風信帖(887)

 08年03月01日 | カテゴリ: ≪風信帖≫

 書道界では昔から「自詠自書」を標榜するグループは多いが、少なくとも現代においては、「自詠」といっても「漢詩」を自詠して書作しようとするグループは多くない。全国に数ある競書誌でも「漢詩講座」を掲載しているケースは枚挙に暇ないと思われるが、本格的に作詩を指南する講座は、やはりそう多くないだろう...

▼そうしたスキマを狙い、「漢学界」広しといえども戦後世代では右に出る者なしと定評のある碩学、大野修作氏に“手取り足取り”してもらって作詩を学べる新講座「大野修作漢詩塾」が、『書統』で始まることになった。しかもこの講座、“志”を共にする全国の各誌に“無償提供”して共同で運営し、統一基準の「漢詩段級位」や「師範位」などの認定までやろうという、ある意味壮大な構想で、大野氏も大乗り気の大事業なのである

▼しかもこの講座を高校の「書道」の授業や部活での活用に結びつけ、新たな取り組みを促すきっかけにもできたら、高校でも「伝統文化」重視が打ち出されるといわれる新学習指導要領の主旨にも沿うのではあるまいか。さらに「漢詩」の場合、全国の書塾が団塊世代などを取り込むのにも格好の“コンテンツ”となるとの読みもあって、期待は膨らむのである。

(書道美術新聞 第887号1面 2008年3月1日付)




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