(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月20日(月曜日)
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本社、台湾支局開設
掲載日: 12年06月01日

海外情報収集拠点に
台湾で開発中
「e筆」実用化にも協力へ


 美術新聞社はこのほど、台湾・台北市に初の海外支局を開設し、本社の萱原大史編集主任(30)を支局長として派遣した。
 
 近年、中国政府が小中学校における書法教育の本格強化に乗り出し、台湾でも2期目に入った馬英九政権が書法教育の充実、必修化をめざして教員の現職教育に本腰を入れつつあるなど、特に教育が大きく動く兆しを見せている海外情報の収集や、そうした今後の各国地域の教育現場で大きな役割を担いそうな台湾生まれの書法ソフト「e筆」の普及、実用化に対応、協力することなどが狙いで、このため支局は「e筆」開発の中心人物、張炳煌・淡江大教授の市内の事務所に置く。

 ◇ ◇ ◇

 中国政府は昨年8月、全国の学校教育担当部署に教育部通達を出し、「書法教育」を国語教科だけでなく美術・芸術関係の教科の中でも強化して、義務教育段階において「学生に字を書く良好な習慣を身につけさせ」「書法作品に関する鑑賞力を高める」ことを求めた。
 
 
 この背景にはやはり、パソコン全盛の時代となった今日、子供達が手で文字を書く能力を身につける機会や習慣が急速に失われつつあることへの危機感があるとみられ、こうした各国共通の課題については、まず情報の共有が欠かせないというのが本社の考えだ。
 
 
 しかも伝えられるところでは、中国ではこれからの書法教育の効率アップの方策として筆記具に「筆ペン」の本格採用を計画しており、今後研究開発を急ぐ方針といい、またかねてより台湾で開発中の「e筆」の導入にも強い関心を示しているという。
 
 
 この「e筆」については我が国でも、今年1月の朝日新聞別冊『GLOBE』紙の「書の冒険」と題する特集記事中で紹介されたこともあって急速に関心が高まっており、従来から代理店となっている本社にも問い合わせが増えている。
 
 ただ、「e筆」は現在はまだ日本の字体や学校教育のシステムに対応出来ておらず、「かな」についてもほとんどコンテンツを搭載していないため、本社では今後支局を通じて現地メーカーや技術陣と直接ノウハウを交換し、コンテンツも提供して「日本版」の実用化を急ぐことにしたもの。
 
 これにより順調にいけば、今秋9月にも「e筆」の日本版が完成し、お目見えすることになりそうだ。
 
 
 また台北支局の開設は、本社が昨夏から提携強化方針で合意している中国・天津市の中国最大の書画専門紙出版社、中国書画報社(何東社長)との連携窓口としても機能する見通しで、本社の海外取材、情報収集能力は飛躍的に高まることが期待される。
 
 
 本社・台北支局の連絡先は、台湾・台北市長安西路261号3楼、TEL02−2558−2323、書友雑誌社内の美術新聞社台湾支局・カヤハラヒロブミへ。



(書道美術新聞 第985号1面 2012年6月1日付)


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