小・中学校学習指導要領案(抄)

掲載日: 08年03月01日 | カテゴリ: 書道美術新聞【1面】

小・中学校学習指導要領案(抄)
(‐学校)


中教審・教育課程部会の答申を受けて教育課程の改訂作業を進めている文部科学省は2月15日、この3月にも告示予定の小・中学校用の新しい「学習指導要領案」を公表した。引続き同省は現在、同案に対する一般からの意見募集を行っているが、以下に同案の「国語科・書写」関連部分を紙面の許す範囲で抜粋してお届けする。
 
第2章各教科

第1節国語
第1 目標
国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。



第2 各学年の目標及び内容
【第一・第二学年】
1目標
(2)経験した事や想像した事などについて、順序を整理し、簡単な構成を考えて文や文章を書く能力を身に付けさせるとともに、進んで書こうとする態度を育てる。

2内容
B書くこと
(1)書くことの能力を育てるため、次の事項について指導する。
ア経験した事や想像した事などから書く事を決め、書こうとする題材に必要な事柄を集めること。
イ自分の考えが明確になるように、事柄の順序に沿って簡単な構成を考えること。
ウ語と語や文と文との続き方に注意しながら、つながりのある文や文章を書くこと。
エ文章を読み返す習慣を付けるとともに、間違いなどに気付き、正すこと。
オ書いたものを読み合い、よいところを見付けて感想を伝え合うこと。

〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕
(1)「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して、次の事項について指導する。
ウ文字に関する事項
(ア)平仮名及び片仮名を読み、書くこと。また、片仮名で書く語の種類を知り、文や文章の中で使うこと。
(2)書写に関する次の事項について指導する。
ア姿勢や筆記具の持ち方を正しくし、文字の形に注意しながら、丁寧に書くこと。
イ点画の長短や方向、接し方や交わり方などに注意して、筆順に従って文字を正しく書くこと。


【第三・第四学年】
1目標
(2)相手や目的に応じ、調べた事などが伝わるように、段落相互の関係などに注意して文章を書く能力を身に付けさせるとともに、工夫をしながら書こうとする態度を育てる。

2内容
B書くこと
(1)書くことの能力を育てるため、次の事項について指導する。
ア関心のある事などから書く事を決め、相手や目的に応じて、書く上で必要な事柄を調べること。
カ書いたものを発表し合い、書き手の考えの明確さなどについて意見を述べ合うこと。
(2)(1)に示す事項については、例えば次のような言語活動を通して指導するものとする。エ目的に合わせて依頼状、案内状、礼状などの手紙を書くこと。

〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕
(1)「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して、次の事項について指導する。
ア伝統的な言語文化に関する事項
(イ)長い間使われてきたことわざや慣用句、故事成語などの意味を知り、使うこと。
(イ)漢字と仮名を用いた表記などに関心をもつこと。
(ウ)送り仮名に注意して書き、また、活用についての意識をもつこと。
(エ)句読点を適切に打ち、また、段落の始め、会話の部分などの必要な箇所は行を改めて書くこと。
ウ文字に関する事項
(ウ)漢字のへん、つくりなどの構成についての知識をもつこと。
(2)書写に関する次の事項について指導する。
ア文字の組立て方を理解し、形を整えて書くこと。
イ漢字や仮名の大きさ、配列に注意して書くこと。
ウ点画の種類を理解するとともに、毛筆を使用して筆圧などに注意して書くこと。


【第五・第六学年】
1目標
(2)目的や意図に応じ、考えた事などを文章全体の構成の効果を考えて文章に書く能力を身に付けさせるとともに、適切に書こうとする態度を育てる。

2内容
B書くこと
(1)書くことの能力を育てるため、次の事項について指導する。
ア考えた事などから書く事を決め、目的や意図に応じて、書く事柄を収集し、全体を見通して事柄を整理すること。
ウ事実と感想、意見などとを区別するとともに、目的や意図に応じて簡単に書いたり詳しく書いたりすること。
オ表現の効果などについて確かめたり工夫したりすること。
カ書いたものを発表し合い、表現の仕方に着目して助言し合うこと。
(2)(1)に示す事項については、例えば次のような言語活動を通して指導するものとする。
ア経験した事、想像した事などを基に、詩や短歌、俳句をつくったり、物語や随筆などを書いたりすること。

〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕
(1)「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」及び「C読むこと」の指導を通して、次の事項について指導する。
ウ文字に関する事項
(イ)仮名及び漢字の由来、特質などについて理解すること。
(2)書写に関する次の事項について指導する。
ア用紙全体との関係に注意し、文字の大きさや配列などを決めるとともに、書く速さを意識して書くこと。
イ目的に応じて使用する筆記具を選び、その特徴を生かして書くこと。
ウ毛筆を使用して、穂先の動きと点画のつながりを意識して書くこと。



第3 指導計画の作成と内容の取扱い
1指導計画の作成に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1)各学年の内容の指導については、必要に応じて当該学年より前の学年において初歩的な形で取り上げたり、その後の学年で程度を高めて取り上げたりして、弾力的に指導することができるようにすること。
(2)の各学年の内容の「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」、「C読むこと」及び〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕に示す事項については、相互に密接に関連付けて指導するようにするとともに、それぞれの能力が偏りなく養われるようにすること。
(4)各学年の内容の「B書くこと」に関する指導については、第一学年及び第二学年では年間一〇〇単位時間程度、第三学年及び第四学年では年間八五単位時間程度、第五学年及び第六学年では年間五五単位時間程度を配当すること。その際、実際に文章を書く活動をなるべく多くすること。

2第二の各学年の内容の〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕については、次のとおり取り扱うものとする。
(1)〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕の(1)に示す事項については、次のとおり取り扱うこと。
ア特定の事項をまとめて指導したり、繰り返して指導したりすることが必要な場合については、特にそれだけを取り上げて学習させるよう配慮すること。
イ伝統的な言語文化に関する指導については、各学年で行い、古典に親しめるよう配慮すること。
(ウ)漢字の指導においては、学年別漢字配当表に示す漢字の字体を標準とすること。
(2)硬筆を使用する書写の指導は各学年で行い、毛筆を使用する書写の指導は第三学年以上の各学年で行うこと。また、毛筆を使用する書写の指導は硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導し、文字を正しく整えて書くことができるようにするとともに、各学年年間三〇単位時間程度を配当すること。

3教材については、次の事項に留意するものとする。
(1)教材は、話すこと・聞くことの能力、書くことの能力及び読むことの能力などを偏りなく養うことや読書に親しむ態度の育成を通して読書習慣を形成することをねらいとし、児童の発達の段階に即して適切な話題や題材を精選して調和的に取り上げること。(2)教材は、次のような観点に配慮して取り上げること。
ア国語に対する関心を高め、国語を尊重する態度を育てるのに役立つこと。
イ伝え合う力、思考力や想像力及び言語感覚を養うのに役立つこと。
ク我が国の伝統と文化に対する理解と愛情を育てるのに役立つこと。
ケ日本人としての自覚をもって国を愛し、国家、社会の発展を願う態度を育てるのに役立つこと。
コ世界の風土や文化などを理解し、国際協調の精神を養うのに役立つこと。



(書道美術新聞 (第887号) 2008年3月1日版 4面)



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