改組(新)第2回日展開幕

掲載日: 15年11月01日 | カテゴリ: トップ記事

「大臣賞」に高木氏
会員賞吉川氏
五科搬入、今年も500点減
五科入選入賞懇親会風景(10月29日)
 改組(新)第2日展が10月30日、東京・六本木の国立新美術館で開幕した(12月6日まで)。今年の同展五科(書)の搬入点数は、前回展比483点減の8、717点で、これに対する入選点数は9点増の952点となり、入選率は昨年と同じく10%を上回って10・92%となった。これらの入選作に対する審査の結果、今回展でも別項の通り10名の特選受賞者が決まったほか、会員作品対象の特別賞選考では、最高賞の「文科大臣賞」に高木聖雨(漢字)、「会員賞」に吉川美恵子(かな)が、それぞれ決まった。(本紙3、4、5面に関連記事)
 ◇ ◇ ◇高木聖雨氏吉川美恵子氏

 一昨年の第45回展の開幕直前に新聞報道で明るみに出た五科をめぐる不正審査疑惑問題を受け、日展は昨年の前回展を牴革元年瓩醗銘屬鼎韻董■院僕事定数の大幅削減、2)評議員ポストの廃止、3)公募作品審査における外部審査員の導入、4)当番審査員による作品下見等の事前指導の禁止、などの内部改革を実施するとともに、展覧会の名称も「改組(新)日展」とするなど、不退転の姿勢で臨んできた。

 その結果、今年の第2回展では、昨年は見送られた(形の上では、日展側の申請見合わせ)「文化庁後援」名義の使用と「文部科学大臣賞」の設定について所管官庁による復活の承認が得られ、また今回展では五科(書)には関係がなかったが内閣府による「内閣総理大臣賞」の設定についても、別項記事(2面参照)のとおり開幕直前になって承認が得られたことから、これにより今回の日展はいわば、狄珪鐶岫瓩防しての開催となった。

 この日、国立新美術館の1〜3階の公募展室全室を使用して開幕した今年の第2回展でも各科の全作品は、同館の展示フロアを分けて一括展示されており、五科(書)には従来通り3階の全フロアが充てられている。

会場風景(役員壁面)解説する黒田審査主任 今回展の五科の会場に展示されているのは、入選作品全952点のほか、顧問作品1点、理事作品4点、会員作品98点(旧参事・参与・評議員含む)、準会員作品30点(旧依嘱作家、新審査員含む)、無鑑査作家作品10点の合わせて1、095点で、これは前回展比では12点の減少となっている。展示作品のうち、浅見錦龍、座馬井邨2名については、物故のため遺作展示となっている。

 また今年の五科会場では、昨年より1ケース多い71ケースが設置され、帖・巻子作品の開帳面積を出来るだけ広げる努力がされており、壁面の展示についても見やすさに配慮したきめ細かい工夫が生きた設計となっていて、好評を博している。

 今回展の五科の作品搬入数の内訳は、漢字が3、612点(前年比141点減)、かなが3、059(同136点減)、調和体が1、467点(同135点減)、篆刻が579点(同71点減)で、約1、000点の大幅減となった昨年に引き続き今年も4部門すべてで減少を見、搬入点数としては11年前の平成16年(第36回展)以来となる8、000点台に落ち込んだ。

 この搬入動向を部門別に対前年比でみると、漢字が3・76%、かなが4・26%、調和体が8・43%、篆刻が10・93%のそれぞれ減少で、特に調和体と篆刻の不振が目立つが、昨年展では漢字を除く3部門で10%以上の減少幅を記録したことを考えれば、持ち直しの兆しとみることもできる。

 次に、今回展の入選作品952点の部門別内訳をみると、漢字が451点(前年比同数)、かなが333点(同5点増)、調和体が114点(同4点増)、篆刻が54点(同数)となっており、その入選率は漢字が12・49%、かなが10・89%、調和体が7・77%、篆刻が9・33%で、調和体と篆刻両部門でそれぞれ約1ポイント上昇している点が特筆される。

 また、今回展の新入選者については、昨年より47点少ない226点で、入選者全体に占める割合としては前年より5・21ポイント低い23・74%となっている。新入選者の最高齢は87歳、最年少20歳で、平均年齢は56・8歳。

 授賞面では、前記の「大臣賞」と「会員賞」のほか、例年通り特選受賞者10名が別項の通り(2面参照)決まったが、10名のうち石澤桐雨、岩田海道、岩村節廬、尾西正成、関根玉振、吉澤劉石、吉見靖子の7名が2度目の受賞、他の3名が初の受賞となっている。
 特選受賞者のジャンル別は、漢字が5名、かな3名、篆刻1名、調和体1名で、この内訳も従来通りとなっている。


▼第2回日展巡回日程
 改組(新)第2回日展は、東京展終了後、以下の日程で全国6会場を巡回する。
▽京都展=12月12日〜1月17日/京都市美術館
▽名古屋展=1月27日〜2月14日/愛知県美術館ギャラリー
▽大阪展=2月20日〜3月21日/大阪市立美術館
▽福岡展=3月26日〜4月17日/福岡市美術館
▽金沢展=5月21日〜6月12日/石川県立美術館
▽青森展=6月18日〜7月10日/青森県立美術館



(書道美術新聞 第1063号1面 2015年11月1日付)



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