早大・八一記念博物館で「書の美」展

掲載日: 10年02月15日 | カテゴリ: 書道美術新聞【1面】

早大・会津八一記念博物館3月1日開幕
旧富岡コレクション本格公開


 「書の美」展が3月1日から4月24日まで、東京・新宿区の早稲田大学・会津八一記念博物館で開催される。
 ◇ ◇ ◇


 同博物館は、2003年度の富岡美術館(東京・大田区)の財団解散と閉館に伴い、翌2004年、同館所蔵品の一括寄贈を受けた。
 
 富岡美術館は、日本重化学工業会社の初代社長だった富岡重憲(1896〜1979)が長年にわたって収集した東洋陶磁と近世禅書画を中核とする約900点からなる一大コレクションの収蔵で知られた美術館で、この寄贈を受けた同博物館では昨年5月、同館内にコレクションの本格公開へ向けての専用施設「富岡重憲コレクション展示室」を新設するとともに、以後毎回テーマを設定して企画展をスタートさせている。
 
 
 今回展は、同企画展としては第5弾に当たり、内容的には同コレクションの近世禅書画約260点と、その他の書蹟類約40点から選んだ24点によるもので、書蹟関係に絞った幅広い内容の企画展は今回が初めて。
 
 
 早大・八一記念博物館「富岡重憲コレクション展示室」での初の書蹟展となる「書の美」展の主な出品としては、まず伝西行「白河切」は天暦5年(951)に編まれた勅撰集『後撰和歌集』巻七秋下所収の3首を載せたもので、陸奥国白河で発見された元胡蝶装の冊子本の断簡(旧重美指定品)。
 
 
 後土御門天皇「和歌懐紙」は後花園天皇の第一皇子の土御門天皇が自詠の和歌3首を書いたもの(同)。
 
 
 また無外如大「消息」は鎌倉後期の臨済宗の尼で、室町時代には京都尼五山の筆頭・景愛寺の開山となり、法名は無着と称したとも伝えられる無外如大の筆になる消息。
 
 
 このほか、「ちり蓮」、「文彩」と名付けられた手鑑や、墨跡関係では愚堂東寔、至道無難、白隠慧鶴、仙崖義梵らの法語や書画なども出品予定。
 
 
 今回展の主な内容は以下の通り。

▽「手鑑・銘〈ちり蓮〉」、「同・銘〈文彩〉」、伝藤原為定「小色紙」、「古今集切」、伝西行「白河切」、慈円「慈円詠草」、伝明恵高弁「消息」、無外如大(千代能)「同」、小堀遠州「同」、室鳩巣「尺牘・稲生若水宛」、愚堂東寔「坐禅偈」、至道無難「仮名法語〈即心記〉」、白隠慧鶴「〈定〉字」、仙崖義梵「布袋図」、大愚良寛「短歌〈わが宿は〉」、伝藤原良経「嵯峨切」、伝後鳥羽院「玉藻切」、土御門天皇「和歌懐紙」、「勝家伝来書画帖」(二帖)、川上不白「雪解発句」、千宗旦「書状」、慶玄「東大寺八幡居経大般若経第二七〇」、「経瓦」、伝藤原定家「音羽河」ほか。


 問い合わせ等は、TEL03−5286−3835同館へ。



(書道美術新聞 第932号1面 2010年2月15日付)



kayahara.com : 萱原書房・美術新聞社のサイトにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://kayahara.com

このニュース記事が掲載されているURL:
http://kayahara.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=137