(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月22日(水曜日)
書道美術新聞【1面】
東京都美術館“工事休館後”へ始動
掲載日: 10年03月01日
書道美術新聞【1面】

都美術館の“改修イメージ”図「料金」「会期」等、発表
24年度以降
借館申込は4月受け付け


 東京都美術館(真室佳武館長)は2月20日、「平成24年度以降の公募展示室等の使用に関する説明会」を開いた。
 
 同館は、この4月から2年間にわたり大規模改修工事のため休館することから、書道界でも従来同館を利用して団体展等を開催してきた会などは難しい対応を迫られているが、この日発表された同館の今後の借館団体に対する審査基準や選考日程によれば、平成24年度以降の借館についてはこの4月に申し込みを受け付け、年内にも「内定」まで進む見通し。
 
 これにより書道界では今後、新規借館を目指す団体等も含めて活発な動きが始まりそうだ。(本紙3面に関連記事)
 
 

 ◇ ◇ ◇

 都美術館は従来、年間で約260団体に美術作品の公募展のための会場を提供してきているが、そのうちの約3割に当たる84団体が書道関係で、長年書道界の公募展活動のメッカ的な存在ともなってきた。
 
 今回の大規模改修工事はもともと、平成13年頃に計画が発表されながら東京都の財政難のあおりで延び延びになってきた経緯があり、この間に東京・六本木に国立の公募展会場として国立新美術館がオープン(平成19年)したこともあって工事に伴う今後2年間のブランクの影響はいくらか緩和されているとはみられるものの、都美術館での比較的規模の大きい展覧会を活動・事業の中核に据えてきた団体のなかには、代替施設の手当てを断念し、従来規模の展覧会開催はこの2年間休止することにした団体も少なくない。
 
 
 そうしたこともあって各書道団体では、24年度以降の同館の借館団体募集要項の発表を心待ちにしてきたわけだが、発表された要項をみる限り、「資格要件」や、「使用部屋数の割当」等の面では犲太哭瓩悗稜枸犬はっきりと謳われており、従来から同館を活動拠点としてきた団体が困難な状況に直面する心配は、まずなさそう。
 
 
 新しい募集要項で特に注目されるのは、たとえば従来はほとんど固定化されてきた展覧会の「会期」の大幅な見直しが行われ、休館日を除くと使用日数が最短4日間から最長10日間まで、それぞれの会期設定(館側が特定の会期を指定する仕組み)に合わせて借館する(原則的に1展1会期での開催)ことになる点。
 
 これは館側からすれば、できるだけ多くの団体を受け入れるために各団体の実情に見合った貸し方で貸し館枠を最大限活用しようとするものだろうし、借りる側からしても身の丈にあった開催ができるという意味では、使い勝手が向上するといっていい。
 
 
 また、借館団体の資格要件が緩和される点も見逃せない。
 
 従来の規定にあった、(1)団体創立後5年以上経過していること、(2)展覧会規模が0・5室以上であること、などといった要件が撤廃されたことは、新規参入を目指す団体には大いに歓迎されるに違いない。
 
 そして、こうした会期と部屋割りの決定には、外部委員による第三者機関の審査に基づいて行い透明性を高める方針も謳っている。
 
 
 注目の借館料については、かなり大幅な改定が行われる見通しで、説明会で「案」として示された料金表によれば、公募展示室3フロア計12室(各室760平方米)の新料金は各室とも1室1日が5万7、000円(従来は4万9、500円)、全室だとこれの12倍で68万4、000円(同59万4、000円)、「ギャラリー」と名前を変える旧彫塑室は全3室合計で6万4、000円となる。
 
 この新料金は、従来は展示面積1平方米65円だった単価を同75円に改定したことによるものといい、この単価は国立新美術館の同79円を参考に設定された面もありそう。
 
 
 次に、改修工事完成後の「リニューアル・都美」が目指している「新たな公募展事業の展開」も特筆に値する。
 
 これは前記のいわゆる公募団体展に対する会場の貸し出しとは別枠で公募展示室を提供するものといい、次のような計画を発表している。
 
 一、学校教育展:小・中学校展を主催する教育委員会や私立学校の協会等、また卒業制作展を実施する大学・高校等に対して貸し出しを行うもの。
 
 二、公募展活性化事業:公募団体やグループ等と連携して展覧会を実施するもの。
 これについては、経費は基本的に館側が負担する実質的な主催事業で、例として「公募団体選抜展」「公募団体作家紹介展」「公募形式でのグループ発表展」などを挙げている。
 
 
 同館としては、公募展示室でもこうした主体的な事業を積極的に組み込むことにより館としての「社会貢献」や「独自性」をアピールし、1926年(大正15)に我が国初の公立美術館としてスタートして以来、既に80有余年の歴史を誇る館の「新生」につなげたい考えだ。



(書道美術新聞 第933号1面 2010年3月1日付)


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