(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月20日(月曜日)
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改組(新)第1回日展・五科開幕
掲載日: 14年11月01日

五科入選入用懇親会風景(10月30日)搬入1,000点減に留まる
会員賞に吉澤氏
入選率10%台、新入選大幅増


 改組(新)第1回日展が10月31日、東京・六本木の国立新美術館で開幕した(12月7日まで)。
 
 今年の同展五科(書)の搬入点数は前年比1、029点減の9、200点で、これに対する入選数は同31点減の943点に留まったことから、入選率は昭和61年の第18回展以来29年ぶりに10%を上回り、10・25%となった。
 
 これらの入選作に対する審査の結果、別項の10名の特選受賞者が決まった。
 
 なお、大臣賞については、昨年に引き続き今年は、所管官庁に対する申請自体を行っておらず、選考・授賞は行われなかった。(本紙2〜6面に関連記事)

 ◇ ◇ ◇開幕式のテープカット開幕日、入場を待つ人々同上会場風景(役員壁面)会場風景(特選作品の壁面)展示ケースによる展示風景

 昨年の第45回展の開幕直前に明るみに出た五科をめぐる不正審査問題を受け、日展は今回展を牴革元年瓩醗銘嵒佞院∩反ヅには「理事定数の大幅削減」、「評議員ポストの廃止」、「外部審査員の導入」や、「審査員による事前指導の禁止」などの内部改革を進めると共に展覧会自体の呼称も「改組新・第一回日展」とするなど不退転の姿勢で臨んだが、所管官庁の内閣府や、文科省方面の完全理解を得るに至らず、今回展は「文化庁後援」や、「総理大臣賞」、「文科大臣賞」の申請を見送るという苦渋の決断を経ての開催となった。
 
 
 同日開幕した展覧会は、今年も従来通り国立新美術館の公募展示室全室を使用して、各科の作品を1階フロアに一科(日本画)と二科(洋画)の一部、2階フロアに一科、二科の一部、三科(彫刻)、四科(工芸美術)の作品、そして3階フロアに五科(書)の作品が展示されている。
 
 
 五科の会場には、全入選作品計943点に、顧問作品1点、理事作品4点、会員作品96点(旧参事・参与・評議員含む)、無鑑査・委嘱作家作品39点(新審査員含む)を合わせた1、083点が展示されているが、これは前回比30点の減となっている。
 
 また展示作品のうち、法元康州、佐川倩崖、東山一郎、草野靄田、伊藤天游の物故作家5名が遺作展示となっている。
 
 
 会場には今年も、昨年より1ケース少ない70ケースが設置され、帖・巻子作品の開帳面積を出来るだけ広げる工夫もみられ、また壁面の展示も見やすさを考慮した、きめ細かい配慮が生きた設計となっており、好評を呼んでいる。
 
 
 今回の五科の作品搬入点数は、漢字が3、753点(前年比121点減)、かなが3、195点(同535点減)、調和体が1、602点(同259点減)、篆刻が650点(同114点減)で、総点数としては平成18年の第38回展以来、8年ぶりに1万点台を割り込んだ。
 
 
 この搬入動向を部門別の対前年比でみると、漢字が3・13%、かなが14・35%、調和体が13・92%、篆刻が14・93%のそれぞれ減となっており、全部門で減少を記録している。
 
 しかし、漢字部門の減少幅が際立って小さい点が目立ち、これは今回展に至る経緯を見て、従来日展への作品搬入を敬遠してきた層が一定規模搬入に動いた結果、層の厚い漢字部門により多くの作品が搬入された結果と見ることもできそうだ。
 
 
 一方、鑑別を経た入選作品943点の部門別内訳をみると、漢字が451点(前年比25点減)、かな328点(同5点増)、調和体110点(同10点減)、篆刻54点(同1点減)となっており、各部門の入選率は漢字が12・2%、かなが10・27パーセント、調和体が6・87%、篆刻が8・31%で、かなの10%台乗せが目立っている。
 
 かな部門で入選枠が広がったことも影響していそうだ。
 
 
 また、今回展の新入選者は前年より117点多い273点で、これが狄契呼展五科瓩魄象づける最大ポイントとなっている。
 
 新入選者の最高齢は89歳、最年少20歳で、平均年齢55・1歳。
 
 
 授賞面では、昨年は見送られた「会員賞」が復活し、吉澤鐵之(漢字)が受賞者に決まった。
 
 
 また、特選には例年通り10名が決まった。
 
 10名のうち石坂雅彦、竹内勢雲の2名が2度目、足立光嶽、井谷五雲、倉橋奇艸、鈴木赫鳳、竹内勢雲、中村天馨、深瀬裕之、森上光月、吉澤石琥の8名は初受賞となっている。
 
 受賞者のジャンル別は漢字5名、かな4名、篆刻1名で、調和体は「該当者なし」とされた。
 
 調和体から特選受賞者が出なかったのは、平成2年の第22回展以来24年ぶり。
 
 
 なお、今回展では、テープカットが10月31日午前に、またオープニング・パーティーは同日夕にホテルニューオータニで行われた。



(書道美術新聞 第1040号1面 2014年11月1日付)


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