韓国円光大・書芸科に猜腸閉鵡隲

掲載日: 14年05月15日 | カテゴリ: トップ記事

大学本部前で座り込みをする学科生ら地方私大に改革の波
大学当局
2年連続定員割れで決断



 韓国の狃馥桟和膤忰瓩陵困箸靴篤盂阿帽く知られる、全羅北道益山市にある円光大学(学生数16、000人)の「書芸文化芸術学科」(旧書芸科)がこのほど、大学当局から「閉科通告」を受け、学科生らが座り込みやデモを繰り返し、教授陣は大統領宛に嘆願書を出すなどの騒ぎとなっている。

 まだ最終的にどのような決着を見るかは不透明だが、大学側は既に2015年度から学生募集を停止し、在学生の卒業までは学科を維持するという基本方針を固めているとされ、今後韓国内はもとより日本の関係方面にも少なからぬ波紋を呼ぶことになりそうだ。
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 「円光大・書芸科」は、韓国の大学におけるこの分野の専門学科の第一号であるだけでなく、日本にも中国にも先駆けて開設された草分け中の草分けであり、その後に続いた日本の大東文化大や四国大の書道専門学科のモデルともなってきた存在。
 
 完備した専用の学科棟を有し、専任教員も4名いて、学年定員は40名(現在は35名)で、定員充足率は現在も9割前後は確保していることから、まだ危機が云々される段階ではないと見られてきた。
 
 
 ただ、韓国でもご多分に漏れずますます深刻化する少子化や、大学生の首都圏集中化傾向などの影響で、特に地方私大の中には学生の定員割れで経営難に見舞われているケースも少なくないとされる。
 
 そうしたことから近年、同国政府の教科部(教育科学技術部=我が国の文科省に相当)は「地域大学特性化事業」、「大学構造改編事業」などにより経営体質が弱体化しつつある私大の改革改編へ向けた行政指導を強化しており、これに合わせて大学生の総定員の大幅削減計画(一説に16万人とも)を打ち出し、各大学に非効率の学部・学科等を中心に閉部・閉科の決断を迫っていると言われる。
 
 
 ただ韓国では、日本のような国が私大の経常費を補助するいわゆる「私学助成」の制度はないことから政府の私大に対する影響力は限定的とも思えるが、しかし各私大はやはり種々の形で財政支援を受ける事業を抱えており、有力な財閥系企業の傘下にあるような大学以外は、なかなか独立経営を貫くのは難しいのが実情という。
 
 しかも、政府によってそうした経営不良大学に対する「財政支援制限大学」のレッテルを張られた場合、学生に公的な奨学金を受けることが困難になるなどの影響も出るため、大学側も政府の意向は決して無視できないのが実情。
 
 
 そして円光大は実は、本紙が一昨年報じた通り2012年度に「財政支援制限大学」に認定されており、これを受けて同年大学側は、「書芸科」に対し「今後2年間、定員割れが続いた場合は閉科もあり得る」と“宣告”。
 
 ところが実際に昨年と今年の2年連続で、ほんのわずかだが定員を下回ったため、今回の犇権発動瓩忙蠅辰燭箸いΔ里、ことの真相らしい。
 
 
 ただ、この6月下旬には韓国国会の超党派の議員らでつくる「国会書芸部」によるフォーラムが開かれることになっていて、この問題についても議論が予定されていることに、関係者らは一縷(る)の希望をつないでいるという。
 
 また、このところ政府による新たな「文化芸術教育士」資格制度のスタートや、初等教育における「書芸教育正常化」へ向けた「書芸芸術講師」養成計画のスタートといった新たな動きが存在しており、「書芸」については各大学の「書芸科」にカリキュラム対応が要請されているなどの狡匹ど疆要素も一方にはあることから、この辺も、関係者らが「まだ流動的」と見る根拠になっているとか。

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《参考》円光大・書芸文化芸術学科専門科目設定状況(14年度)

【1年次】
▼九成宮禮和泉銘(基専4)
▽基礎漢文(基専2)
▼ハングル板本体(基専4)
▽大学(基専2)
▼小篆(基専4)
▽文字学(基専2)
▽書芸美学(選専2)
▼書芸とコンピューター(応専4)

【2年次】
▼四君子(基専4)
▼ハングル宮体楷書(基専4)
▼漢隷(基専4)
▽中国書法史(基専2)
▽中庸(選専2)
▼タイポグラフィー(応専4)
▽金石学(基専2)
▼集字聖教序(基専4)
▼ハングル宮体行書(基専4)
▽韓国美術論(選専2)
▼水墨画(選専4)
▼ポートフォリオ(応専4)

【3年次】
▽韓国書芸史(基専2)
▼漢文篆刻(基専4)
▽古文真宝(選専2)
▼ハングル民体(選専4)
▼争座位稿(選専4)
▽コミュニケーション・カリグラフィー(応専2)
▽書芸文化芸術教育(必修2)
▼写経(基専4)
▼書譜(基専4)
▼ハングル篆刻(基専4)
▽書芸批評(選専2)
▼韓国金石文実習(選専4)
▼ハングル書芸創作(応専4)
▼ビジュアル・カリグラフィー(応専4)

【4年次】
▽書芸教育学(必修2)
▽唐詩鑑賞(選専2)
▼創作実習1(選専4)
▼漢文書芸創作1(応専4)
▽書芸治療(応専2)
▼創作実習2(選専4)
▼漢文書芸創作2(応専4)

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(注)▼=実技科目、▽=理論科目、基専=基本専攻科目、選専=選択専攻科目、応専=応用専攻科目、カッコ内の数字は一週の時間数



(書道美術新聞 第1030号1面 2014年5月15日付)



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