(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 8月20日(日曜日)
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「日本の上代金石拓本展」開く
掲載日: 17年03月01日

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41件一堂
書道芸術院展が記念併催
会場風景
 「日本の上代金石拓本展」が「狎こΔ竜憶疆佻燭妨けて、上野三碑を中心に」をサブタイトルに2月16日から21日まで、東京・上野公園の東京都美術館で開かれた。
 
 これは書道芸術院(辻元大雲理事長)主催「第70回記念書道芸術院展」の特別企画として同展に併催されたもので、会場には飛鳥時代の「法隆寺薬師如来造像記」(奈良・法隆寺)から平安時代の「般若寺門額」(奈良・奈良博)までの、日本古代の名高い碑石や墓誌、鐘銘などの拓本、合わせて41件がすべて全套本で一堂にされ、大きな話題となった。(本紙8、9面にグラフ)

 ◇ ◇ ◇

 今日、日本国内に現存する古代の石碑は17基とされるが、今回展はそのうちの10基を網羅した画期的な内容で、全41件の内訳は、石碑のほか鐘銘、門額、墓誌、造像記、燈台銘などから、蓮弁図様、東大寺法華堂落書、瓦などまでと多彩。
 
 中でも今回の企画のメーンとなった「上野(こうずけ)三碑」は、群馬・高崎市南郊に所在する、飛鳥時代から奈良時代にかけて建立された「多胡碑」と「山上碑」、「金井沢碑」の総称で、今秋には「ユネスコ世界記憶遺産」としての登録が予定されているもの。

 中でも特に「多胡碑」は、和銅4年(711)の旧多胡郡の建郡を記録した石碑で、明治13年に清国公使の随員として来日した楊守敬が、師潘存と著した『楷法溯源』の目録中に「日本国片岡緑野甘良三郡題名残碑」として紹介されていることでも名高く、同書にはさらに江戸後期の同碑の出土記録や、朝鮮から中国へと渡った碑の拓本の来歴、また本文中には篭字による同碑の文字までも記録されていることから、国際的にも知名度の高い古碑の1つ。

 次に「宇治橋断碑」は、大化2年(646)に元興寺の僧・道登が宇治橋を架けた由来を刻した日本現存最古の石碑で、寛政3年(1791)に碑の上部3分の1が現在の京都・宇治市内の橋寺(放生院)の境内で発見された。
 
 その後、下部の欠損部の碑文が『帝王編年記』で確認されるに至り、古法帖から集字し補修して、碑は全容が復元された。書風は六朝時代の墓誌銘に類似し、国内では「那須国造碑」(700年・栃木笠石神社)と同系と見られている。

 その他の出品内容は、以下の通り(年代順)。

▽「法隆寺薬師如来造像記」、「法隆寺金堂釈迦三尊造像記」、「船氏王後墓誌」、「小野朝臣毛人墓誌」、「山ノ上碑」、「妙心寺鐘銘」、「那須国造碑」、「吉備真備公祖母夫人墓誌」、「超明寺断碣」、「阿波国造磚」、「金井沢碑」、「興福寺観禅院鐘銘」、「小治田朝臣安万侶墓誌」、「美努連岡万墓誌」、「海龍王寺門額」、「唐招提寺門額」、「東大寺西大門額」、「東大寺大仏殿燈台・八角燈籠銅柱銘/音声菩薩像」、「東大寺大仏蓮弁毛彫図様」、「仏足石記」、「仏足石歌碑」、「多賀城碑」、「劔御子寺鐘銘」、「高屋連枚人墓誌」、「宇智川摩崖経碑」、「紀朝臣吉継墓誌」、「興福寺南円堂銅燈記」、「大雲寺鐘銘」、「仏隆寺鐘残片」、「神護寺鐘銘」、「道澄寺鐘銘」、「東大寺法華堂落書(四種)」、「般若寺門額」、「法隆寺瓦」、「東大寺瓦」



(書道美術新聞 第1094号1面 2017年3月1日付)


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