風信帖(1075)

 16年05月01日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 今回の衆議院内閣委での質疑はやはり、書壇にかなりのインパクトを与えるものだろう。本紙は実は、昨秋の段階から、ある文書の存在を耳にしていた

▼その文書は、緒方議員が質問の中で「昨年8月、私のところに投書がきました」と述べているものと同一と思われ、議員の今回の質問の根拠となっている。議員は早速その文書を内閣府と文化庁に持ち込んで確認するよう求めたという

▼議員の言っているように、文書は個人や団体が特定できる内容を含んでいるので、ここでも「今までのお礼も含め、一律10万」という集金連絡のメール、とだけ書いておくが、要するに今回の「日展問題」が起こる以前なら、ごく日常的に書壇でやりとりされていた類の文書である

▼一部墨塗りしてあるのは、提供者が特定される記述のある部分だろうが、この文書を受けて内閣府は日展に調査を求め、文化庁は「出所不明の文書」だとして「調査は控える」としたらしい

▼そのことが議員の、「ちょっと文化庁と内閣府に温度差がある」という発言の背景となっているのだろうが、ともあれ要するにこれから書壇は、徹底して「李下の冠、瓜田の沓」に徹し、こうしたことが話題にされることがないようにせねばならぬのではあるまいか。

(書道美術新聞 第1075号1面 2016年5月1日付)




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