(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成30年(2018) 10月23日(火曜日)
≪風信帖≫
風信帖(1114)
投稿日時: 18年01月15日

 「自分らしく生きるため、父親の反対を押し切り、我が道を歩き始めた。あれから43年。北の大地が安住の地となり、自分らしく歩いている」とは、「道」という一字作品に添えられた作者のコメントだ

▼「いい家族で、幸せだったよ」と筆写された作品には、「57年、連れ添った主人の言葉を書きました」とのコメントが添えられていたという。これらは、本号付録の《千趣万香》の誌上ブログ欄の「全国はがき筆文字展」事務局長の、沖縄・宮古島の池田海真さんの一文からの抜粋である

▼筆文字離れが進んでいることを憂い、筆文字文化を伝え残すことを目的にスタートした同展は昨秋、第1回展を宮古島で開催したのだが、ハガキサイズの用紙に筆文字であれば、紙質や墨色など一切問わないという決まりで、そして作者にはもうひとつ、「書いた語句への思い」(コメント)の短文の添付をもとめ、作品と合わせて展示するという、ユニークな仕掛けがしてある。前記のコメントは、その一例なのである

▼「作者の言葉の深さ、重さに驚かされる。まさに、言葉と筆のコラボだと思う」という池田さんの感想に同感だ。この「筆文字展」は、3月18日からの「シル・わか展」に、「東京展」として併催の予定となっている。

(書道美術新聞 第1114号1面 2017年1月15日付)


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