風信帖(1048)

 15年03月01日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 きのう、世界を駆け巡ったニュース映像は、ショッキングだった。過激派組織「イスラム国」のメンバーらがイラクの博物館で、古代メソポタミアの石像をハンマーで壊している映像である

▼そして、「預言者ムハンマドは偶像や遺物を廃棄するよう命じた」とコメントしている(らしい)。まさに人道、人の道、人類の道に反する、野蛮極まりない行為というほかない。かつてタリバンがアフガンのバーミヤン石仏を破壊したニュースがあったが、あの時も「偶像破壊による民心の浄化」などという猴屈瓩鬚海佑討い燭海箸鮖廚そ个

▼数日前の朝日新聞に、内戦で混乱の続くシリアの都市、アレッポの大学に20年前からある日本センターの「書道クラブ」のルポが載っていた。大学構内にも着弾するという状況なので、今は日本人講師は1人もいないのだが、現地の卒業生や日本に留学経験のある現地の人が講師役を務め、学生たちが熱心に「友だち」とか、「平和」と書いているのだ。ただ、筆や墨汁はまだあるが、和紙が払底、コピー用紙で代用しているとか

▼そして、学生の1人のコメントが載っていた。「シリアでは戦争の影響で、美しいものへの関心が薄くなった。私は書道を続け、美への関心を持ち続けたい」――。

(書道美術新聞 第1048号1面 2015年3月1日付)




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