風信帖(1028)

 14年04月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 日展はいうまでもなく、明治40年(1907)にスタートした「文部省展覧会」(通称「文展」)に端を発している

▼とすると今年は108年目となるわけだから、なぜ去年が45回展なの?、と多くの世人は素朴な疑問を抱いて当然。むろん誰でも指折り数えてみれば、「つまり、昭和44年(1969)に第1回が開かれているわけね」と分かる。「でも、どうして?」

▼この世の中で「イチから出直す」というのは、やはり相当なことがあったときに限られるものだろう。そして実は、その前の昭和33年にも日展は出直しているのだが、これはそれまでの戦後の日展が復興政策の一環として文部省主導で再開され、その流れを断ち切って「民営化した日展」のスタートだったから、納得できる

▼では44年の「イチから」はどうだったのか。日展が出している「百年史」をひも解くと、この年「日展改組、人事刷新される、第1回改組日展」とあり、さらに「組織の大改造を断行し人事の若返りをはかる。75歳以上の常務理事・理事を顧問とし、常務理事会が独占していた審査員の選考権、大臣賞などの授賞選考権を理事会に移譲」とあるではないか。なにやら、似たような騒動があったのかも知れない。

(書道美術新聞 第1028号1面 2014年4月15日付)




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