全書研<京都大会>開く

掲載日: 11年12月01日 | カテゴリ: トップ記事

「文字文化」テーマに
第52回小学校〜大学、発表10件


 全日本書写書道教育研究会(全書研=長野秀章理事長)の第52回<京都大会>が11月10、11の両日、京都市のルビノ京都堀川などを会場に開催された。
 
 全国の小学校から大学までの全学校段階の関係者が参加する書写・書道教育界最大の教研組織である同研究会の今年の大会は、本年度4月から小学校で完全実施され来年度以降中・高校の順に順次実施が始まる新学習指導要領の的確な運用に向け、今後の書写・書道教育や教員養成教育の在り方について、全国から約200名以上の関係者らが参加し、例年にも増して活発な研究協議や発表が繰り広げられた。
 ◇ ◇ ◇

 今年の大会は「文字文化の扉を拓く書写書道教育」をメーンテーマに、小学校部会は「場に応じた書写力を高める学習」、中学校は「手書き文字のもつ力とこれからの書写教育」、高校は「感動ある授業を目指して」、大学は「教員養成課程における書写・書道教育のあり方」をそれぞれサブテーマに掲げて、部会ごとに研究発表や分科会・研究協議などが多彩に行われた。
 
 
 大会はまず、初日の11月10日午後2時から参加者の受け付け、同2時30分から例年通り副理事長会と常任理事会・都道府県代表者会議を相次いで開いて22年度の事業報告、決算報告、監査報告などの各総会提出案件を承認、また23年度予算案、事業計画案、大会要望書などを決定した。
 
 
 2日目の11日は、会場を京都府総合教育センターに移して午前9時から開会式・総会が行われた。
 
 総会は、佐藤満也副理事長の開会の辞、長野秀章理事長の挨拶のあと、22年度の事業、決算、監査の各報告と、23年度の事業計画案、予算案および今大会における要望書案などがいずれも原案通り可決・承認された。
 
 また、任期満了に伴う役員改選が行われ、別項の新役員名簿が決定をみた。
 
 
 続いて同10時から行われた全体会では、加藤泰弘・文科省調査官による「文字文化と書写書道教育」と題する基調講演と、京都大会ならではの「清水・観音のこころ」と題する森清範・清水寺貫主による記念講演が行われた。
 
 
 午後2時15分からは公開授業が行われたが、今回は京都府内の学校等を会場としなかった関係もあって、会場内の模擬教室での「小学一年(硬筆)」、「同六年(毛筆)」、「高校三年」を対象とした以下の3件のみが行われた。
 
 

 【公開授業】
▽平山あや・中山昌子(御所南小)=「かん字の学しゅう<かきぞめ>」(小学一年・硬筆)▽菊池聡(伏見南山小)=「学習のまとめ‐字配りに気をつけて表現する」(小学六年・毛筆)
▽藤林八恵美(塔南高)=「漢字かな交じりの書‐創作作品」(高校三年)
 公開授業の終了は、各部会に分かれてそれぞれのテーマによる分科会(研究協議)が行われ、以下の10件の研究発表も行われた。
 
 
 【小学校部会・研究発表】
▽北崎渉子(松尾小)=「みやこ子ども土曜塾‐明治の小学校書写教室」
▽井上宜子(小野小)=「文字の配列に気を付けて書く書写指導‐平成22年度書写研究大会研究授業」
▽重村亜紀子(西陣中央小)=「低学年から書く力・分析する力の育成を目指して」
▽達富裕司(松尾小)=「道具を大切にしようとする態度の育成を目指した毛筆書写学習の導入」
 【中学校部会・研究発表】
▽大西麻理亜(西賀茂中)=「自分の筆跡に関心を持たせるための取り組み」
▽古川晋治(嵯峨中)=「書写教育におけるICTの活用と手書き文字への想い」
▽衛藤明夫(大宅中)=「手書き文字のもつ力とこれからの書写教育‐他教科・領域との横断的なカリキュラムにおける書写のあり方について」
 【高校部会・研究発表】
▽湯浅洋子(堀川高)=「漢字仮名交じりの書‐文化祭の賞状を書こう」
▽吉村仁希(吉ヶ丘高)=「漢字仮名交じりの書の制作‐余白効果とその表現」
 【大学部会・研究発表】
▽小野かおる(篠原小)=「小学校・中学校・高等学校の書写・書道の一貫性‐鑑賞教育について」

 分科会終了後は閉会式が行われ、引き続いて午後5時30分から恒例の懇親会が同会場内で催され、大会は全日程を終了した。
 
 
 なお、来年度の第53回大会については、予定されていた福島での大会が困難な見通しとなり、「東京大会」とする方向で現在日程等の調整が進められている。


◆全書研新役員名簿
【会長】井上輝夫【副会長】吉田繁、小木良一、加藤祐司【理事長】長野秀章【副理事長】○押尾和子、○市川晃、○小林典彦、○宮沢正明、玉沢友基、佐藤満也、鶴憲次郎、村越和弘、広瀬裕之、平形精一、萱のり子、中村志朗、松本仁志、蓑毛政雄、和田圭壮【監査】樋口咲子、鶴田一雄【各局長・部長】宮島恭子(総務部)、松本貴子(会計部)、豊口和士(企画部)、○宮絢子、○岩崎和代、小松昌之、○瀧俊朗、斎木久美(以上研究局)、青山浩之(調査部)、並木玲子(広報部)、○和田俊彦、○関根克洋(以上事務局)(○印=新)



(書道美術新聞 第973号1面 2011年12月1日付)



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