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掲載日: 13年04月01日 | カテゴリ: トップ記事

芸術院会員就任祝賀会で
「種蒔きたい」と抱負


 このほど日本芸術院の会員に就任した井茂圭洞氏(いしげ・けいどう、一東書道会会長、神戸市在住)の祝賀会が3月24日、日本書芸院、兵庫県書作家協会、一東書道会などの関係団体の主催で神戸市の神戸ポートピアホテルで開かれ、関係者ら800人を超える人々が列席して、氏と書壇の慶事を祝った。
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 祝賀会は同日正午から同ホテルのメーン宴会場、大輪田の間で行われたもので、杭迫柏樹・日本書芸院理事長の開会の辞、奥野誠亮・元文部大臣、井戸敏三・兵庫県知事、日比野光鳳・水穂会会長らの祝辞を受けてセレモニーの最後に立った井茂氏が、自らの来歴、書歴や師深山龍洞に対する謝恩のことば、今後のかな作家としての決意などを述べた謝辞の中で今後の抱負として、「かなの美を世界の人々に認めてもらうために、ユネスコの世界無形文化遺産登録の実現へ向けて種を蒔きたい」と述べ、会場はどよめきと共に大きく盛り上がった。
 
 
 祝賀会は引き続いて祝宴に移り、歓を尽くした後、横山煌平・兵庫県書作家協会会長の閉会の辞で午後3時過ぎ、お開きとなった。
 
 
 この日、井茂氏が述べた「かな書の無形文化遺産登録」構想は、氏が昨秋会員に就任が決まって以降、インタビューなどの機会に言及してきているもので、一部の人々には知られていた内容だが、こうした公式の場で改めて表明したことの意味は小さくないといえよう。
 
 今後の氏の書壇的な立場からしても、実現へ向けて大きく動き出すことは間違いなく、書道界を元気づけると共に、かな書の一層の狠楼霧上瓩砲盪颪垢襪海箸期待される。
 
 
 氏に聞くと同構想については、「1年ほど前に書壇の漢字のほうの方から中国が『チャイニーズ・カリグラフィー』として文化遺産登録を果たしたと聞いて、かなもぜひと思い始めた」とのことで、確かに中国は2009年に「篆刻芸術」「木版印刷技術」「中国書法」など22の無形文化遺産の一括登録に成功しており、日本の書壇としても、機は熟しているといえそうだ。
 
 
 もっとも、中国が登録に成功した「チャイニーズ・カリグラフィー」は、単純に「中国書法」と訳すべきものかどうか確定していないともいい、例えばその対立概念として「ジャパニーズ・カリグラフィー」があり得るのかなどといったあたりから知恵をしぼり、衆知を集めて取り組む必要がありそうだ。



(書道美術新聞 第1004号1面 2013年4月1日付)



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