(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成32年(2020) 1月29日(水曜日)
  

「アーティゾン美術館」、18日開館

“開館記念展”開幕
旧「ブリヂストン美術館」変身
 ビルの建て替え工事のため2015年から長期休館していたわが国を代表する私立美術館の1つ、旧ブリヂストン美術館が「アーティゾン美術館」と名称を変えて東京・京橋に再オープンの運びとなり、同館で1月18日、開館記念展「見えてくる光景‐コレクションの現在地‐」が開幕する(3月31日まで)。同展は、世界的な名品を数多く含み、質の高さで定評のある約2、800点とされる「石橋財団コレクション」の中から、初公開となる約30点をはじめとする約200点を選りすぐって2部構成で展示し、古代から現代までの人類の造形活動の軌跡をたどる企画展となる。

 生まれ変わった同館は、かつてと同じ都心の一等地、京橋の交差点角に新装成った23階建ての高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の1〜6階(展示室は4〜6階)に、最新の設備を装備し、従来はなかった日本古来の美術品の展示コーナーも新設するなどして、展示面積も旧館の約2倍の規模となっている。
 開館記念展はその全展示室を使い、第1部「アートをひろげる」では近代から現代に至る東西の名品を「1つの地平に並べ、時間、空間を超えた美術の風景を一望」し、第2部「アートをさぐる」では、〜飾、古典、8胸蓮↓ぐ朿Α↓ダ斬、Φ録、Ч福、の7つのテーマで、古今東西の古代から現代に至る人類に造形活動の歩みを掘り下げる展示となるという。
 注目される初公開作品は、モリゾ《バルコニーの女と子ども》をはじめ、カサット、ボッチョーニ、カンディンスキー、ジャコメッティ、松本竣介など。ほとんどが新収蔵品で、同館が今なお活発な収蔵活動を続けていることを披露するものとなっている。
 このほか第1部では、同館が収蔵する1870年代のマネから2000年代のスーラージュまでの、約140年にわたる近・現代美術を一望する内容、また第2部でも同じく収蔵品によって、古今東西の造形活動をそれぞれのテーマで掘り下げる内容で、モネ、ルノワール、セザンヌ、マティス、ピカソなどの同館が誇るコレクション作品に新たな光を当てる展示となる。
 第1部の出品作家は、マネ、ファンタン=ラトゥール、セザンヌ、ルノワール、カンディンスキー、青木繁、マーク・ロスコ、ポロック、草間弥生ほかで、特にマネ《自画像》、セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》、新収蔵のカサット《日光浴(浴後)》、同じく新収蔵のブランクーシ《ポガニー嬢供奸▲襯離錙璽襦圓垢錣襯献腑襯献Д奪函Ε轡礇襯僖鵐謄エ嬢》、ポロック《ナンバー2,1951》などは、ひときわ名高い作品となる。
 一方、第2部では、〜飾に、エミール・ガレ、藤島武二、マティス、梅原龍三郎、佐伯祐三ほか、古典に、マティス《石膏のある静物》、安井曽太郎《水浴裸婦》ほか、8胸呂法▲粥璽ン、青木繁、ブランクーシ、ムア、柄沢斉ほか、ぐ朿Δ法▲襯疋鵝▲僖Ε襦Εレー、古賀春江、浜口陽三、ヴォルスほか、ダ斬に、ゴーガン《ポン・タヴェン付近の風景》、古賀春江《素朴な月夜》、新収蔵の《洛中洛外図屏風》(江戸時代)や、ルオー、ピカソ、ザッキン、グロス、ジャコメッティほか、Φ録に、ジャック・カロ、モリゾ、中村彝、岸田劉生、松本竣介ほか、Ч福に、カサット、坂本繁二郎、エミリー・カーム・ウンワリィ、スーラージュ、ザオ・ウーキー、ほかの作品が見られる。
 これらの中で見られる同館蔵の青木繁《海の幸》、《わだつみのいろこの宮》は、いずれも重文指定品として知られる。
      ◇
 なお、同館は再開後、入館者の待ち時間の緩和のため「日時指定予約制」をとるとしており、同館のウェブサイト(https://www.artizon.museum)の中の「チケット購入」画面から、希望の入館日と入館時間枠を指定できる。音声ガイドの貸し出しはないが、スマホとイヤホンを持参すれば、展示室で音声ガイドを無料で利用できる。
 問い合わせ等は、筍娃魁升毅沓沓掘升牽僑娃亜淵魯蹇璽瀬ぅ筌襦砲悄


掲載日: 20年01月15日

1面 「アーティゾン美術館」、18日開館
2面 当番員審査員決まる―要項発表、第37回産経国際書展/毎日書道会’20定期会員昇格人事(2)
3面 話題の人―吉川美恵子氏
4・5面 書写書道論壇―書写における「右上はらい」―その意義と事例について(抄)宮沢正明(2)
6面 「’20毎日新春展」開く
7面 東京画廊で「宇野雪村展」開幕/「仲田光成遺墨展」ひらく
8・9面 グラフ「第64回現代書道20人展」から(続)
10面 「文徴明とその時代展」開幕
11面 「成田山の書画」展開幕
12面 ’20新春全国書初め大会・展覧会一覧(下)
13面 ’20全国大学卒展情報(1)
14-16面 全国書展短信
17-19面 全国書道展情報
20面 日本書紀成立1300年特別展「出雲と大和」開幕


(美術新聞 1160号1面  2020年1月15日付)


掲載日: 20年01月10日

ソウルで「加耶」特別展開幕

28年ぶり狄圭仍駑銑瓩
今夏から 民俗博、九博で日本展も
 特別展「加耶の本質‐剣と弦‐」が12月3日、韓国・ソウル市の国立中央博物館・企画展示室で開幕した(3月1日まで)。同展は、古代朝鮮半島で高句麗・百済・新羅の「三国時代」に先立つ西暦紀元前頃から約600年にわたって半島南部の洛東江流域に割拠した小国群「加耶」(広義の任那=加羅、伽耶、駕洛、狗邪とも)に係る出土資料による企画展。同博物館での「加耶」をテーマにした特別展は、1991年の「神秘の古代王国・加耶」展以来で、実に28年ぶり。同展はソウル展後、4月から釜山博物館でも開催され、その後、7月から日本の国立歴史民俗博物館、10月から九州国立博物館での開催も予定されている。
  
 「加耶」は韓国では従来、高句麗、新羅、百済などに比べると伝存・出土資料が格段に少なかったが、ここ30年ほどの間に韓国南部を南北に貫流する大河、洛東江(「駕洛の東」に由来)下流域に残るおびただしい古墳群の発掘調査から大量の遺物が出土し、研究も進んだことから、今回の特別展が企画されたとされる。
 朝鮮半島南部は西暦紀元前後から、いわゆる三韓(馬韓・辰韓・弁韓)と呼ばれる、言語や風俗などに異なる特徴をもつ地域ごとにそれぞれ結束して相互に対立する構図が出来上がっていった。その半島南部西側に位置したのが馬韓で、東側に位置したのが辰韓、中間に位置したのが弁韓である。
弁韓の狆国連合
 そして半島北部に1世紀に高句麗が成立し、その後4世紀の初めまでにはこれに対抗する形で馬韓地域に百済が、辰韓地域に新羅が成立して、「三国時代」を迎える。これに対して弁韓では、高句麗の建国よりも早い紀元前の時期から小国が乱立、割拠の様相を呈し、風土的にも温和で、資源にも恵まれ、また古来海上交通の要衝の地でもあったことから、百済や新羅のような統合強国をめざすことをせず、和合の精神でいわば小国連合を結成して馬韓や辰韓地域からの圧迫に対抗、存続を図っていたとされる。
 それを可能にしたのが、今回展の副題となっている「剣と弦」の「剣」で、加耶の小国群が割拠した地域は鉄鉱石の埋蔵が豊富な土地柄でもあったことから、加耶では早い時期から製鉄技術が根づき、鉄器の生産が盛んになったといわれる。その結果として、半島屈指の先端技術の結晶といえる鉄製の武器(剣)や甲冑類で軍馬まで重武装した加耶騎兵は無敵を誇り、周辺列強の圧力を跳ね返して小国連合を守り抜いた。
 一方、副題のもう1つの概念である「弦」は、加耶が大事にした「和合」の遺産と言える、現代にまで伝わる半島固有の伝統楽器「加耶琴」(カヤグム)の「弦」であり、従って「剣と琴は加耶の本質」と、本展主催者はその副題のゆえんを説明している。
好太王碑に狃藹亅
 「加耶」は現在の知見の範囲では、三国時代の高句麗で5世紀初頭に作られた「好太王碑」に「任那加羅」と出て来るのが初出とされ、日本書紀に「任那(ニンナ=みまな)」として出ていることはわれわれはよく知っているが、日本書紀がその注に典拠として示す「百済本記」が今に伝わらないので、確証はない。
 好太王碑の「任那加羅」条は、同碑の2面に「背急追。至任那加羅従抜城、城即帰服」とある部分で、高句麗が加耶によって攻められた経緯を伝えており、「三国時代」に狢茖感豊瓩箸靴董加耶が十分な存在感をもっていたことを窺わせる。
 ちなみに好太王碑は、近年の中国における本格研究でいわゆる「改竄(かいざん)説」が最終的に否定され、「倭以辛卯年来渡海破百残」の記述が広く承認されるに至ったことから、4世紀末(辛卯年=391)の列島と半島との交流関係も、今後さらに明らかになるものと期待されている。
 そして好太王碑に「任那加羅」の記録が残る直後の5世紀後半には、加耶は内部の勢力構造が百済などの関与もあって大きく変化し、「大加耶連合」の成立をみるとともに、百済、新羅など(大陸、列島ともか)との間でいわば爛僖錙璽押璽爿瓩鯏験したと言えるようだが、最終的には新羅の軍門に降り、加耶全域は新羅の版図に組み込まれて、加耶の歴史は幕を閉じている。562年のことである。
 また、列島の大和朝廷による、いわゆる「任那日本府」の経営自体は今日の学界では疑問視する見方が広がっているようだが、列島政権が加耶や百済、新羅に加担、あるいは介入する形で半島情勢に関与した事実は、好太王碑以外にも少なからぬ資料が残っており、今回展でもたとえば、加耶のある地域からは出土した土器の半数以上が弥生系・列島系となっているケースがあると展示報告されており、「倭人が集中して居住していた物証ではないか」と、説明されている。
 さらには、出土遺物として半島では産出しないヒスイ(硬玉)製の大量の勾玉(まがたま)の展示もあり、これは日本展を意識してのことかとも思われるが、「当時の列島と半島の交易や人的交流の実態を雄弁に物語っている」と、説明してあった。
4テーマで展示
 今回のソウル展は、。院■毅娃闇の間忘れられていた加耶のすべてに出合える、加耶は海路を通じて国際交易国へと成長し、多文化社会を追求、小国が共存しながら600年の間、和を保ってきた加耶、す發た綵爐寮重患蚕僂函∪形の美を誇る端麗な土器は加耶の先進文化の象徴、と謳い、展示は加耶の「誕生神話」(初代王が卵から生まれたという卵生神話や、王妃はインド出身の女性だったとする説話など)から始まり、「共存」、「和合」、「武力」、「繁栄」の4テーマに沿って、加耶の歴史と加耶が歩んだ道を紹介している。
 また会場は、単に遺物の陳列だけではなく、映像やジオラマなども多彩に活用して加耶の誕生から滅亡までを立体的に演出、描き出しており、臨場感あふれる展示で見応えがある。
 展示は、最も注目される出土遺物の1つ、加耶の最強の重装騎兵の姿をつぶさに今に伝える「騎馬人物形角杯」や、半島の三韓地域には存在しない岩石であるところからナゾがナゾを呼ぶ「バサ石塔」などをはじめ、約1、000点という膨大なもので、駆け足では到底見切れないほどの大規模展となっている
 そうした中には、往時の狗邪の地とされる半島南部の釜山の西方、50キロほどの昌原市にある古墳群、茶戸里(タホリ)遺跡から近年発見された、紀元前1世紀の前漢時代のものと判明している「筆」や、消しゴム代わりの簡牘を削る道具だったと見られている「書刀」の展示も、むろんあった。
ただ、この遺物などは加耶狃国瓩亮汰蠅鮗┐攻砲瓩撞重はものと思われるが、半島産ではなく大陸からの到来物ということもあるのか、棚の後ろの方でややもすれば見過ごしてしまいそうな控えめな展示だったなど、やや残念に思える部分も多少散見された。
圧巻の鉄製武器類
 一方、主催者側の意気込みを目の当たりにする思いの圧巻の展示はやはり、「加耶の優れた製鉄技術と鉄器製作技術の神髄を見ることのできる武器類のすべてを集めた」と誇らしげな刀剣や甲冑類の展示で、鉄製品で乾燥地帯でもない土地からの出土ながら、驚くほど状態がいいことに驚かされた。
 このほか、加耶狃国瓩任修譴召譴妨沈・固有性を備えていることが縷々説明されている「加耶土器」の展示も、多彩で充実しており、また加耶の工芸技術の水準の高さを示す金銅冠や、瑠璃製の装身具なども、注目すべき遺物となっている。
 本展・ソウル展に関する問い合わせ等は、+82‐2‐2077‐9045(同館・日本語案内)へ(ただし、ソウル展の会場での展示説明はハングルと英語のみで、日本語はない)。


掲載日: 19年12月25日

狄轡謄スト瓧鰻酥売へ

新「指導要領」準拠
『明解・書写教育』改訂版 
全国大学書写書道教育学会編
 文科省による小・中学校用の「2020年版学習指導要領」の告示を受けて全国大学書写書道教育学会(押木秀樹理事長)が1年がかりで編集・執筆作業を進めてきた、教員養成系の大学・学部等で学ぶ教員志望の学生を主対象とする、旧版の『明解・書写教育』を全面改訂した新テキスト『国語科書写の理論と実践』がほぼ完成し、来年1月半ばには版元の萱原書房から発売の見通しとなった。これを受けて萱原書房では、同書の広報用の「新刊案内」のチラシの制作を急いでおり、近く全国の各大学や教委その他、関係方面に広く配布する方針で準備を進めている。

 全国大学書写書道教育学会は昭和61年(1986)の創設(初代久米公理事長)で、当初から教員免許法の改正運動に熱心に取り組み、改正が実現して平成2年(1990)4月の新年度の入学生から、小学校と中学校国語の教員免許取得に「書写」関連の単位取得が義務づけられたのを受けて、当時の教職課程向けのテキスト『書写指導(小学校編)』、『同(中学校編)』(いずれも萱原書房版)を編んで上梓。以後の学校教育における「書写」指導の充実、指導力向上に、大きく貢献してきた。
 同テキストはその後、何度かの改訂を経て、平成15年(2003)には学習指導要領の改訂に対応するとともに、内容を精選して小・中学校用を1冊にまとめた『新編・書写指導』を、さらに平成22年(2010)には同じく学習指導要領の改訂に対応した『明解・書写教育』を上梓して、今日に至っている。
 そしてこうした過去30年にわたる知見と情報の蓄積を背景に同学会が今回、児童・生徒の学習環境や日常生活における文字環境の急激な変化に対応する狙いで総力を結集して全面改訂に取り組んだ成果が新テキストで、このためほぼ完成をみた新テキストに目を通すと、旧版を踏襲した部分は1、2割あるかないかとも感じるほどに狢膾新瓩痢∋多靴米睛討箸覆辰討い襦
 本号では、その制作中の「新刊案内」チラシの一部と総目次で内容の狢茖永鶚瓩鬚届けすることにしたが、関係方面に関心の高い「水書用筆等」に触れた部分は、以下に抄録してお読み頂くことにした。
 なお、同学会では本書を、単なる教員養成用のテキストに留まらず、社会教育を含む広く文字を手書きすることの指導や実践の現場に役立てて欲しいとしており、このため引き続き版元を引き受けた萱原書房も、B5判112頁(中綴じ製本)、オールカラーの新版の定価を1、000円+税(30年前の初版はB5判128頁、900円)で発売する方針を固めている。
 『国語科書写の理論と実践』に関する問い合わせ、注文等は、筍娃魁升械苅僑押升毅横毅院。藤腺悖娃魁升械苅僑粥升牽毅横韻粒原書房へ。

  
【本書から】
水書用筆等〜どのようなものをどのように使うのか〜

 「水書用筆等」とは、必ずしも特定の筆記具を指しているわけではない。第1学年及び第2学年児童の手指の大きさや運動能力に鑑み、また硬筆と同様に使用することを前提としていることから、軸の長さは鉛筆と同等、軸の太さは鉛筆と同等かやや太め、筆毛は小筆よりも短く、弾力性のある穂を持つ筆記具が適切であると考えられる。穂は根元まで全ておろして使用でき、低学年の児童にとって扱いが簡便であるものがよい。
 持ち方は、鉛筆と同様である必要がある。「水書用筆等」の「等」については、さまざまな解釈が可能であるが、安易に扱いの難しい小筆を用いないようにしたい。
 従来も、指を使って運筆や筆圧を確かめる学習活動が行われてきたが、「水書用筆」はそれを発展させた学習具・学習法と考えられる。小学校低学年段階での鉛筆の正しい持ち方や、硬筆の運筆法を阻害せずに、硬筆の運筆能力の向上に直接的に還元されるよう配慮したい。

  
●新テキスト・執筆者一覧 

押木 秀樹(上越教育大教授)
樋口 咲子(千葉大教授)
松本 仁志(広島大教授)
加藤 泰弘(東京学芸大教授)
青山 浩之(横浜国立大教授)
小林比出代(信州大教授)
斎木 久美(茨城大教授)
杉崎 哲子(静岡大教授)
豊橋 和士(文教大教授)
広瀬 裕之(武蔵野大教授)
(以上編集・執筆者)
宮沢 正明(山梨大特任教授)
滝口 雅弘(前静岡大講師)
荒井 一浩(東京学芸大付高教諭)
草津 祐介(都留文科大特任准教授)
清水 文博(新潟大専任講師)
杉山 勇人(鎌倉女子大准教授)
鈴木 慶子(長崎大教授)
芹沢麻美子(千葉大付小講師)
津村 幸恵(千葉大講師)
西野 暁子(千葉市立千草台東小教諭)
平田 光彦(武庫川女子大准教授)
藤井 浩治(市立御調西小校長)
本田 容子(盛岡大准教授)
松本 貴子(大東文化大講師)
柳沢もも子(世田谷総合高講師)
山澄 智英(市立領家中教諭)
和田 圭壮(福岡教育大教授)
(以上執筆者)


掲載日: 19年12月15日

1面 “新テキスト”1月発売へ 新「指導要領」準拠『明解書写教育』改訂版−全国大学書写書道教育学会編
2面 来年の「蘭亭筆会展」、台東市で
3面 五輪記念−「200人展」きまる
4・5面 回顧−書道界/’19
5面 追悼’19
6・7・10面 ’19アンケートから
8・9面 『国語と書写の理論と実践』新刊案内パンフから
11・12面 全国書展短信
13―15面 全国書道展情報
16面 北京・嘉徳オークション“堅調”を維持


(美術新聞 1158号1面  2019年12月15日付)


掲載日: 19年12月10日

[中日書法名家作品展]ひらく

猝床蛤酩吻疔無で再会
中華世紀壇世界芸術センター会場に
 去る5月に、実に27年ぶりの、日本・中国側ともに現書壇のトップを網羅した「書法名家」による本格交流展として話題を集めた東京芸術劇場・展示ギャラリーでの「日中書法名家交流展」の北京展、「中日書法名家作品展/2019・北京」が11月25日から30日まで、北京市海淀区の中華世紀壇・世界芸術センターを会場に開催された。今年は、1949年に中華人民共和国が成立して70周年の節目に当たり、中国では国を挙げて各種の祝賀行事が実施されていることから、今回の北京展もそうした記念行事の一環として位置づけられ、大きな盛り上がりを見せた。

 同展は、日本側が「現代書道20人展」の全現役メンバーを含む28作家、中国側も現書法界のトップを網羅した30作家による交流展となり、東京展は全国書美術振興会と全日本書道連盟の主催、美術新聞社の協力、中国側が中国国家画院書法篆刻院と中国書法家協会の主催で、中国側が1人1点を搬入、日本側は1人1〜2点を出品し、中国側30点、日本側50点の計80点で開催された。
 これに対して今回の北京展は、中国側が中国国際文化交流センター、中華世紀壇世界芸術センター、中国国家画院の主催、日本側が全国書美術振興会、全日本書道連盟の主催、日中書法文化交流協会と美術新聞社の協力で、日中双方各1点の出品となり、日本側は28名による東京展出品作(複数出品作家は原則として最大作)各1点を選んで北京に搬入。
 また中国側は、30名の陣容のうち4名の入れ替えを行い、中核メンバーの26名については、1名を除いて、全て東京展出品作をそのまま出品した。
 会場となった中華世紀壇は、2000年に時の江沢民主席が20世紀と21世紀の節目を祝う盛大な記念式典を行った場所として知られる大規模イベント施設。現在は、中華世紀壇・世界芸術センターという国家機関が1、2階のフロアにそれぞれ数百探模の広大な円形回廊風の展示壁面を有するギャラリーを管理・運営しており、恒常的に現地の各種の公的・私的団体等の作品展や国際交流展などの会場として活発に活用され、さながら首都北京の猗術展センター瓩箸い辰辛情を呈している。
 そして今回展の会場となったのは、同館2階の約200辰諒斌未鮖つ「西展庁」のギャラリーで、壁面に展示された各作品は、作品の寸法、プロポーションに合わせて個々に調節可能なスポットライトが当てられ、薄暗い壁面から浮き上がるような新機軸の展示が目を引いた。
 初日の25日午前10時から行われた開幕式では、日本から駆けつけた全国書美術振興会理事長・高木聖雨氏を団長とする日本側代表団一行も参列し、中国書法家協会理事で中華世紀壇・世界芸術センター副理事長の張傑氏の司会・進行で進められた。
 式典はまず初めに、筆頭主催者の中国国際文化交流センター秘書長・許紅海氏の式辞、続いて中国書法家協会主席・蘇士★(樹の木偏がサンズイ)氏、北京駐在日本大使館公使・堤尚広氏、中国国家画院党委書記・張士軍氏の祝辞、高木聖雨理事長の謝辞があって、続いて中華世紀壇世界芸術センター側から日本の全国書美術振興会側に、中華世紀壇の大ホールを飾る長大な彩色石刻レリーフ「中華千秋頌」のレプリカ画巻の贈呈式があったのち、テープカットが行われ、開幕式の全次第を終えた。
 開幕式後は、今回展の作品が並ぶ展示ギャラリー内に設けられた揮毫台での交流揮毫会や交流会が催され、和やかな雰囲気の中で高木氏、蘇氏、張傑氏らをはじめとする各名家らがそれぞれに腕を揮って、開幕を祝った。
     ◇
 北京展の両国の出品者は、以下の通り(日本側メンバーは東京展と同一、中国側はアンダーラインの作家が新メンバー)。
【日本出品作家】(順不同)
▽尾崎邑鵬、井茂圭洞、榎倉香邨、梅原清山、津金孝邦、新井光風、池田桂鳳、杭迫柏樹、樽本樹邨、黒田賢一、星弘道、高木聖雨、土橋靖子、真神巍堂、中野北溟、大井錦亭、石飛博光、尾崎蒼石、角元正燦、高木厚人、中村伸夫、吉川蕉仙、吉川美恵子、綿引滔天、下谷洋子、仲川恭司、船本芳雲、辻元大雲
【中国出品作家】(生年順)
▽欧陽中石、謝雲、李鐸、沈鵬、孫伯翔、鍾明善、韓天衡、石開、張海、周俊傑、林岫、王冬齢、申万勝、李剛田、徐本一、劉正成、言恭達、張改琴、何応輝、蘇士★、盧中南、胡抗美、劉洪彪、孫暁雲、鮑賢倫、曽来徳、沃興華、張旭光、張傑、陳振濂
  


掲載日: 19年12月01日

1面 「中日書法名家作品展」ひらく
2面 日本芸術院―新会員に春山、黒田氏
3面 第3回「全国はがき筆文字展」開く/「日中3校書画交流展」開く
4面 第44回全高書研・岡山大会開く
5面 第33回全国シルバーわかば書道展(要項)
6面 「良寛さん」展、開幕
7面 「小杉一雄と八一、放菴」展開く
8面 札幌で「桑原翠邦展」、6日開幕
9面 于右任生誕140年記念展
10面 グラフ―「于右任生誕140年記念展」(於台湾淡江大)から(1)
11・12面 ぶらぶら美術展散歩22
12面 第41回東京書作展ひらく
13面 「京都画壇と鉄斎」展
14―16面 全国書展短信
17―19面 全国書道展情報
20面 「中日書法名家作品展」から(1面関連)


(美術新聞 1157号1面  2019年12月1日付)


第35回「蘭亭筆会・札幌展」開く

日・韓・台・中、札幌結集
35周年瓠∈8紊盂萋扱兮海魍稜А

 「第35回国際蘭亭筆会書法展/日本・札幌展」が11月6日から10日まで、札幌市の札幌市民ギャラリーで開催された。一昨年のマレーシア展、昨年のインドネシア展に続き、「日本・奈良展」以来5年ぶりに日本開催となった今回展は、札幌に本部を置く日本書道評論社・書道研究心華社(小原道城会長)の全面的な協力の下に、美術新聞社と国際蘭亭筆会本部(張炳煌会長・萱原晋事務総長)が主催したもので、参加国・地域は従来からの中核組織の日本蘭亭筆会(出品点数93点)、韓国蘭亭筆会(同56点)、台湾蘭亭筆会(同79点)、中国北京蘭亭筆会(同11点)で、総出品点数は239点だった。

 11月6日午後3時から会場の市民ギャラリー2階の大ホールで催された開幕式典では、まず萱原晋・事務総長が経過報告を行い、続いて日本書道評論社・書道研究心華社会長の小原道城氏による歓迎の辞、台湾の張炳煌・国際蘭亭筆会会長、朴正圭・韓国蘭亭筆会会長、厳建忠・台湾蘭亭筆会会長、李冰・北京蘭亭筆会会長の謝辞・挨拶の後、テープカットが行われ、今回展の開幕を祝った。
 式典終了後、引き続いてホール内に設けられた揮毫台で恒例の交流揮毫会が行われ、各国・地域からの代表らがそれぞれに腕を揮った。各参加者の揮毫作品は、一括して札幌市の小原道城書道美術館に寄贈された。

 揮毫会後の午後6時からは、JR札幌駅前のセンチュリーロイヤルホテル・グレイスの間に場所を移し、海外からの約80人を含む約120人が参加して恒例の祝賀懇親会が催された。各国・地域同士のプレゼント交換や余興などもあって和やかな宴となり、午後8時、1年後の再会を約して閉会となった。
 なお、開幕式典に先立って、やはり恒例となっている各国代表者会議が開かれ、「35回展」の節目の年に当たって今後の「国際蘭亭筆会」のあり方についての話し合いが行われ、活動を引き続き継続していくことが確認された。また、来年以降の開催地についても、3年先までの基本方針が固まった。
 それによると、来年の「第36回展」は2011年の「基隆展」以来、9年ぶりに台湾での開催が本決まりとなり、台湾東部の台東市での開催となる。また、第37回展は韓国のソウル市で、第38回展は中国で開かれる見通しとなっている。
 今回展は、札幌市民ギャラリー二階の展示ホール(機砲函第4、第5展示室の合わせてフロア面積約500平方叩∧斌鳴杭蚤脾械娃悪叩陛薫羚癸押Γ掘腺喚叩砲箸いΨ辰泙譴織好據璽垢確保されたことから、例年以上にゆとりのある展示が行われた。
 日本蘭亭筆会の出品としては、江口大象会長、飯高和子副会長、高橋里江国際理事・最高顧問をはじめ、浜崎道子、樋口雅山房相談役、山下方亭、中村山雨、神野大光、森哲之、矢野千載ほかの国際理事以下、常任理事、理事、評議員らの役員から会員までの作品のほか、例年通り富士通、理想科学工業、日本製鉄など各社の役員らをはじめとする経済界・学界有志らの特別顧問、特別参事、特別参与の多彩な作品が壁面を飾った。
 今年はさらに、今回展の札幌開催に全面的な支援を受けた書道研究心華社の幹部27名が「日本蘭亭筆会客員」として出品して花を添え、これにより日本出品は、近年の実績を大きく上回った。
 これに対して、毎年その時々の国際情勢や各国事情を反映する海外勢の出品状況は、台湾蘭亭筆会は例年の規模を維持したものの、韓国と中国北京の出品は例年を大きく下回った。
 「国際蘭亭筆会」や今回展の記念作品集に関する問い合わせ等は、筍娃魁升械苅僑押升毅横毅院■藤腺悖娃魁升械苅僑粥升牽毅横院美術新聞社内の事務局へ。


日本芸術院、書の新会員に黒田賢一氏
工芸の春山文典氏も内定

 日本芸術院(黒井千次院長)が進めている今年度の同院会員補充手続きの結果がこのほど、関係筋により明らかになった。
 それによると、昨年夏の古谷蒼韻氏の死去に伴って平成24年以来7年ぶりに補充手続きが進められ、かなの黒田賢一氏(正筆会会長)と漢字の星弘道氏(日本書作院理事長)が候補となってきた書分科では、黒田氏の歴代17人目の新会員就任が内定した。
 これにより書分科では、平成20年就任の日比野光鳳氏(水穂会最高顧問・代表)、24年就任の井茂圭洞氏(一東書道会会長)と共に、昭和12年に当時の帝国芸術院会員として尾上柴舟、比田井天来の両氏が就任して以来初めて、全員がかな作家となった。
 なお、同院第1部(美術)の今回の補充ではこのほか、工芸の春山文典氏(横浜美術大学学長)の新会員就任も内定した。
 日本芸術院は、日本における芸術上の功績顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関。第1部(美術)、第2部(文芸)、第3部(音楽・演劇・舞踊)の3部門を置き、会員定員は計120名(現有95名)。
 会員は一般職の国家公務員(非常勤)とされ、年金額250万円で、任期は終身。
 今回の会員補充の文科省による正式発表は11月28日の予定とされており、発令は12月15日付となる。
  


掲載日: 19年11月15日

1面 第35回「蘭亭筆会・札幌展」開く/日本芸術院―書の新会員に黒田氏
2面 改組(新)第6回日展「三賞」受賞者一覧
3面 「’20新春年賀状展」出品者決まる
4面 グラフ―第35回国際蘭亭筆会展
5面 改組(新)第6回日展各科概況(1)
6面 改組(新)第6回日展各科概況(2)
7面 「大浮世絵展」、19日開幕
8面 「江戸の茶の湯」展、開幕
9面 「文芸春秋表紙絵展」ひらく
10・11面 グラフ―改組(新)第6回日展1〜4科受賞作
12・13面グラフ―改組(新)第6回日展・五科【書】(続)
14―16面 全国書展短信
17―19面 全国書道展情報
20面 「ハプスブルク展」開幕


(美術新聞 1156号1面  2019年11月15日付)


掲載日: 19年11月01日

1面 改組(新)第6回日展開幕
2面 第3回「美の魁け―日展のいま」展開く
2・3面 改組(新)第6回日展・各科特選受賞者一覧
4・5面 改組(新)第6回日展1〜5科入選者一覧
6・7面 改組(新)第6回日展1〜5科都道府県別入選数の推移
8・9面 書学書道史学会第30回記念大会ひらく
10・11面 ぶらぶら美術展散歩21
12〜14面 グラフ特集改組(新)第6回日展・五科(書)
15―16面 全国書展短信
17―19面 全国書道展情報
20面 グラフ―改組(新)第6回日展・五科(書)受賞作品


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