「鍾繇」を「鐘繇」と書いて「誤記」と指摘されている。たった2件とはいえ、天下の光村でこんなのありなのか。ここで「筆ペン」とは、いかにも不見識だ。次の、教出。「段落」を「段階」と書き、僧侶に「そうりょう」とルビを振っている。「不正確」との指摘ならまだしも、「矛盾」、「誤記」とは何とも情けない

▼東書に至っては、さらにひどい。「貪」「劫」「氷」の誤植にも呆れるが、「褚遂良」を「猪遂良」とは…。「猪八戒」の兄弟か? これはもう、「書写」教科書におけるミスとしては、あり得ないレベルだ。学図の「常用漢字一、九四五字」もどうだろう。常用漢字表に約200字の追加が発表されたのは、5年以上も前のことである。ヤレヤレだ。

(書道美術新聞 第1051号1面 2015年4月15日付)




kayahara.com : 萱原書房・美術新聞社のサイトにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://kayahara.com

このニュース記事が掲載されているURL:
http://kayahara.com/modules/column/index.php?page=article&storyid=179