書育推進協議会、始動

掲載日: 10年05月15日 | カテゴリ: 書道美術新聞【1面】

「読育」と「書育」両輪
会長に久米氏
文具業界と教育界が連携


 パソコンやメールの普及に伴って文字を書く機会が少なくなっていることから、文具業界と教育関係者などが「手書き」の大切さを広く伝えようと協議会を設立し、4月28日、東京・市ヶ谷の私学会館で設立発表会を開いた。
 
 協議会は日本筆記具工業会の全面支援のもとに、「手で書くことが人の成長と共にあり、手で書くことによって人は育まれる」として「書く力は育む力」との主旨で「書育」を標榜、「書育推進協議会」と名づけて発足したもので、会長には久米公・元文部省視学官が就任。
 
 発表会では、工業会が教育現場向けに制作した『22年版・書育教材集』の完成披露も行われた。
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 設立発表会で久米会長は、「平成17年の文字・活字文化振興法の制定を受けて文字・活字文化推進機構が発足し、読書活動の活発化のために“読育”の普及と振興へ向けた動きを活発に展開している。
 
 われわれの“書育”は、この“読育”と車の両輪をなすもの」とし、「言語教育においては、読育と書育はインプットとアウトプットの関係」と説明して、今後の協議会の活動に理解を求めた。
 
 
 日本筆記具工業会は、我が国の筆記具製造業者60社・一団体が加盟する平成13年設立のメーカー団体で、会員従業員数は約1万4千人。
 
 筆記具関連の各種調査・研究などを手掛けているが、そうしたなかで「昨今の子供たちが手で書く機会が減って来ていることに大きな不安を感じ、手で書くことの意義をもう一度人々に見直してもらうため」(同会資料)に一昨年から啓発活動を展開する準備を進めて来た。
 
 その結果として誕生をみたのが協議会だが、これと合わせて工業会では学校教育現場向けの啓発用教材の開発も進め今回完成をみたもので、協議会も実は既に本年2月に設立済み。
 
 
 この日披露された『書育教材集』は、B4判19ページの「児童用ワークシート」と、A4判四六ページの「教師用指導書」からなる本格的なもので、鈴木慶子・長崎大教授らの書写教育の専門家が監修に当たっている。
 
 発行名義は書育推進協議会となっているが、工業会が経費等も全面的に負担して制作しており、主旨に照らして教育現場等には、CD−ROMに収めて無償提供する計画という。
 
 
 発表された「書育推進協議会」の要綱によると、事業として―餔蕕亡悗垢觀屡活動、情報発信⊇餔蕕亡悗垢訥敢此ΩΦ罩その他、書育に関する活動、を掲げ、役員としては久米公会長のほか、副会長に小野博・昭和大客員教授、河野庸介・群馬大教授、千々岩弘一・鹿児島国際大教授、堀江圭梅・工業会会長が、専務理事兼事務局長には鈴木慶子氏が就任している。
 
 
 事務局は、〒166−0013東京都荒川区西日暮里2−30−6 鉛筆会館3階の日本筆記具工業会内、電話は03−3891−6161。



(書道美術新聞 第938号1面 2010年5月15日付)



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