第2回「論壇」大会ひらく

掲載日: 11年08月01日 | カテゴリ: 書道美術新聞【1面】

第2回「論壇」大会風景
台湾で
20余ヵ国100名が参加
多彩な交流展も併催


 漢字文化圏における書画芸術の創作・理論研究の最新成果の交流促進のために設立準備が進められてきた新たな国際組織「国際書画芸術発展論壇(フォーラム)」(IFPCA)の準備委員会(委員長=何東・中国書画報社長)の総会が7月4日、台湾・台北市の神旺酒店で開かれ、「論壇」の機構組織・会則案や役員人事案を審議、決定した。
 
 これを受けて同委では、翌五日に同市の国父紀念館で催された「第2回国際書画芸術発展論壇大会」(別項参照)の全体会議に同案を一括上程、満場一致で承認されたことから、「論壇」は同日、正式に発足した。(本誌4面に記事本文)
 ◇ ◇ ◇大会で発表する萱原晋・本社社長

 「第2回国際書画芸術発展論壇大会」が7月5日、台北市の国父記念館中山ホールで催された。
 
 今回の大会は、台湾の淡江大学、国父紀念館、中国書画報社(本社天津市)などの主催で開かれたもので、各国・地域から約100名の関係者らが参加し、多彩な発表や意見交換を行った。
 
 また今大会に合わせて、7月5日から11日まで同じ国父記念館内の逸仙ギャラリーと翠溪ギャラリーを会場に、「世界書画名家作品交流展」と「筆墨時代―両岸 書画芸術展」の両展も開催された。
 
 
 今回の「第2回大会」は、現在中国で最も大きな影響力を持っているとされる天津市に本拠を置く専門紙『中国書画報』(何東社長)の企画・主催で2009年12月にマカオで催された「中国書画芸術の現代性と世界性」をメーンテーマとする「第1回大会」を受けたもので、今回の参加者はアメリカ、カナダ、フランス、オーストラリア、シンガポール、日本、韓国、ベトナム、ブラジル、インドネシア、中国と、台湾、香港、マカオなど20を超える国・地域からの書画家、研究者、評論家ら、約100名にのぼった。
 
 
 当日、午前9時からの開幕式典ののち、同9時30分から昼食休憩を挟んで午後4時まで、実質4時間半にわたり行われた発表会では、「書画芸術と現代生活」をメーンテーマに書画芸術と現代における日常生活との関係性や、書画芸術の現代生活への影響等を主題とした多彩な26編の論考が発表され、大きな盛り上がりを見せた。
 
 
 また大会では、これらの発表のほか、台湾書画界の巨匠で淡江大教授の李奇茂氏、同じく欧豪年氏、また姜陸・天津美術学院長、肖陽・中国宣紙集団公司社長、萱原晋・日本美術新聞社社長、崔光烈・韓国美術新聞社社長らが意見表明を行った。
 
 
 その中では特に李教授が、台湾で張炳煌・同大教授のグループが開発中のパソコンによる書画制作・教育ソフト「e筆システム」を、「伝統的な筆墨硯紙を用いない最も現代的な書画用具」として紹介、「現代生活の中で伝統的な書画芸術を時代から脱落させないための極めて有効なツールとなりうる」と断じて注目された。
 
 
 ◇ ◇ ◇
 今回のフォーラムにおける発表者と発表テーマは、以下の通り。
 
 
▽李宗仁「中国絵画用語の時代性の分析」、蔡友「生活の中における書画芸術の創作」、蔡明讃「書法の本質と現代の社会環境」、欧豪年「東方絵画の時代的発展」、李奇茂「絵画芸術における書法の位置付け」(以上台湾)、李雄風「書画芸術の創作と生活の密接なつながりについて」(アメリカ)、張恒「書画芸術と現代生活」、陳漢忠「書画芸術と時代および生活の関係について」(以上カナダ)、林伯 「書画の修心養成の効能についての一試論」(オーストラリア)、李秀賢「現代生活における書画芸術の意義」(インドネシア)、李克柔「辛亥革命百年‐さらに深まる精彩」(ベトナム)、劉樹徳「書法芸術と現代生活」(ブラジル)、何★(金玉)峰「現代人は如何に書法芸術を学習するか」(シンガポール)、司徒乃鍾「書画芸術と現代生活」、徐伝 「書画芸術と現代生活私論」(以上香港)、林木「中国画が支える近現代の生活」(中国四川)、郭雅希「芸術の豊かさがもたらす生活の豊かさ」、柴寿武「伝統守り生活の向上を‐書画芸術と現代生活」、何俊田「書法の狢瓩鉢猗鯊瓠廖田先★(金玉)「書法芸術作品の価値の判定」(以上中国天津)、秦長江「書画芸術と現代生活の関係の解析」(中国広東)、黎明中「書画芸術‐現代消費経済における高騰」(中国江西)、毛全周「書画芸術の継承と創新」(中国湖南)、 任隆「現代生活における中国書法芸術の地位と作用」(中国陝西)、王徳彦「『鋤箕図』における書画芸術の精神的効用」(中国上海)、薛元明「書法と生活」(中国江蘇)
 なお、今大会中に新たな国際組織としての「諏壇」が発足をみたことから、次回大会は2013年に新組織の手で、香港で開催することが本決まりとなった。



(書道美術新聞 第966号1面 2011年8月1日付)



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