風信帖(1011)

 13年07月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 読売展の搬入が、ついに2万点の大台を割った。これでかつての2万8千点超だったピーク時から、14年間で実に約9千点、率にして30数%減ったことになる。これが書文化・書芸術を支える地盤の沈下、弱体化を意味するのだとすれば、ことは深刻である

▼読売展が作品募集に当たって「点数は1人1点に限る(2点出品者は失格とする)」とまで明記し、この規定は30年間ほぼ厳格に守られて来ているといわれるから、今日の書壇事情、書道界事情をストレートに反映した厳然たる指標として、関係者も関係業界も深刻に受け止めない訳にはいくまい。表面的な数字だけではない、本格回復の手立てはあるのだろうか

▼ちなみに本紙が常時ウオッチし、折に触れて報道して来ている書道人口・書道活動人口や、競書誌の市場規模(部数)といった各指標の減少幅はずっと大きいし、各社中展や団体展にしても一部の例外を除いてそれぞれに「高齢化」と「会員減」という2大難局に直面しており、読売展はむしろ善戦しているとさえ言えるかもしれない

▼ただ、ここで一つ奇妙な現象だと思うのは日展五科で、あの搬入数の高止まり現象は、どう考えればよいのだろう。出品動向を過去に遡って分析してみたい気がする。

(書道美術新聞 第1011号1面 2013年7月15日付)




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