(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月22日(水曜日)
書道美術新聞【1面】
9館連携「関西中国書画コレクション」展
掲載日: 11年02月15日
書道美術新聞【1面】

17展、順次オープン
関西9館で
“本格収集100年”記念して


 京都国立博物館で開催中の特別展「筆墨精神‐中国書画の世界」(前号既報)が大きな話題を呼んで会期も終盤を迎える中(2月20まで)、同展が関西地区の美術館・博物館9館が参加して今後約1年間にわたり展開する共同企画「関西中国書画コレクション」展の狢莪戝騰瓩箸靴討粒催であることに、改めて関心と期待が高まっている。
 
 そこで以下に、同「コレクション」展の全容をご紹介する。(本紙9面に関連記事)

 ◇ ◇ ◇

 わが国における中国書画コレクションが質量共に目覚ましい充実を見せたのは、20世紀初頭に貴重な文物の海外流失をもたらした清朝崩壊が大きな契機となったことは、よく知られている。
 
 そうした中でも特に、辛亥革命(1911)を逃れて日本に亡命し京都に居住した羅振玉や王国維の存在、また京都大学を中心とする「京都支那学」に全盛期をもたらした内藤湖南、神田喜一郎、長尾雨山といった碩学の存在により、特に関西圏の実業家や政治家らが中国書画に関心を持って積極的に収集に乗り出したことが、コレクション充実の原動力となり、そのことがまた「支那学」の発展を促した側面も、銘記されなければならない。
 
 
 そしてその後、コレクションの多くは戦後の混乱期を乗り越えて公私の美術館・博物館に寄贈・寄託されるところとなり、関西圏の各館にはそれぞれに特色をもつ質の高い「中国書画コレクション」が安定的に維持管理され、今日に至っている。
 
 
 今回のシリーズ展は、こうした時代背景から日本での中国書画の本格的な収集が始まって一世紀、100年を迎えたのを機に実現の運びとなったもので、関係各館の関係者らはこのために「関西中国書画コレクション研究会」を結成し、企画内容の調整と連携展の開催準備を進めてきた。
 
 
 今回の企画に参加しているのは、京都国立博物館、澄懐堂美術館、黒川古文化研究所、観峰館、藤井斉成会有鄰館、和泉市久保惣記念美術館、泉屋博古館、大阪市立美術館、大和文華館の9館で、各館合わせて別項の通り、多彩な延べ17回展を順次開催予定となっている。
 
 
 なお同研究会では、2月末にも同企画専用のホームページを立ち上げ、広報の一元化を図る方向で準備を進めているという。

 各展日程等一覧
1、「上野コレクション寄贈50周年記念・筆墨精神‐中国書画の世界」(1月8日〜2月20日・京都国立博物館)
2、「中国書画名品展5」(2月27日〜6月5日・澄懐堂美術館)
3、「黒川古文化研究所名品展・中国書画‐受け継がれる伝統美」(4月16日〜5月15日・黒川古文化研究所)
4、「没後100年・銭慧安展(仮称)」(4月16日〜6月19日・観峰館)
5、「指定文化財等・中国書画特別展」(5月第一、第三日曜日・藤井斉成会有鄰館)
6、「近代中国絵画‐定静堂コレクションの名品」(6月11日〜7月31日・和泉市久保惣記念美術館)
7、「生誕100年・原田観峰が蒐集した中国書画展」(6月25日〜8月28日・観峰館)
8、「住友コレクションの中国絵画」(9月3日〜10月23日・泉屋博古館)
9、「中国近代書画コレクション展」(9月3日〜12月11日・観峰館)
10、「祝賀と祥瑞(仮称)」展(9月11日〜12月11日・澄懐堂美術館)
11、「中国書画1‐館蔵・寄託の優品(仮称)」(9月17日〜10月16日・大阪市立美術館)
12、「中国の花鳥画‐彩に込めた思い」(10月15日〜10月13日・黒川古文化研究所)
13、「中国書画2‐阿部コレクション(仮称)」(10月20日〜11月23日・大阪市立美術館)
14、「指定文化財等・中国書画特別展」(11月第一、第三日曜日・藤井斉成会有鄰館)
15、「中国美術コレクション展」(11月19日〜12月25日・大和文華館)
16、「中国拓本‐師古斎コレクション(仮称)」(24年1月7日〜2月5日・大阪市立美術館)
17、「中国近代絵画(仮称)」展(同1月7日〜2月26日・京都国立博物館)



(書道美術新聞 第955号1面 2011年2月15日付)


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