風信帖(1047)

 15年02月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 この春もこの時期、小紙紙面をにぎわせている恒例の全国の書道系大学で「書」を専門的に学んだ学生たちによる卒論のテーマ集。これはどんな論文だろうと、気になるものも多くなってきた気がする

▼そして毎年これほどの数の若者たちが、それぞれに学生時代締めくくりの貴重な時期に数カ月を、あるいはそれ以上もの時間をつぎ込んで、真剣に頭を使い足を使い、専門家に教えを乞い図書館や研究室にこもって汗をかいているのだと思うと、日本の書の未来は決して暗くないと思えてくる

▼のだが、大学現場で指導に当たっている先生方に話を聞くと、残念ながら「書いたらオシマイという学生がほとんど」、「これを始まりにしたいというような者はまずいない」のが実情とか。しかしこれは、本人たちにとっても、日本の書にとっても、まことに惜しいことではあるまいか

▼卒業後も書活動でつながったグループはあんなにあるのだから、犖Φ罩瓩任弔覆ったグループだって、多少はあっていいと思わずにいられない。実際、毎年この卒論紙面を編集しながら、この同テーマで卒論を書いた人たちを小紙が取り持ってグループ結成の手伝いでもしてみたら面白いかも、などと考えるのだが、さて――。

(書道美術新聞 第1047号1面 2015年2月15日付)




kayahara.com : 萱原書房・美術新聞社のサイトにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://kayahara.com

このニュース記事が掲載されているURL:
http://kayahara.com/modules/column/index.php?page=article&storyid=175