“出直し日展”開催へ

掲載日: 14年04月15日 | カテゴリ: トップ記事

今秋、「第1回改組新日展」
「審査公開」「序列廃止」等、方針



 不正審査疑惑報道を受けて昨年12月、第三者委員会による調査報告書で問題の存在を認め、内部に25名の会員による改革検討委員会を設けて今後の審査の在り方や組織、運営体制の見直し等について検討を進めてきた日展(公益社団法人=寺坂公雄理事長)は4月10日、記者会見を開き、「中間報告」として改革案の骨子を発表した。
 
 日展では今後、この改革案に沿って具体的な改革の方策をまとめ、最終決定する段取りで、今秋の展覧会については名称を改めるなどして例年通り開催する考えのようだ。
 ◇ ◇ ◇

日展会見
改革案の“骨子”発表

 会見する日展・寺坂理事長(左から2人目)

 この日発表した改革案の骨子について日展は、

「これはあくまでも現時点での方向性」、「今後外部の有識者による検討、提言を得た後、理事会にて決定し、さらに定款の変更を要する事項については総会で決定する方針」

 としているが、この日の発表によると骨子は、次の3点に集約される。
 
 
 1)展覧会の名称を変更する(これは、「日展の不退転の決意を表すため」“寺坂理事長”で、昨年まで45回開催してきた「日展」の名称を改めて「改組新日展」とし、今年の開催を第一回展とするというもの)

 2)会員の序列制度の緩和(従来、審査員経験回数などの経歴により会員の上に評議員、参事、参与などの序列を設け、大臣賞は評議員でないと対象としないなどとしてきた規定を廃止し、運営上の役職だけを残して現在合計約230名いる会員・評議員・参事・参与を全て「会員」に一本化して平等に扱うようにするというもの)

 3)審査の公開(入選を決める鑑別の段階から特選の審査まで、そのプロセスを全て原則として外部に公開し、また最高賞の大臣賞の選考には外部の審査員を招聘する、としている)
 
 
 日展ではこれらの改革によって、指摘された長老支配や不明朗な審査・選考等が起きる余地をなくし、また当番審査員については、事前に所属会派内等での下見や個別指導を一切禁止し、金品を収受することも厳しく禁ずる。
 
 そしてもし違反した場合には、直ちに審査員を解任し、また出品の取り消しや、以後審査員には選任しないなどの内規を設ける考えのようだ。
 
 
 今後のスケジュールとしては、5月下旬に開く総会で改革案を最終決定した後、今年の「第一回改組新日展」の開催要項を6月には発表し、審査員も7月には発表する予定という。
 
 また審査員の発表を遅らせたり、発表を控えるなどは考えていないという。
 
 これは、人事を完全に伏せることは困難との考えからとみられる。



(書道美術新聞 第1028号1面 2014年4月15日付)



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