(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月24日(金曜日)
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[生誕100年]梅舒適展、23日開幕
掲載日: 16年03月15日

印や書画等300点一堂
没後初めて 兵庫県立美術館で
「梅花図」(H5)
 戦後の関西書壇に狷展特選一期生瓩亮禺螢曄璽廚箸靴篤角を現し、篆社・日本篆刻家協会などを率いて、とりわけ篆刻の現代化に大きな指導力を発揮、また中国・西泠印社の篆刻家らとも深く交流して同社名誉副社長を務めるなど多大な足跡を残し、平成20年に91歳で死去した梅舒適(ばい・じょてき=本名稲田文一)の生誕100年を記念する「生誕百年−梅舒適展」が3月23日、神戸市の兵庫県立美術館で開幕する(27日まで)。
 
 作者の本格回顧展としては、没後初めて。(本紙3面に関連グラフ)

 ◇ ◇ ◇梅舒適「天上天下唯我独尊」(H20)「堕甑不顧」(S46・日展大臣賞受賞作)「威百蛮」(S32)

 作者は大正5年、大阪生まれ。昭和12年大阪外語専門学校(現大阪外語大)支那語部卒。同年、河西笛洲に師事。戦前・戦時中は商社員として中国各地に赴任、また現地召集の兵役を経て21年復員後は園田湖城に師事。中国古印や呉昌碩の印風を精究して創造性豊かで雅味のある斬新な印風を確立し、一家を成した。
 
 
 また、書画も共によくし、自由を好んだ筋金入りの文人志向から、牘‐渕賞瓩離船礇鵐垢坊辰泙譴覆ら牘親悪瓩魴って頑として腰を上げなかったことも、よく知られている。
 書壇的には、昭和24、28年日展で特選を受賞して地歩を固め、37年日展で評議員推挙、46年日展で総理大臣賞に輝いた。昭和44〜46年と、54年〜平成17年の長期にわたり、現代書道20人展に出品している。
 
 
 そうした作家活動の傍ら、昭和23年には早くも篆刻・金石・書法の研究結社として「篆社」を結成主宰して後進の育成にも取り組み、さらに昭和60年には篆刻の一層の普及発展を標榜する篆社書法篆刻研究会を創設。同年以降、我が国唯一の篆刻専門の本格全国公募展「篆社全国展」をスタートさせ、同研究会はその後、日本篆刻家協会に改組して「全国展」も「日本篆刻展」とし、同協会は作者没後の今日もさらに発展を続けて、現在では全国の50数印社、会員数も2千人超を擁する、我が国屈指の篆刻団体に発展して活発な活動を続けている。
 
 
 このほか、関西書壇の統合組織として昭和21年に発足した日本書芸院(当時日本書道院)の運営にも初期から深く関わり、昭和44年から59年まで2期6年間にわたって理事長を務め、また読売書法展の創設にも尽力するなど書壇の運営にも大きく貢献をした。
 
 
 今回展は篆社の主催で開催されるもので、出品は稲田(梅)家に残された作品を中心とする、石印168点、印影66点、書38点、画22点のほか、愛用の文房具類などで、また作者旧蔵の日本と中国の名家各20名の篆刻作品や、陶磁硯、古名筆なども特陳する。

 
 計画では、会場は大きく6室に区分し、第1室は魯迅、白居易、陶渕明、呉昌碩を題材とした作品群で、昭和24年の日展特選受賞作「海上明月出」のほか、20人展出品作などの代表作を中心に展示。
 第2・3室には各展出品作の印影を当時の装丁のまま年代順に展示し、作風の変遷を一望。また室内の机上には、20人展出品の「清沈元 書斎快事」と、同作品の制作過程で作られたと見られる折帖に鉛筆書きの印稿も6辰砲錣燭螻帖するとともに、陳列ケースには、壁面展示の印影以外の刻印を年代順に陳列し、特に第3室の陳列ケースには展覧会出品作とは趣の異なる作者20代の作品や小印を陳列。
 第4・5室には書画の小品、第6室には書画の大作を展示するという。


 このほか、大阪日中友好協会機関誌の表紙を飾った挿絵11枚や、中国・白帝城のスケッチ画、長恨歌の一節を布字した未刻の印材13顆なども見られる。
 問い合わせ等は、筍娃供檻僑毅沓押檻横坑僑兇冷深匯務局(尾崎方)へ。



(書道美術新聞 第1072号1面 2016年3月15日付)


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