風信帖(1068)

 16年01月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 全羅北道の観光部局の担当官の人が本社を訪れて、「書芸のビエンナーレ開催を企画している」と協力を要請されたのは、確か1995年の初夏のことだった

▼そして実際にその2年後の1997年、第1回全北ビエンナーレが開催され、日本からもかなりの参加者があってホッとしたことを思い出す。あれから早20年、今回が第10回大会というから、継続は力なりで、このビエンナーレが東アジアの書文化・書芸術の振興に一定の役割を果たしてきたことは、十分に評価していいと思う

▼同ビエンナーレの強みは、しっかりした行政組織による事業ということで、韓国政府も手厚い助成措置を講じていることから、その予算規模はスタート当初から日本円で5,000万円近い規模を誇り、近年は1億円近いと聞くと、果たして今日のわが列島でこれほどの額の公的資金が「書道」に注ぎ込まれることがあるだろうかと、うたた感慨に堪えない

▼ただ、聞くところによると、今回の大会の組織委員会が躍起になって日本からの参加者を募ったが、反応鈍く、最後は個別要請まで行い、やっと確保した参加者が、なんと7人だったとか。むろん、いろいろと事情のあることは言うまでもあるまいが、それにしても…。

(書道美術新聞 第1068号1面 2016年1月15日付)




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