(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成30年(2018) 5月21日(月曜日)
  
投稿日時: 17年10月15日

 書写書道学会の大会で催された「新学習指導要領」をテーマにしたシンポは、さすがに参加者も多く、大いに盛り上がった

▼特に文科省の教科調査官を務める加藤泰弘・東京学芸大教授には、現在同省内で告示へ向けて作業が進んでいる、「小・中書写の高校国語への延伸」が盛り込まれると見られる高校用の新指導要領の作業状況について質問が集中した。むろん調査官氏は、公表済みの中教審答申のワク内でしか答えられないのは当然なのだが、会場では少しでも最新情報をと、いわば爛リギリの攻防瓩繰り広げられた

▼筆者も、あの問題について質してみた。「小学校用の解説書で例示された狄綵駘冑等瓩任垢、あの狹瓩砲鰐喇は含まれないのでしょうか」。氏の答えは、「毛筆は3学年からとなっている訳ですから狹瓩北喇が含まれ、墨を付けて書く指導が行われると、それは爍崖愬から瓩繰り下げられることになります。含まれないと考えるべきです」

▼筆者は食い下がった。「毛筆に水を付けて書くのはどうでしょうか」。加藤氏の答えは「水書用筆等は硬筆の持ち方、鉛筆の持ち方で学ぶことになります。毛筆は適さないと考えるべきです」。さすがに正鵠を射た回答で、納得したのだった。

(書道美術新聞 1108号1面 2017年10月15日付)


投稿日時: 17年10月01日

 「酒と書と…」展はお陰様で、盛会裡に開かせて頂くことができた。各位の作品は、来年には長野にあるタイムカプセル館に収め、300年後まで保存させて頂くという企画もご支持頂けたようだ。もっとも、現代の紙が果たして唐・宋の紙と同等の耐久性を持つかどうかは、300年後の人々の検証に委ねるしかないのが歯がゆい

▼ところで、会場をご覧下さった方はお楽しみ頂いたと思うが、全国の酒ラベル展も、これほど集めた例はそう多くないだろう。そして、「へー、これがあの名家の筆なのか」と、急に愛着が湧いた方も少なくあるまい。全国の酒造会社も、もっともっと書家の筆になるラベルを採用し、そして揮毫者を明示して欲しいものだ

▼ちなみに、会場で目にとまったラベルの筆者の一部をメモしておくと、次のようになる。▽上田桑鳩「壺中春」(福島・末広酒造)▽日比野五鳳「松竹梅」(京都・宝酒造)▽金子鴎亭「賀茂鶴」(広島・賀茂鶴酒造)▽中村不折「真澄」(長野・宮坂醸造)、「萬歳」(兵庫・山名酒造)▽富岡鉄斎「神聖」(京都・山本本家)▽柳田泰雲「菱正宗」(広島・久保田酒造)▽桑原翠邦「谷桜」(山梨・谷桜酒造)ほか

▼もちろん、圧倒的に多いのは現存作家のラベルなのだが、別の機会に――。

(書道美術新聞 1107号1面 2017年10月1日付)


投稿日時: 17年09月15日

 今年も間もなく日展が開幕する。この日展(5科)に関しては、美術新聞社が昨秋の「第3回展」についても書道界に幅広くご協力願って「全入選者所属会派調べ」を実施したことはご存じの通りで、例年と同レベルの99・3%まで調査を完了している。が、今年は報道を見送ってきた

▼この日展の牴馭苗瓦扠瓩侶覯未諒麁擦禄馥山Δ砲箸辰謄廛薀耕未發△譴丱泪ぅ淵耕未發△襪海函∩碓佞坊設的に利用されるとは限らないことは、小紙もよく承知している。従って書道界の公器をもって任じる小紙としては、その都度、公益性の度合いの観点から報道の可否を判断してきている。「改組日展」としてスタートを切った年で社会的関心も高かった「第1回展」、そして審査員会派に極端に片寄った入選数が把握された「第2回展」について報道に踏み切ったのは、そのゆえである

▼それに対して「第3展」の調査結果は、なお審査員会派の一部に入選数の伸びは認められたものの明らかに是正の努力は認められ、また従来陽が当たらなかった会派にも陽を当てる努力が認められると判断して、見送りを決めた次第である

▼しかし、小紙としてこうした調査を実施し実態を把握し続けることは大事だと思うので、「第4回展」の牴馭苗瓦扠瓩盥圓κ針。ぜひ今年もご協力のほど!

(書道美術新聞 1106号1面 2017年9月15日付)


投稿日時: 17年09月01日

 美術新聞社が長年にわたって、『レジャー白書』なる民間の調査データを頼りに「書道人口」をはじいてきたことは周知の通りだが、この『白書』が近年、それまでの人手を使ったマンツーマンに近い調査から、爐手軽瓩淵ぅ鵐拭璽優奪板敢困棒擇蠡悗錣辰新覯漫⊃頼性が極端に下がってしまった

▼「ネット調査」が許せない理由を1つ説明すると、それは『白書』の「参加人口は、参加率に15歳〜79歳人口、1億0、066万人を掛け合わせて推計している」という記述にある。ここでは80歳以上の人口が全く無視されているのであり、我が国の80歳以上の人口は、実に1,000万人超なのである

▼「ネット調査」というのは、調査会社に「モニター登録」している人が対象だから80歳以上の対象者が極端に少なくなるのは不思議でもなんでもない。だが、かつての『白書』は、参加人口を出すのに80歳以上を含む1億1,000万人超という母数を使っていたのである

▼書道界では、長年書道を続けてきた人は80になっても、90になっても、年に1度も筆を持たないというケースはまず少数派だろう。切り捨てられた1000万人の中に相当数の書道人口が埋もれてしまったと見るほかないのである。

(書道美術新聞 第1105号1面 2017年9月1日付)


投稿日時: 17年08月01日

 「書道で毛筆大好きの人々には、『いよいよ毛筆の時代が来た』と受け止められるのではと心配なのですが、これは決してそうではないのです」。長野氏は、小学校の先生たちを前にして力説した

▼新しい指導要領で小学1・2年生の「書写」に「水書用筆」が導入されることになり、むろん書道界には戸惑ったり警戒心を抱く人は1人もいないが、全国に40万人と言われる小学校の先生たちの多くはそうではない。小学校は全科担任制でどんな教科も教えるのが原則だから、先生たちの中には「毛筆」が始まる三年生から上の担任は持たないという人も少なくないと聞くほどなのである

▼免許法に「国語(書写を含む)」という規定が加えられて早30年近く。「書写」の単位を取って大学を出た先生が過半数を占める時代になったとはいえ、「書写」が好き、「書写」が得意という先生は限られている

▼だから長野氏が、「あくまでも硬筆のための水書」、と口を酸っぱく説くのも当然なのだ。従って書道界・書塾界としては、ここのところをしっかり認識し、学校教育と歩調を合わせながらの、賢い対応が求められよう。「同床異夢は避けたい」、「同じ寝床から違う空を見ることのないように…」。長野氏の言葉である。

(書道美術新聞 第1104号1面 2017年8月1日付)


« 1 2 (3) 4 5 6 ... 48 »
キーワード検索
書道段級取得−《書統》
書統'17 9月号
楽しく書道を学ぶ雑誌
21世紀の書道をリードする新構想の競書誌です。

[⇒詳しく見る]
全国有名筆墨業者一覧

◎埼玉

◎東京

◎滋賀

◎京都

◎大阪

◎奈良

◎広島

◎沖縄

▽関連するキーワードで検索する
[お問い合わせ] Tel 03-3462-5251(代表)
株式会社 萱原書房/美術新聞社  〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町29-35 ヴィラ桜ヶ丘ビル7F[アクセスを表示]
Copyright (c) 1999- KAYAHARA PUBLISHING INC.,JAPAN All right reserved.