(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月24日(金曜日)
  
投稿日時: 08年02月15日

 過日、書学書道史学会の事務局で小さな集まりがあった。集まりは昨秋の学会理事会で設置方針が決定された「近・現代書道史研究調査小委員会」(座長=鈴木晴彦日大教授)の初会合で、この新しい動きは書道界としても大いに楽しみにして頂きたいと思う...

▼来年は創設20周年を迎える同学会は今や会員数500名を擁する斯界トップの研究団体に成長。去る2000年には大規模な国際大会を開催したり、『書道史年表』や『書道史〈年表〉事典』を上梓するなど、それなりの存在感は発揮してきていると思われるが、当初から関係者らが等しく問題意識を共有しながらも結果として対応を先送りしてきたのが、この「近・現代の書」に関する研究者の育成、研究環境の整備という課題である

▼これは、会員の4割前後は「創作活動に従事」する人たちという学会であれば当然の取り組みのはずだが、これまでの活動動向は残念ながら「ともすれば古い方にばかり目が向きがち」(関係者)だった。そうした体質、姿勢に漸く「変化」のきざしが生まれようとしているのが今回の小委員会設置の動きと見れば、大いにご期待頂ける、というか、そう、ぜひ背中を押して頂きたいというのが、この取り敢えずご報告の主旨である。

(書道美術新聞 第886号1面 2008年2月15日付)


投稿日時: 08年02月01日

 またぞろ、中国製食品による健康被害事件が深刻な波紋を広げている。残留農薬が原因とみられているが、単なる事故とはいい切れないような気もする。当の中国では、やはり報道規制が敷かれているらしいが、早速大挙して現地入りしたわがマスコミ陣によって、農薬や工場排水で悲惨なまでに汚染された河川の実態なども伝えられ始めた...
 
▼そこでこのニュースに便乗して、ちょっと書道界にも影響甚大と思われる中国製書道用品に関する話題を一つご紹介しよう。それは書道用紙のことである。今では画仙紙も半紙もすっかり安い中国産品にシェアを奪われ、日本の産地はどこも青息吐息。このままでは将来は真っ暗というのが、まあ伝統産業の通り相場だが、ここへ来て「中国からの用紙の供給が止まるかもしれない」という情報が伝わってきている。

▼要するに中国のこれらの紙の生産者はみな零細業者で、どの工場も廃液などは垂れ流し同然で河川の汚染が深刻化。これに対し当局が指導に乗り出すと、すぐ別の場所に移転してまた続けるというイタチごっこで、業を煮やした当局が近く強権を発動、用紙の全面輸出禁止に踏み切りそうだというのである。確たる情報が入り次第、ご報告することにしよう。

(書道美術新聞 第885号1面 2008年2月1日付)


投稿日時: 08年01月15日

 1958年の春の初めての「日本書道代表団」の訪中以降、半世紀もの間これほど親密な交流を続けながらも、先方の情報は常に断片的で、なかなかその「全身像」や「肉声」に接することが出来なかった中国の書法界。それが突然、霧が晴れた――。高氏の講演を聞いた人たちの共有した実感だった...

▼抄録でもこのボリュームなのでなかなか紙面が確保できず、年が明けて漸くご一読頂ける運びとなったわけだが、それにしても公職にある氏が「個人的な印象」と断りつつもここまで踏み込んで話せた背景には、氏自身もいうように最近の中国の「民主化の進展」があることは間違いなさそう

▼一方、わが学界や教育界関係者らも、特にその「教育」の現状については、「これほど共通の悩みを抱えているとは知らなかった」「しかし、あの政府の指導力はうらやましい」などと一様に興奮を隠せない表情だが、書壇の先生方はどうだろう。恐らくは“一読三嘆”! 現代においてもなお、「書法」がこんなにも求心力を維持し、社会に存在感を保っているという事実に、「文化の違い」とやり過ごして済むものかどうか。また公募展に対する取り組みや審査の実態、社会的な関心や監視といった面についても、大いに他山の石とせねば…。

(書道美術新聞 第884号1面 2008年1月15日付)


投稿日時: 08年01月01日

 明けて平成20年――。あの昭和も早“ふた昔前”になるのかと思うと、つくづく月日の早さに驚く。もっとも近ごろでは、小・中学生さえ、「一年が、あっという間に過ぎていく」と、塾などで嘆いているそうだから、われわれの子供時分とは、やっぱり地球の回転速度が相当変わっているのだ。きっと温暖化の影響だろう...

 
▼ともあれ、書道界にとって、今年はどんな年になるのか。楽しみな動き、タネ、気配はないものか。まあ、大どころでは今年は、文科省による10年に一度の「学習指導要領」の改訂が春のうちにも決着を見るらしいから、これは書壇も教育界も固唾を呑んで見守る必要がある。昨年中の関係者らによる見立てでは、多少期待できる方向に向かっているそうだから、なおさらである
 
▼個人的に今年期待しているのは、書振連が四月に開く「シルバーから/わ・か・ばまで」展。20年の歴史をもつ「シルバー展」のリニューアル版で、今回は規模の拡大は狙っていないが、企画発表に対する反応が幾らかいいだけに、楽しみだ。それと、毎日書道展の第60回展が、いろんな意味で書道界の今後を占う機会になるのではないかと、これはジャーナリスティックに注目している
 
▼各々方、佳いお年を!

(書道美術新聞 第883号1面 2008年1月1日付)


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