第29回読売書法展【審査総評】

掲載日: 12年08月15日 | カテゴリ: トップ記事

【審査総評】審査部長・樽本樹邨

 今年の第29回展も酷暑の中、総計148名の当番審査員により鑑別、審査が行われた。今回は堂々とした見応えのある作品が多く、若い力を実感した。頼もしいことである。古典から得た知識や技術を自分自身の個性として、さらに高めていくことが必要である。

 各部門ともやはり、大賞・準大賞を獲得した作品には完成された美が備わっている。線に柔軟性があり、余白も十分生かされ、自分の顔を持っている。日頃の研鑽の賜物である。

 しかしながら、日常の練磨と共に重要なことは、他者の作品を鑑賞することである。自分にはない、高い実力を持つ芸術に触れることが、自己の啓発へと結び付く。その意味で、読売書法展の会場は恰好の場となる。しっかり鑑賞して、次回展につなげていくことを期待したいと思う。


(書道美術新聞 第990号1面 2012年8月15日付)




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