(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月22日(水曜日)
書道美術新聞【1面】
「冷泉家・王朝の和歌守」展
掲載日: 09年10月01日
書道美術新聞【1面】

国宝・重文等500点一堂
12年ぶりの本格展
24日都美術館で開幕



 「冷泉家‐王朝の和歌守(うたもり)」展が10月24日から12月20日まで、東京・上野公園内の東京都美術館で開幕する。
 
 同展は財団法人冷泉家時雨亭文庫と朝日新聞社などの主催で、過去20年近くにわたり刊行が続けられてきた「冷泉家時雨亭叢書」(全84巻)の完結を記念して開かれるもの。

 冷泉家に伝わる貴重な文化財の中から、藤原俊成、定家らの自筆本等をはじめとする国宝5件、重文など約500点を一堂にする企画展で、同文庫の蔵品展としては1997年から全国各地を巡回した「冷泉家の至宝展」に次ぐ、12年ぶりの機会となる。(本紙三面に関連グラフ等) 

 ◇ ◇ ◇

 冷泉家(れいぜいけ)は、平安末期から3代続けて勅撰歌集の選者となった藤原俊成、定家、為家を祖にもち、代々宮廷や武家の歌道師範を務めてきた「歌の家」で、同家にはかつて京の都を焼き尽くした天明の大火(1788)でも被災を免れ、800年にわたり守られてきた宸翰・古書蹟類や、勅撰集、私家集、歌学書、古記録などが伝わっている。


 それらは今日、国の文化財指定を受けたものだけでも実に1、000点を超える規模で、現在は財団法人時雨亭文庫(京都市上京区)が保存と調査に当たり、これと平行して1992年から朝日新聞社が同「叢書」として写真版による複製本の刊行を行ってきた。


 今回展は、冷泉家に伝わる国宝五件、重文合わせて400余点を含む計約500点を一堂に公開する初めてといえる規模の本格企画展。


 第1章「家祖‐文学史に輝くスターたち」、第2章「明月記」、第3章「勅撰集」、第4章「私家集」、第5章「歌書と物語」、第6章「宮廷と宸翰」の6つのパートで構成され、日本文学史の源泉とされる「古今和歌集」「源氏物語」等の定家書写本や、古筆類、典籍・古文書類、宸翰などを幅広く紹介する。

 ただ長期開催となるだけに、作品の保護などの見地から前期(11月23日まで)・後期(11月25日から)の2期に分けて、重要作品を中心に大幅な展示替えを予定している。


 同展の書蹟関連の主な出品としては、まず国宝・藤原俊成「古来風躰抄」は、1197年・俊成84歳の時に書写した歌学書で、今日著者自筆本として残るものでここまで古いものは世界的にも稀といわれる。

 国宝・藤原定家「明月記」は定家42歳の初春の日記で、タテ約30センチの巻子装(58巻)で伝わる。

 国宝・同「古今和歌集(嘉禄2年本)」は定家65歳の書写。

 定家は勅撰歌集の書写にも熱心に取り組み、古今和歌集だけで少なくとも16回、後撰和歌集も10回近く書写したことが知られている。

 重文「素性集・色紙本」は、平安中期の歌人・素性の家集の写本で、定家が手元に置いて参照したもの。

 歌を削除する記号などが書き込まれ、資料的にも貴重。



 その他の主な出品内容は以下の通り。

国宝・藤原定家「拾遺愚草」(上巻は前期、中・下巻は後期展示)
藤原定家「明月記第九・建仁三年春記」
重文「実方中将集・色紙本」
重文・伝藤原為家「桂大納言入道殿御集」
重文・藤原資経「資経本私家集」
重文・菅原在公「文選巻第二」
桃園天皇宸翰「和歌懐紙」
仁孝天皇宸翰「和歌懐紙」(以上前期展示)

重文「隠岐本新古今和歌集」
国宝・藤原定家「後撰和歌集(天福二年本)」
重文「小野小町集(唐草装飾本)」
重文・伝寂然「貫之集・村雲切」
重文「順集・白描表紙本」
重文「豊後国風土記」
重文「伊勢物語(下)」(以上後期展示)ほか。

   ◇

 東京展終了後は、22年4月17日から6月6日まで、京都市の京都文化博物館で巡回展が予定されている。
 問い合わせ等は、TEL03−5777−8600のハローダイヤルへ。



(書道美術新聞 第923号1面 2009年10月1日付)


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