検証「改組(新)第2回日展五科」

掲載日: 15年12月15日 | カテゴリ: トップ記事

謙慎系、シェア伸ばす
興朋系安定
創玄、調和体で後退
改組新第2回日展五科入選会派分布(当社調べ)
 美術新聞社は今年も、「改組新・第2回日展五科(書)」の全入選者の所属会派調べを実施した。その結果、漢字部門は昨年に引き続き「謙慎系」「興朋系」の2強時代が続いているが、「謙慎系」が一層シェアを伸ばしていることと、また調和体では「創玄系」が大きくシェアを落としていることが、明らかになった。(本紙1面に所属別入選数一覧表)
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 日展が鋭意進めている狄該魂革瓩侶覯未慮‐擇蓮∈Fにおける社会的な関心事であり、外部審査員をも加えて透明性が担保された審査によって、結果的に入選者の所属が偏るのであれば、それはそれで会派間の実力差や努力の結果を示すものとして称揚されるべきとするのが、本社の立場である。
 
 とはいえ、書道界の一部には今もこうした調査報道を歓迎しない雰囲気があるのも事実で、今回の調査も当初は相当難航が予想された。だが、前回は3カ月掛かったのに対し、今回は前回の半分の日数で報道が可能になったのは、前回に比べて格段に、個々の入選者から協力が得られたからに外ならない。書道界の意識改革は着実に進んでいる証として、報告しておきたい。

 各会派間の消長についての分析は、前回展のデータを合わせて掲載して読者に委ねることとするが、今回は前回以上に若い層の新入選が話題となっている点は、特筆に値する。例えば、前回も6名の学生が新入選を果たして話題となった大東文化大で今回は8名(院生含む)が新入選を果たしたのをはじめ、愛知の中京大でも2名が、岐阜女子大でも1名が新入選しており、書道系大学の学生たちのこうした活躍ぶりは、掛け値なく明るい話題といえよう。

 一方、団体・社中別に前回比で大きく入選数が変動しているケースとしては、まず大幅マイナスが由源社、雪心会、猗園文会、日本書作院など、また大幅プラスが轟友会、新書派協会、寄鶴文社、蘆友会などとなっている。

 なお創玄書道会は、調和体では大きく入選数を減らしているものの、漢字は一定規模増えており、今回だけで動向を論じるのは難しそうだ。また、前回はリスト中に会名があった青藍社(前回3点)など5団体が、今回はゼロとなってリストから消えている。



(書道美術新聞 第1066号1面 2015年12月15日付)



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