(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月19日(日曜日)
≪風信帖≫
風信帖(979)
投稿日時: 12年03月01日

 西安で発掘された唐代の古墳から百済(くだら)の高官だった人物の墓誌が発見され、それに「日本」という国号が書いてある、その墓誌は678年のものだから、これが「日本」の国号の最古の使用例だと、古代史の方面では大騒ぎらしい
 
▼従来は大和朝廷が「日本」と名乗り始めたのは「大宝律令」からというのが定説で、それだと701年となる。これが一気に20年以上も遡るとなれば、歴史学の先生方ばかりでなく歴女・歴男?も興奮して当然か

▼つまりは、かの聖徳太子が遣隋使の小野妹子に持たせて隋の煬帝(ようだい)に出したというあの国書「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙なきや」の六〇七年にぐんと近づくからなのだろうが、しかし余りはしゃぎすぎると、またどこやらから「歴史認識」問題で異論を差しはさまれかねまい。シンポでも早速、「これは国号を示す固有名詞の用例ではない」というある権威の見解も紹介されていた

▼ともあれ、それよりすごいと思うのは、墓誌に「祢軍は生前、皇帝の命で日本へ使者として赴き、天威を説暢した」とあり、このことがちゃんと「日本書紀」にも書いてあること。大事な会議の議事録も残さぬ某国の政治家など、爪の垢でも煎じるがよかろう。

(書道美術新聞 第979号1面 2012年3月1日付)


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