(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月22日(水曜日)
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没後50年猥憶ηさ念行事甦扱
掲載日: 14年11月15日

台北展開幕式で挨拶する主催者の張博雅・監察院長台北で「記念大展」開く
日本のコレクションも出品
学術研討会にも熱気



 中国の近・現代史上に清朝を倒して中華民国を建国した国民党の有力政治家の1人として活躍し、書人としても「標準草書運動」を主唱して20世紀の中国書法史に大きな足跡を残した于右任(う・ゆうじん=1879〜1964)の没後50年を機にした、「于右任・辞世五〇周年記念大展」が11月6日、台湾・台北市の国立国父紀念館・中山画廊で開幕した(12月3日まで)。

 ◇ ◇ ◇台北展の会場風景于右任墓苑の王羲之集字題字

 今年の于右任の大きな節目を記念する催しとしては、美術新聞社が去る4月に台湾政府の文化部(文化庁)や駐日代表処(大使館)などに協力して東京で開催した「于右任回顧展」が嚆矢で、次いでこの10月には于右任の出身地でもある陝西省の、西安交通大学博物館(西安市)で開催された日本の西出コレクションによる「于右任日記及書法精品回故郷特展」、そして今回の于右任終焉の地、台北市での「大展」が開催の運びとなったもので、同展は「国際学術研討会」なども併催した中身の濃い一大イベントとなり、于右任関連の一連の記念行事のフィナーレを飾るにふさわしいものとなった。
 
 
 今回の「50周年記念大展」は、かつて于右任が、国民党の中央執行委員だった1932年(54歳)に中華民国の五権(行政・立法・司法・監察・考試)分立制による最高監査弾劾機関である監察院の院長に就任してから、1949年の国民政府の台湾移転を経て引き続き1964年に台湾で没するまで、その後半生の30余年を終生院長として務めた監察院を中心に、中華文化総会、中山学術文化基金会、国立国父紀念館、淡江大学の合同主催で企画・開催されているもの。
 
 
 こうした経緯から同展は、まさに選りすぐり于右任作品約200件を一堂にしたかつてない規模と内容のものとなっているが、このうち約50件は西出義心・拙心画廊社長(京都市)所蔵の「西出コレクション」からの出品で、中には書作品のほか西安展で初公開され大きな話題となった、「望大陸」と題する「遺歌」の草稿の記述が残る日記や、手控え・手冊類、また遺愛の筆や晩年身にまとっていた着衣の「長衫」(チャンサン=丈の長い単衣の衣服)なども含まれ、会場でもひときわ注目の的となっている。
 
 
 併催の国際学術研討会は、「孫中山と于右任」をテーマに11月10、11の両日、国父紀念館中山講堂と淡江大学驚声国際会議庁を会場に開かれたもので、同研討会では台湾をはじめ中国、日本、韓国の専門家ら19名が、それぞれ幅広い角度から孫文や于右任に関する熱気のこもった発表を繰り広げた。
 
 
 発表では、于右任の辞世の詩となった遺歌「望大陸」の推敲過程を確認した経緯などを報告した鍾明善・西安交通大教授の「心祭髯翁読『遺歌』」、また今日に伝わる書蹟を通して孫文と日本関係者との交流の跡を探った劉碧蓉・国父紀念館副研究員の「従墨宝探討孫中山与日本的関係」、自身の于書収集歴や長年の見聞体験を通して日本の書画壇・政界等の有力者らにおける于右任の評価・理解、また自身の于右任観や于右任に寄せる想いを綴った西出義心「自然与熟練」などに、とりわけ関心が寄せられた。
 
 
 また、于右任の命日に当たった会期中の11月10日には、各国・地域からの参加者らが研討会開会前の早朝の時間帯に台北西郊の陽明山中にある于右任墓苑に集い、盛大な墓前祭が営まれた。
 
 
 このほか、今年の「50周年」に向けて10年掛かりで編纂が進められてきたという『于右任全集』(全34巻)も、この台北での記念行事の開幕に合わせて北京の文物出版社から発売された。
 
   ◇ ◇ ◇

 同全集に関する問い合わせ等は、筍娃魁檻械苅僑押檻毅横毅院■藤腺悖娃魁檻械苅僑粥檻牽毅横韻粒原書房へ。



(書道美術新聞 第1041号1面 2014年11月15日付)


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