≪風信帖≫第895号

 08年07月01日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 原油高、資源高のせいとかで企業は次々に大幅値上げを発表。節約しか手のないわれわれ生活者は「もうお先真っ暗」...
▼いや、気取っている場合じゃない。こうした状況が長引くと当然、書塾生徒や会員のさらなる減少、書道人口のさらなる減少、そして用具・用材の値上げもやってくるだろう。特に書道界は、つとに懸念されている北京五輪後の中国経済の減速や環境問題深刻化の影響をもろに受ける可能性があり、十分な備えが必要だ

▼ たとえば、いま“紙断”に見舞われたら、つまり中国産の書道用紙の全面ストップという事態になったら、果たして書道界はもつのだろうか。世上、食糧自給率が論議になっているが、書道界の“用紙自給率”もきっと、驚くほど低いに違いない。むろんこれまでの時代については、書きよくて安価な中国産紙一辺倒で来たことを責められるいわれはないし、であるからして国内の和紙産地も、書道界をあてにせずに生きる努力をせざるを得なかった

▼だが時代は変わり、今後も未来永劫、中国の産地におんぶに抱っこでこの伝統文化を守り伝えていくことが可能なのか、それでいいのか、反省の時期に来ていると思う。そして産地も、まだ今なら間に合う、そんな思いを抱くこの頃である。



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