風信帖(1103)

 17年07月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 過日、書塾の指導者の先生たちと懇談する機会があり、その中で盛り上がった話題の1つが「左利き」の生徒の指導についてであった

▼「最近、左利きの子供が増えてきたと思いません?」という、1人の先生の発言がキッカケだったのだが、多くの先生たちが「そう、そう」と同意していた。かつては左利きの子は基本的に親が矯正したものだから、学校に上がるころには大概、右で箸をもち、字を書くようになっていたものだが、「左利きを矯正すると、脳に障害が残る」「吃音になる」などの説が唱えられ始め、教育現場でも「原則として矯正しないのが正解」という流れになったことは記憶に新しい

▼しかし書塾では、「正しく整えて」文字を書くことを教えなければならない立場もあり、「矯正」を求める親御さんもいたりして、今も悩む人が多いらしい。しかしある先生の、「『硬筆は左で構わないのよ。でも、筆は右で持つものなの』というと、全く抵抗なく右で持つようになりますよ」という発言があり、みな目からウロコの風情であった。筆が猗麁常瓩慮渋紊世らこその指導テクニックといえそうだ

▼そういえば、ダビンチもピカソもベートーベンも左利きで、大芸術家には左利きが多いという説があるが、これは目立つ例を挙げているだけのような気もする。

(書道美術新聞 第1103号1面 2017年7月15日付)




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