風信帖(1026)

 14年03月15日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 「中国の全人代(全国人民代表大会)で“簡体字”の使用取りやめの提言がなされた」というニュースは、その日のうちに世界を駆け巡った。3月9日のことである

▼この中国の国会に当たる大会の仕組みをよく分かっていないので、発言がどの程度のインパクトをもつものかは不明だが、取り敢えずナマのままだが、最速でご報告しておくことにしたい

▼9日の午後にあった全人代の第2次会議(分科会のようなものか?)の寧夏代表団の審議の席上で国家民委副主任の呉仕民が、「政府は簡体字を取り消し、繁体字を回復すべきだ。その方が伝統文化の伝承にも有利だし、国際間の文化交流にも有利だ」と提議した

▼同氏はその理由として、「繁体字は文字の規範的な構造を保ち、美しく、そして多くの歴史的文献も全て繁体字で書かれてきた」、「一方、簡体字は文字の美感を損ねるだけでなく、中国の伝統文化の伝承を阻害している」と主張。さらに、今日「香港やマカオ、台湾地区や、欧州や米国、そして日本や東南アジアなどの国も、また海外の中国人社会でも依然として繁体字を用いているのに、我々だけが簡体字を用いるのは、人的交流に甚だ不便なことをよく認識すべきだ」と説いたそうである。今後の展開が、注目される。

(書道美術新聞 第1026号1面 2014年3月15日付)




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