(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月18日(土曜日)
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“新生日展”いばらの道
掲載日: 14年09月15日

入場者で賑わう昨年の日展「大臣賞」 NO!、「後援」 NO!
内閣府・文科省 厳しい姿勢貫く
日展側も“迷走”続く


 日展(公益社団法人=奥田小由女理事長)は去る7月29日、今回の不祥事に対処する「内部改革」の最終案をまとめると共に、今年の展覧会を「改組新・第一回日展」として開催することを決め、開催要綱を発表した。
 
 しかし、その後も所管官庁の内閣府や文科省方面からの視線は厳しいままで和らぐ気配はない。

 ◇ ◇ ◇


 美術新聞社の取材では、今年の日展に対する「内閣総理大臣賞」と「文部科学大臣賞」の授与については先の日展による改革案発表の直後の8月1日に下村博文・文科相が記者会見で述べた、「日展が生まれ変わったと確認できた段階で改めて検討する」との見解から、一歩も前に進んでいないことが明らかになった。
 
 
 このため文科省の広報担当は今年の「改組新・第一回日展」について、「もし仮に申請があったとしても、文化庁の方針として後援はしない」と明言。
 
 また、「文科大臣賞」についても、「8月アタマの大臣の会見で、国民の理解を得られる法人と認められた段階で検討するといった方針に、変更はない。今年度は大臣賞は出せない」とキッパリ。
 
 
 一方、「内閣総理大臣賞」を出す内閣府でも、「日展の場合、総理大臣賞を出すのは文科大臣賞が出ていることが前提で、日展の申請に合わせて文科省側から副申が出されてはじめて承認することになる。いずれにしても、今年は出すことはない」としている。
 
 
 日展側では、9月末にも再度会見を開いて今後の対応を発表するとしているが、今年の日展が文化庁後援なし、「総理大臣賞」、「文科大臣賞」もなしで開催されることは、まず決定的と言えそうだ。
 
 
 以下に、関連ニュースをNHKTVや日刊紙の紙面から再録してご紹介する。
 
 ◇

 「日展、犖槎笋硫霪なし瓩猟敢嵯覯未鯏渦鵝廖複裡硲烹圍屐殖后Γ隠押

 国内最大の公募美術展「日展」で五年前に不正な審査が行われていたとされる問題で、不正を指示したとされる有力者について、日展は「介入はなかった」という独自の調査結果をまとめていましたが、文化庁などから批判を受け、撤回を決めました。
 
 
 日展の審査を巡っては去年、5年前の「書」の部門の審査で、入選者の数を会派ごとに事前に割り振る不正な審査が行われていたと指摘され、第三者委員会の調査で「不正な審査があった」と結論が出されています。
 
 
 このなかで第三者委員会は、不正を指示したとされた日展の顧問の関与について、「否定し去ることはできない」としていましたが、日展が顧問弁護士などによる内部の調査委員会を独自に設置して7月、「顧問の介入はなかった」と、第三者委員会とは異なる結論を出していました。
 
 
 日展によりますと、この調査結果について、内閣府や文化庁から「第三者委員会の調査をないがしろにするものだ」と、批判を受けたということです。
 
 
 このため9月11日に改めて理事会を開き、独自の内部調査委員会を設置したことと、その調査結果を理事会が承認したのは誤りだったとして、これを撤回することを決めたということです。
 
 
 日展の事務局は、「顧問の関与についての判断は、第三者委員会の報告で述べられている結果に戻った」と話しています。
 
 ◇

 「芸術院会員、日展の元審査員除外を/文化庁」(毎日新聞/9・8)

国の芸術奨励機関、日本芸術院(三浦朱門院長、会員104人)が毎年秋に実施している新会員の選挙で、美術系六科で構成する第一部について、文化庁が「日展の審査員経験者を候補者から除外してほしい」と通達していたことが分かった。


 第一部会員の6割以上が所属する公募美術団体「日展」の不正審査疑惑と、その後の対応を問題視しているとみられる。
 
 これに難色を示した芸術院側は、候補者推薦の延期を決定するなど、異例の事態が続いている。
 
 
 日本芸術院の会員は、日本画・洋画・彫塑・工芸・書・建築の第一部(定員56人)▽文芸の第二部(同37人)▽音楽・演劇・舞踊の第三部(同27人)に分かれる。
 
 選挙は、現会員の推薦と各部の投票で行われ、過半数を獲得すると候補者に内定。
 
 三部そろった総会で正式な候補者となり、文部科学相に上申される。
 
 昨年は各部で選挙が実施されたが、日展の不正審査問題を巡る第三者委員会の調査が継続中だったため、第一部の会員候補に内定した画家については、文科相への上申が留保されていた。
 
 
 日展は今年7月、組織と審査方法の改革概要を発表。
 
 しかし、第三者委の結果とは異なる内部調査による見解をホームページ上で一時発表したことを文化庁は問題視。
 
 8月後半、「改革を確実に遂行することを見届け、国民に変わったと理解いただく必要がある」(芸術文化課)として、選挙に注文を付けたという。
 
 
 一方の日本芸術院は、「業績顕著で素晴らしい芸術家を選ぶことが大きな目的で、最初から特定の団体を非対象にしては適した人を選べない」などの意見が上がり、推薦延期を決めたという。
 
 
 投票は例年、10月下旬〜11月初旬に実施。
 
 日本芸術院の加藤寛充事務長は、「改革の進行状況を具体的に示せたら(文化庁の)ゴーサインをもらえるものと期待している」と話す。
 
 ◇

 「文化庁、日展の後援見送りへ」(NHKTV/9・8)

 「日展」で五年前に不正な審査が行われていたとされる問題を受けて、文化庁は来月から始まることしの公募展について、「改革が実行されるかどうかを見極める」として後援しない方針を固めました。
 
 
 この問題は、日展の5年前の「書」部門の審査で、入選者の数を会派ごとに事前に割り振る不正な審査が行われていたと去年、指摘されたもので、日展はことし7月、審査に外部からの審査員を入れるなどの改革案を発表しました。
 
 改革の一つとして、日展は、来月から「改組新日展」と名前を変えて公募展を開く予定です。
 
 
 しかし、文化庁は「改革が実行されるかどうか見極める必要がある」として、問題が発覚するまで毎年、続けていた後援をことしは見送る方針を固めました。
 
 これにより、日展の「文部科学大臣賞」がことしは授与されない見通しとなりました。
 
 日展の問題を巡っては、調査に当たった第三者委員会が「不正があった」と指摘したあとも、日展が独自の調査結果を公表して不正を指示したとされる人物の介入を否定するなど、対応が一貫していません。
 
 
 文化庁芸術文化課は、「まだ後援の申請は届いていないが、改革の結果が見えない現状のまま後援をすることは難しい」と話しています。



(書道美術新聞 第1037号1面 2014年9月15日付)


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