(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月24日(金曜日)
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特別インタビュー「中書協新主席・蘇士澍氏にきく」
掲載日: 16年05月18日

“四有の書”実現に全力
書法教育強化―担当教師に“国家身分”
インタビューに応じる蘇氏(右)と本社主幹(4月10日)
 1981年に発足以来、中国の書法界を束ねる全国組織「中国書法家協会」(中書協)の5年に1度開かれる全国代表大会が昨年暮れに北京の京西賓館で開催され、第7次の理事会(理事195名で構成)が発足。さらに執行部である主席団(主席1名、副主席14名で構成)が理事中から選出された。

 その結果、新たに主席に就任したのは、前副主席で北京の文物出版社名誉社長(前社長)の蘇士澍氏(そ・しじゅ、67)で、同氏は今後5年間、同協会のトップとして中国書法界の舵取り役を担うことになった。氏は、元北京師範大学教授で中国書法家協会の主席も長く務めた現代中国書法界の最高権威、啓功氏(1912〜2005)の愛弟子として知られ、日本の書道界・学界にも知己が多いことから、これからの日中間の書道交流・学術交流の進展にも大きな指導力の発揮が期待される。

 氏はまた、本社の萱原晋主幹とも四半世紀以上前から学会活動などを通じて深い交流があり、この4月、来日の折に面会の機会を得たので、合わせてインタビューを行って新主席としての抱負などを聞いた。今後もできるだけ同氏の動静や発言等をフォローしていきたい。(萱原大史)

 ◇ ◇ ◇第7次中国書法家協会・全国代表大会(2015・12)

中国書法は“本流回帰”へ
「簡体字」は“歴史の必然”

 ――主席ご就任、おめでとうございます。早速ですが、中国書法家協会の現況から、お話しください。

 蘇士澍 中国書法家協会は現在、全国の各省と直轄市、自治区など、合わせて33の地区にそれぞれの書法家協会があり、合わせて約1万5千人の会員を擁しています。昨年暮れに、5年に1度開かれる第7次の全国代表大会が開催されて第7期の主席団が選出され、12月7日から新しい主席団での運営が始まりました。主席団は主席1人と、副主席14人で構成されています。主席団は理事会で選ばれ、運営面における全ての権限を与えられています。理事会は全国から選ばれた195人の理事で構成され、年に1回開かれる理事会に主席団は毎年、活動について報告し、承認を受ける仕組みになっています。

 ――各地区の書法家協会と中央の組織との関係は。

 蘇士澍 組織的には、かつては北京の中国書法家協会の下に各省市などの書法家協会があって、従属関係にありました。しかし今ではそれぞれが独立し、従属関係はなくなりました。協力関係という位置づけです。

 ――活動のための予算は国から出ているのですか。

 蘇士澍 国からも出てはいますが、額はわずかで、全然足りません。ですから、各省や市などの書法家協会や、いろいろな基金などからの支援を受けて活動しています。

 ――個々の活動は、担当の専門委員会がやる仕組みですね。

 蘇士澍 従来から、書法活動の分野ごとに専門委員会が置かれています。たとえば篆書、行書、草書などといった各書体別の委員会や、学術研究担当など、10余りの専門委員会があってそれぞれ専門別に仕事をしていますが、今度新たに、専門委員会の下で実務を担う「工作委員会」を10数設けることにしました。たとえば、「著作権問題」に関する工作委員会や、高齢者を対象とする「シルバー活動」、また青少年への書法の普及に関する工作委員会などです。この新しい仕組みは、この6月にもスタートさせる予定です。

 ――新主席団の当面の課題は。

 蘇士澍 昨年末の全国代表大会の開幕式で、中国書法家協会の上部機関に当たる中国共産党中央宣伝部の劉奇葆部長が自ら講話され、「中国書法に関する4つの要求」という提言をされました。それはこれからの中国書法が目指すべきは「四有の書」だという提言で、具体的には「文」「道」「人」「徳」の4つを兼ね備えた書を創作する努力と、そして書法家自身も「四有の書人」を目指して努力することを求められたのです。この提言は書法界にも大きな反響を呼び、また強い共感をもって迎えられています―――(以下本紙参照)

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(書道美術新聞 第1076号1面 2016年5月15日付)


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