日展、「大臣賞」申請見送り

掲載日: 14年10月01日 | カテゴリ: トップ記事

日展のホームページから「外部審査員」発表
対象拡大で
会員賞は“新たな賞”に


 日展(奥田小由女理事長)は9月30日、ホームページに「日展からのお知らせ」最新版を掲載し、合わせて報道機関に宛てたFAXでも同内容の文書を配布した。
 
 それによると、日展は同日付で今月31日に開幕する「改組新・第一回日展」における各科3名、計15名の「外部審査員」を決めるとともに、今年度は「内閣総理大臣賞」「文部科学大臣賞」については申請を行わず、「会員賞」については授賞対象を拡大した新たな「日展会員賞」とすることなどを発表。
 
 またこれに合わせて、問題となった過去の五科・篆刻部門の審査における「顧問の関与」についての一連の理事会決定にも、「信頼を損なった」として謝罪すると共に決議・決定を取り消す方針を明らかにした。
 ◇ ◇ ◇「日展からのお知らせ」欄には9月30日、7月29日、4月15日などと“お知らせ”を公表した日付とスタイルがあり、クリックすると開けるようになっている。

“顧問関与”結論を撤回

◆改組新 第1回日展・外部審査員一覧

 【第1科(日本圃)】
▽尾崎正明・茨城県近代美術館館長
▽小松弥生・独立行政法人国立美術館理事兼事務局長
▽真室佳武・東京都美術館館長

 【第2科(洋画)】
▽宝木範義・美術評論家
▽南嶌宏・女子美術大学教授
▽本江邦夫・多摩美術大学教授

 【第3科(彫刻)】
▽浅野撒・美術評論家
▽市川政憲・美術評論家
▽中山典夫・筑波大学名誉教授

 【第4科(工芸美術)】
▽秋元雄史・金沢21世紀美術館館長
▽尾崎眞人・京都市美術館学芸課長
▽諸山正則・東京国立近代美術館主任研究員

 【第5科(書)】
▽神崎充晴・センチュリーミュージアム館長
▽島谷弘幸・束京国立博物館副館長
▽菅原教夫・読売新聞東京本社編集委員

 まず、「外部審査員」については、別項の通り五科(書)でも各科と同様に、神崎充晴、島谷弘幸、菅原教夫の3氏の選任を発表。
 
 
 またこれに合わせて、先の日展改革案で「審査監査室」の設置方針を打ち出したことについては、「外部役員と本年度の審査員ではない理事及び監事が交代制で任務につき、本年度の鑑審査の様子を確認する」としている。
 
 
 一方、「大臣賞」については、すでに文科省側が今年度の「文科大臣賞」の授賞には難色を示していることが明らかになっていることや、内閣府も文科省側が出さない限り「総理大臣賞」は出さないと伝えられていることなども踏まえてか、
 「本年度は日展改革案に基づく1回目の展覧会であり、改革の達成状況を皆様にご判断いただく必要があると考えている。
 
 従って、本年度は大臣賞の申請は行わず、今回の展覧会の結果を踏まえ、改革の成果が認められた段階で申請を行いたい」として、申請自体を断念する方針を表明。
 
 しかし、自前の賞である「会員賞」については、
 「昨年度は自粛したが、本年度は実施する。
 
 日展改革案に基づき、これまでの参事、参与、評議員をすべて牴餔瓩箸靴燭燭瓠⊆与対象を拡大した新たな狷展会員賞瓩箸覆襦廚箸靴討い襦
 
 
 次に、「調査委員会の設置及びその報告書の取消しについて」と題する文書では、
 「本法人は、本年4月、本法人顧問による篆刻鑑査への介入の有無について調査する内部の調査委員会を設置して、7月、その報告等の結論部分をホームページに掲載した(現在は削除済み)」、「ホームページの掲載後、調査委員会は大きく報道され、文化庁と内閣府から報告を求められた」とし、
 「本法人では、今一度本件の経緯を振り返り、慎重に検討した結果」、「第三者委員会とは別の調査委員会を内部で設置したこと、及びその報告書を承認したことは誤りであった」と釈明。
 
 
 「その旨を明確にするため、本年9月11日開催の理事会において、調査委員会の設置の決議及びその報告書承認の決議を取り消し」、「同報告書及びホームページに掲載された同報告書の結論についての一文を撤回し、正式記録としないことを決議した」として、問題となった2009年度の第41回日展五科の篆刻部門の審査における、いわゆる「顧問の関与」についての本年4月以降の内部手続きや、その結論について、一切を白紙化するとともに、昨年12月の第三者委員会の報告書の見解を改めて追認する方針を明らかにしている。
 
日展のホームページから(「日展からのお知らせ」欄には9月30日、7月29日、4月15日などと爐知らせ瓩鮓表した日付とタイトルがあり、クリックすると開けるようになっている)



(書道美術新聞 第1038号1面 2014年10月1日付)



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