改組(新)第4回日展開幕

掲載日: 17年11月01日 | カテゴリ: トップ記事

「大臣賞」に真神氏
知事賞日比野氏
会員賞は永守氏
五科1、028点入選

 改組(新)第4回日展が11月3日、東京・六本木の国立新美術館で開幕した(12月10日まで)。
 外部審査員を審査陣に加えるなどの新システムを導入して4年目となる今回の同展五科(書)では、まず五科の大臣賞(本年は文部科学大臣賞)に真神巍堂(漢字)が決まったほか、例年通り別項の10名の特選受賞者と、全出品作品を対象として昨年新設された「都知事賞」に日比野実(かな)、会員作品対象の「会員賞」に永守蒼穹(調和体)がそれぞれ決まったが、今回展では過去20年間の五科で1度(平成25年)しか前例がないという、漢字部門とかな部門の特選枠の配分が5対3から4対4となっており、大きな話題となっている。(本紙2〜9面に関連記事)
 ◇ ◇ ◇

 今回展の同展五科(書)の搬入点数は、前回展比55点増の8、457点で、これに対する入選数は28点増の1、028点となったことから、入選率は12・16%となった。過去12%を超えたのは、昭和57年の第14回日展の12・0%以来で実に35年ぶり。

 国立新美術館の1〜3階の公募展室全室を使用して開幕した今年の第4回展は、例年通り各科ごとにフロアを分けて一括展示されており、五科(書)には従来通り3階の全フロアが充てられている。

 今回展の五科の会場に展示されているのは、入選作品全1、028点のほか、副理事長作品1点、顧問作品2点、理事作品3点、会員作品101点(旧参事・参与・評議員を含む)、準会員作品26点(旧依嘱作家、新審査員を含む)、無鑑査作家作品10点の合わせて1、174点で、これは前回展比では31点の増加。なお、展示作品のうち、高木聖鶴、貞政少登、大重筠石、村寄鴨畦、石永甲峰、安原皐雲、黒野清宇の物故作家7名については、遺作展示となっている。

 設営面では、今回の五科のフロアには前回展比4ケース多い81ケースが設置され、帖・巻子作品の開帳面積の拡大や収容点数の増加に一役買っているほか、前回展から展示室外のコンコース側に移されたブロマイド販売コーナーもそのまま。また今回展は、同館での企画展開催の関係で全体では展示室が1室減っている中で、五科は前回に加えて3階フロアの奥にある大窓の休憩室エリアを「第7室」として展示空間に転用、新入選作品14点を展示する新機軸が導入されている。

 今回展の五科の作品搬入点数の内訳は、漢字が3、492点(前回比134点増)、かなが3、039点(同15点増)、調和体が1、381点(同70点減)、篆刻が545点(同24点減)で、前回展に引き続き調和体の不振(前回比4・9%減)が目立っている。

 次に、今回展の入選作品1、028点の部門別内訳をみると、漢字が452点(前年比21点増)、かなが392点(同8点増)、調和体が129点(同1点増)、篆刻が55点(同2点減)だが、入選率は漢字が12・94%、かなが12・89%、調和体が9・34%、篆刻が10・09%と、各部門とも上昇している点が特筆される。

 また、今回展の新入選者は前回展より41点増の268点で、入選者全体に占める新入選者の割合としては、前回より3・37ポイント上がって26・07%となっている。新入選者の最高齢は88歳で、最年少は19歳、平均年齢は56・75歳。

 授賞面では、前記の「大臣賞」、「都知事賞」、「会員賞」の特別賞のほか、例年通り特選受賞者10名が別項(2面参照)の通り決まったが、このうち倉橋奇艸、鈴木立斎、寺坂昌三、歳森芳樹の4名が2度目、他の6名が初。

 特選受賞者のジャンル別では、漢字が従来から1名減って4名、かなが1名増えて4名、調和体と篆刻は各1名で従来通りとなっている。

 かなの特選が4名となったことは、改組以来では昨年を除き3回目だが、多くの場合は調和体部門の特選が「該当なし」となった結果で、漢字枠を減じての4名は、過去20年の日展では平成25年以来で、2回目。


◆第4回日展巡回日程

 改組(新)第4回日展は、東京展終了後、以下の日程で全国4会場を巡回する。
▽京都展=12月17日〜1月12日/京都市美術館別館、京都市勧業館みやこめっせ
▽大阪展=明年2月24日〜3月25日/大阪市立美術館
▽大分展=明年4月5日〜5月6日/大分県立美術館
▽金沢展=明年5月26日〜6月17日/石川県立美術館



(書道美術新聞 1109号1面 2017年11月1日付)



kayahara.com : 萱原書房・美術新聞社のサイトにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://kayahara.com

このニュース記事が掲載されているURL:
http://kayahara.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1479