(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月22日(水曜日)
書道美術新聞【1面】
3学会「佐賀大会」開く
掲載日: 08年10月01日
書道美術新聞【1面】

3学会「佐賀大会」開く
“改定本番”に緊張感
教育学会賞に青山浩之氏
「新要領実践」シンポ開催


 日本教育大学協会(教大協)全国書道教育部門・全国大学書道学会・全国大学書写書道教育学会の「大学書道三学会」による「佐賀大会」が9月17日から19日までの3日間にわたり、佐賀大学を当番校に佐賀市のはがくれ荘などを会場にして開催された。
 
 大会は、今春文科省による小・中学校新学習指導要領の告示や同「解説」が発表されたことを受け、特に教育学会では早くも「新学習指導要領による授業実践」をテーマとするシンポジウムが開催されるなど、いよいよ改訂本番を迎え、各学会とも例年にも増して緊張感にあふれた発表や報告が繰り広げられた。
 
 また同じく教育学会では5年ぶりに学会賞等の授与が行われ、学会賞を青山浩之氏(横浜国立大准教授)、今回初めて設定された学会奨励賞を杉崎哲子氏(静岡大講師)がそれぞれ受賞した。
 
 書道学会による大会恒例の「会員作品展」は今年は小城市内の同市中央公民館を会場に開催され、58名の会員が出品した。来年度の同大会は、広島大学を当番校に21年10月23日から25日まで、広島市の安田女子大学などで開催されることが本決まりになった。

発表、書道学会16件、教育学会12件

 大会は、17日午後からの教大協の総会・協議会・研究発表で幕を開けた。総会では、長野秀章部門代表の挨拶に続いて議事に入り、連絡者代表者会議報告や各地区活動報告、会計報告などが行われたほか、協議会では書写書道教員の後任人事等についての情報交換や教員養成の視点から学習指導要領の改訂問題の協議などが行われ、また研究発表では以下の2件の発表が行われた。


▼「福岡教育大学における板書教育への取り組み‐教養科目『板書技法と書の文化』の開講とその教材開発」=小原俊樹、和田圭壮、坂井孝次、服部一啓(以上福岡教育大)
▼「中学校書写教科書に見る行書入門期の指導方法◆廖畩樟興┛譟兵児島大)、瀬筒寛之(鹿児島県立大島高)

 同日はまた、教育学会の理事会、書道学会の幹事会なども行われた。


教育学会大会・総会

 2日目の18日は、全国大学書写書道教育学会の第23回大会・総会が行われた。午前9時30分からの研究発表では、三分科会に分かれて次の12件の発表が行われた。


【第一分科会】
▼「小学校国語科書写における視写の改善授業に関する研究‐『視点の置き方』と『文字を群としてとらえること』に着目した授業構成」(梶川恵理)
▼「児童の字形習得過程に関する考察掘晶乎罅Τ隼胸弭佑伐2茲猟垢気稜Ъ韻砲弔い董廖幣緻邯久)
▼「小学校国語科書写における高学年の平仮名指導に関する実践的考察‐『配列』の観点から」(杉崎哲子)
▼「文字列を書きまとめる能力と効果的な学習プロセスについて」(青山浩之・柳沢ももこ)


【第二分科会】
▼「書字における機能とその意識化による国語科書写指導‐書字目的や文化的・社会的コードを中心として」(押木秀樹・清水陽一郎)
▼「視写に関する基礎研究(1)」(鈴木慶子・林朋美)
▼「『点画のつながり』と『筆圧』に注目した書写授業の改善‐教員養成課程の学生と中学生を対象に」(樋口咲子・津村幸恵・本田容子・畠山侑子)
▼「毛筆書字運動の複合的データ収集システムの開発と分析への適用‐筆圧・握持圧・筆管傾斜角・動画像データからの考察」(滝本貢悦)


【第三分科会】
▼「日本語教育における伝えることを目的とした文字指導について」(高橋美紀、青山浩之)
▼「日帝植民地時代に朝鮮総督府により出版された書写・書道教科書についての研究」(金敬順)
▼「日台書写教育の比較研究」(王映文)
▼「明治期『習字』教科書(信濃教育会編)の構成と地域書写教育の在り方」(小林比出代)

 
 昼食休憩後の午後1時からの総会では、宮沢正明理事長の挨拶に続いて議事に入り、平成19年度事業・決算の各報告、20年度事業計画案・予算案説明、各部報告などが行われ、いずれも可決された。


 総会に引き続いてシンポジウム「これからの書写書道教育供梢軍惱指導要領による授業実践」が行われた。シンポでは、第1部として米倉一成(佐賀大付属小教諭)によるビデオでの同授業実践が報告され、これを受けて第2部では広瀬裕之常任理事をコーディネーター、米倉一成、橋本幸雄(佐賀大付属小教諭)、竹之内裕章(佐賀大教授)の各氏をパネラーに、活発な意見交換が行われた。


 シンポ終了後は、佐賀市に隣接する小城市に移動して梧竹記念館での梧竹作品の特別展示、および書道学会会員書展の見学会を行い、引き続いて同市内の料理店で恒例の三学会合同懇親会が行われた。


書道学会総会・大会

 大会3日目の19日は、全国大学書道学会の総会・大会が行われた。
 午前9時30分からの総会では、野中浩俊会長挨拶に続いて議事に入り、平成19年度事業・決算の各報告、20年度事業計画案・予算案説明、各部報告などが行われ、いずれも可決承認された。また今総会では合わせて役員の補充ならびに規約の一部改正などが行われた。

 10時30分からの「研究発表機廚任蓮∋以科会に分かれて以下の9件の発表が行われた。

【第一分科会】
▼「多胡碑の様式に関する一考察‐書風の分析を通して」(渋谷みどり)
▼「何紹基の琉球訪問と『冊封琉球賦』について」(城間圭太)
▼「阮元の幕府と金石学研究」(草津祐介)

【第二分科会】
▼「江戸唐様の発展における北島雪山の書業に関する一考察」(小口裕)
▼「中林梧竹の立ち書きと折り目に関する考察」(勝目浩司)
▼「日比野五鳳と古典対峙に関する一考察」(手代木真美)

【第三分科会】
▼「中村不折《龍眠帖》考‐雑誌記事をてがかりに」(佐々木佑記)
▼「明治期の美術制度から見た書の位置付け‐東京美術学校・博物館・博覧会をめぐって」(柳田さやか)
▼「メディアにおける書の需要と展望‐テレビドラマ制作での事例を中心として」(江島史織)


 昼食休憩後の午後1時からは、日展作家で洋画家の金子剛氏による「青木繁・坂本繁二郎と佐賀」と題する記念講演が行われ、引き続き「研究発表供廚箸靴篤麒科会に分かれて以下の7件の発表が行われた。
 
【第一分科会】
▼「楷書の結構法に関する一考察‐『九成宮醴泉銘』に見る重畳法を通して」(見城正訓)
▼「ハングル書芸再考」(太田剛)
▼「北魏墓誌における基準例画定の試み‐『于禄字書』を利用して」(東賢司)

【第二分科会】
▼「手書き文字における横画間の分類手法の検討」(沓名健一郎)
▼「会津八一と金石学」(小川貴史)
▼「河井荃廬の篆刻における作風形成とその背景」(杉山勇人)
▼「中鋒用筆の日本における展開」(森常雄)

 なお、今年の書道学会の「会員作品展」には、次の58名が出品した。

▽相川鉄崖、青木雪花、青木辰樹、青山浩之、井沢秀彦、石井健、大森アユミ、岡村鉄琴、岡本梅山、小川一鷹、小口裕、小倉窓寛、柿木原紫鈴、加藤僖一、加藤堆繋、加藤東陽、加藤龍堂、城所湖舟、久米東邨、小西斗虹、佐藤雄司、白鳥静真、神野大光、須田義樹、杉山勇人、鈴木菖葉、高橋克匡、滝口雅弘、竹之内幽水、干葉理香、陳天、塚本虚斎、角田九庵、鶴田逸亭、手代木真美、土橋草石、豊口和士、長野竹軒、野中吟雪、服部一啓、林田俊一郎、樋口竹城、日比野桂山、平形精逸、平馬季三代、広瀬舟雲、藤瀬礼子、本田容子、本多和宏、前田次郎、松清秀仙、松本貴子、見城正訓、村山真美、森上洋光、森山淡草、柳沢ももこ、横田閑雲



(書道美術新聞 (第900号) 2008年10月1日版 1面)


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