(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月23日(木曜日)
≪風信帖≫
風信帖(985)
投稿日時: 12年06月01日

 台北・故宮博物院の「日本展」が、いよいよ実現する見通しになったようだ。産経新聞がこのほど報じた

▼これでついに、かの王羲之の「快雪」や懐素の「自叙帖」、孫過庭「書譜」、顔真卿「祭姪」などなどが、そうそうあの牘過天晴瓩瞭鰺劼量彰錣癲居ながらにして(もっとも、そんな名品がみんな来るとも思えぬが)見られるのである。同紙によると、本格的な「台湾・故宮展」が再来年、26年の夏にまず東博で、それも3カ月ものロングランで実現し、その後太宰府の九博でも開かれることになったらしい

▼記事には、同院としてはアジアで初の海外展だとあった。つまり、アジア以外ではとっくの昔に実現しているということなのだ。では、なぜ初の日本展が実現の運びになったかといえば、知ってる人は知ってるが、我が国でやっとのことで「海外美術品等公開促進法」という法律ができ、台湾から借りた美術品を大陸側が「オレのものだ」と差し押さえる心配がなくなったから

▼そんなこと、早くやればいいのにと思うが、この国は何事も優柔不断だからなあ。米国など、かつて蒋介石に「軍艦で取りにくれば何でも貸してやる」といわれて、本当に駆逐艦を差し向けたのは、もう40年以上も前のことである。

(書道美術新聞 第985号1面 2012年6月1日付)


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